トレーニングに慣れてくると、自分で筋トレメニューを作成してみたくなるものです。そう思ったときは、初心者から中級者へレベルアップするチャンス。
今回は効率的にトレーニングを行うための、基本的なルーティンメニューの組み方を紹介していきます。
鍛える頻度とメニューの順番、注意点など。ジムや自宅でのトレーニングスケジュールに役立ててください。
1.まずはトレーニング頻度を決める
まずは、自分のライフスタイルで週に何回トレーニングできるか考えてみましょう。
トレーニング頻度によって、メニューの組み方が変わってきます。週2回しかできない人もいれば、週5回できる人もいるはずです。
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2.トレーニング部位を分けてメニューを組む
トレーニング頻度によって、その日鍛える部位を分けてメニューを作りましょう。
毎回全身を鍛えていたら、1回のトレーニング時間が長くなってしまいます。また、疲労が蓄積してオーバーワークになってしまうかもしれません。
基本的な部位は、「胸」「背中」「肩」「腕」「下半身」に分けられます。週4~5回など高頻度でトレーニングできる人は、これを以下のように組み合わせてみてください。
例)
A:胸+腕(上腕三頭筋)
B:背中+腕(上腕二頭筋)
C:肩+腕(上腕三頭筋)
D:下半身+腕(上腕二頭筋)
このように部位を細かく分けて順番に行うことで、オーバーワークを防ぎながら高頻度でトレーニングを行うことができます。
週2回など、あまりトレーニングを行う時間が取れない場合は、以下のように分けて交互に行うとよいでしょう。
例)
A:上半身(胸・背中・肩・腕)
B:下半身

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3.筋肉は「大筋群→小筋群」の順で鍛えるのが基本
実施するエクササイズの順番を考える際、大筋群(大きな筋肉)のエクササイズから始めるのが一般的です。
大筋群は大きな力を発揮することができ、高重量を扱うことができるエクササイズが多い部分。しかし大きな力を発揮するためには、多くのエネルギーが必要です。
また、高重量を扱うことによるケガを防ぐためには集中力が必要となります。そのため、心身ともに疲労が少ない状態のうちに、しっかり行っておきたいところです。
たとえば胸と腕を鍛える日の場合たとえば胸と腕を鍛える日の場合、大きい筋肉である胸を先に鍛えて、その後に小さい筋肉である腕を鍛えるという流れになります。
腕を先に鍛えてしまうと、胸をエクササイズのときに腕が疲労していて大きな力を入れることができません。すると、胸に対する刺激量が少なくなってしまうのです。
4.エクササイズ種目は「多関節→単関節」の順が効率的
エクササイズは2つ以上の関節が動き動作を行う「多関節種目:コンパウンド種目」と、1つの関節しか動かない「単関節種目:アイソレーション種目」に分けられます。
たとえば胸を鍛えるエクササイズの場合、肩関節と肘関節が動くベンチプレスやダンベルベンチプレスは多関節種目、肩関節しか動かないダンベルフライやバタフライは単関節種目となります。
多関節種目は複数の筋肉が同時に力を使うことになるので、大きな力が発揮でき、高い刺激を得ることができます。
一方で単関節種目はひとつの筋肉で動作を行うため、多関節種目に比べ、扱える重量は少なくなります。しかし、鍛えたい部分を集中して刺激することが可能です。
エクササイズを選ぶ際は多関節種目を先に行い、ある程度大きな刺激を与えた後に単関節種目で限界まで追い込むのが効率的でしょう。
5.トレーニングは「フリーウエイト→マシン」の順で安全に行う
筋トレ初心者を卒業するためにも、自重トレーニングだけでなくバーベルやダンベルを使って行うフリーウエイトをメニューに取り組んでいくようにしましょう。
フリーウエイトはマシントレーニングに比べ、動作を行う上でメインとなる力を発揮する筋肉だけでなく、姿勢を保つための筋肉やバランスをとるための関節まわりの小さな筋肉など、多くの部分を同時に鍛えることが可能です。
しかし、マシンに比べて不安定性があり、動作が難しいというデメリットがあります。そのため、疲労が少ないトレーニング序盤にフリーウエイトを組み込むとよいでしょう。

疲労が蓄積してくるトレーニング後半では、姿勢を安定させて行えるマシントレーニングを行うことをオススメします。
重量を簡単に変えることができたり、反動を使いにくくストリクトで動作を行うことができたりするので、最後の追い込みに最適なのです。
6.前半は「高重量×低回数」、後半は「低重量×高回数」でオールアウト
筋持久力の向上を目的としている場合は別ですが、筋力向上や筋肥大を目指しているのであれば、トレーニング序盤は「高重量×低回数」で行い、トレーニング後半は「低重量×高回数」で行うようにしましょう。
他メニューの組み方と同様、トレーニング序盤の疲労が少ないときは、できるだけ筋肉に大きな刺激を与えた方が効果的です。5~10回程度で限界になるよう、エクササイズの重量を設定して行ってください。
トレーニング後半では疲労の影響もあり、重い重量を扱えなくなってしまいます。また、疲労が溜まった状態で高重量を持ち上げようとすると、反動を使ってしまい効果が低くなったり、ケガのリスクも高まります。
最後は12~20回くらいできる重量で、できるだけ反動を使わずに筋肉を追い込みましょう!
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[著者プロフィール]
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
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<Text:和田拓巳/Photo:Getty Images>