ご飯やパン、パスタやうどんなど、いわゆる「炭水化物」を抜くだけの「炭水化物抜きダイエット」。
シンプルな方法と、即効性があることから、実践したことがある人は多くいると思います。けれども、このダイエットを長く続けていると女性に悪影響を与えるリスクが大幅にアップしてしまいます。今回は炭水化物抜きダイエットがどんな影響を及ぼしてしまうのか、そして正しいやり方はあるのかをご紹介します。
■炭水化物抜きダイエットとは?
「そもそも、炭水化物抜きダイエットって何?」、こんな疑問をお持ちの方もいるかもしれませんね。
もともとはアメリカの博士が推奨したダイエット法のこと。「パンやご飯を食べていないと落ちつかない…」というような極端な炭水化物中毒者に向けて考案したボディーコントロール法なのです。
カロリー過多になりがちな炭水化物を抜くことで、一時的に体重はダウンできます。
■炭水化物オフ、そのとき体内では何がおこっているの?
「痩せたい!ダイエットしたい!」と、そんな願望が高まり、極端な炭水化物抜きダイエットを行う女性が多いのは確かです。
しかし炭水化物を毎日のメニューからオフすると、ボディーのなかでは、いつもと違った状態に変わってしまいます。きちんとカロリーや栄養素を補えないために、血糖値が急激にダウン。脳はこの状態を「飢餓状態」と感じ、危機から克服しようと体の中に「コルチゾール」というホルモンが分泌するようになります。
■コルチゾールホルモンはダイエットの敵に
あまり聞き馴染みのない「コルチゾールホルモン」。普段は人間の体に必要なホルモンですが、炭水化物を抜くと、その分泌量は増えてしまい、体に悪影響を及ぼします。
増えたホルモンは筋肉を分解し、筋肉からボディーに必要なエネルギーを作ろうと変化をしていくのだとか。そのためボディーは「脂肪が多く筋肉量が少ない」貧相な体になってしまいます。
筋肉がホルモンで分解されていき同時に、体重も減っていくというのが炭水化物ダイエットの特徴です。
■ホルモン異常による生理不順に
炭水化物抜きダイエットを続けている女性のなかには、毎月決まってくる「生理」が来ないという女性も増えているのだそう。
炭水化物の主成分でもある「ぶどう糖」は自律神経の正常のはたらきと密接に関わっています。炭水化物抜きダイエットを加速させていると、体内にぶどう糖が足りなくなり、自律神経のはたらきがダウン。
そのことから生理不順や生理がこない、または生理痛がひどくなるなどのリスクも生じてしまいます。ホルモンバランスを整えるためにも炭水化物は積極的に摂っていきたいですね。
■肌がボロボロ、太りやすい体質になることも
ご飯やパンなどに含まれている「でんぷん」には、体内の腸内環境を正常に整えてくれる働きがあります。
ご飯などの炭水化物がしっかり摂れていない事で、腸内環境が悪化し便秘などの症状を引き起こし、肌荒れを起こしてしまうことも。
また、きちんと筋肉が作られないため代謝の力がダウン。太りやすい体質になってしまうことだってあります。
◆どうすればいいの?
確かに炭水化物を抜いたダイエットはすぐに効果を得ることができますが、長期間続けるのは禁物。あくまで短期間で一時的な効果を得るためのダイエット方法として認識しましょう。
「炭水化物中心の生活を見直したい」と思っていても、全く食べないのは危険です。炭水化物の量を少し減らすこと、ラーメンやパスタなどのあまり噛まないものを控えるだけでも効果はありますよ。
また夜遅くに食べるのも代謝が悪くなってしまうため、できるだけ早い時間帯に食べるようにしたいですね。
いかがでしたか?
もともとは炭水化物依存の患者さん向けに考案された、炭水化物抜きダイエット。
「痩せたい」とストイックにアプローチするあまりに、カラダに必要な栄養素が入らず「不健康なボディー」になってしまうリスクがあります。
どうしてもトライしたい場合は、炭水化物を全く摂らないゼロではなく、控えめにするようにしていきましょう。(エディタ(Editor):dutyadmin)

