時短で作る!チーズ風味のロールキャベツ【ワンパンで春キャベツ攻略 #4】
春を感じさせてくれる野菜、春キャベツ。やわらかく、色鮮やかな春キャベツを手にすると、なんだか気分があがりますよね。そのまま千切りにしたサラダもおいしいけれど、もっとレパートリーを広げたい!そこで今月は和洋中の有名シェフに、春キャベツを思う存分楽しめるレシピを教えていただきました。何かと忙しい3月だから、ラクして旬を味わえるようなレシピをお届け。
第4回はフレンチの人気店「モルソー」のオーナーシェフ、秋元さくらさんによる「ロールキャベツ」。こまごまとした作業が必要で、ちょっとハードル高めなロールキャベツを、忙しくても気軽に作れるようにアレンジしてくださいました。 調理時間:40分(※煮込み時間を含む)
「ロールキャベツって作るたびに、想像を上回るおいしさがあるから大好きです。ただ細かな工程があって、家庭で作るのはちょっと面倒ですよね。でも、春キャベツは普通のキャベツよりやわらかいうえに巻きがゆるくて扱いやすいから、ロールキャベツ作りにはぴったりなんです。
今回はちょっとラクをしてキャベツは電子レンジで加熱します。キャベツがほどけないように留める楊枝もなし!20cmのお鍋にきっちりロールキャベツ5個を詰めて煮込む簡単レシピです。市販のコンソメは使わずに素材の旨味を生かしたスープとともに味わっていただくスタイルで、スープにはさわやかなトマトを加えます。具にはとろけるチーズを練り込む、春らしいひと皿です」
材料(5個分/2人分)
・豚ひき肉……420g・塩……4g
・黒こしょう……少々
・玉ねぎ……1/2個
・卵……1個
・ケチャップ……大さじ1杯
・とろけるチーズ……50g
・キャベツ……5枚(小さい場合は8枚くらい)
・トマト……1/2個
・ベーコンブロック……150g
・水……600cc
・ローリエ……1枚
・サラダ油……適宜
下ごしらえ
・玉ねぎをみじん切りする・トマトはタネを除き、さいの目に切る
作り方
1. キャベツを丁寧にはがし、電子レンジで加熱する
キャベツの葉を1枚ずつはがし、軽く洗い、重ねて丸めます。丸めた葉をラップで包み、電子レンジで加熱します。目安は600Wで4分、700Wで3分です。「キャベツをお湯でゆでるのは、重たい鍋や大量のお湯を準備するので大変!便利な電子レンジを使ってラクしましょう。春キャベツは水分が多いので、電子レンジ調理に適しているんですよ」
2. 玉ねぎを炒める
サラダ油大さじ1杯を熱し、玉ねぎ、塩ひとつまみ(分量外)を加え、中火でしんなりするまで炒めます。「炒めるのが面倒だったら生のまま使って、シャキシャキした食感を楽しんでもいいと思います」 しんなりするまで炒めたら、皿に取り出してラップを密着させて、冷蔵庫で冷やします。
「玉ねぎが温かいとお肉が緩んでしまうので、少しでも冷やしたい。お肉を混ぜている間、冷蔵庫に入れておきましょう」
3. 豚ひき肉をよく混ぜ合わせる
ひき肉をボウルに入れ、しっかり混ぜ合わせます。「今回はやわらかいタネにしたいので豚ひき肉を使います。スーパーのひき肉は肉と脂が結合していないので、このまま焼くと旨味が流出しちゃうんです。だから、ここでひき肉をしっかり混ぜましょう。ハンバーグ専門店では電動ミキサーでガーっと混ぜるほど、とても重要な工程です」 ひき肉の赤い肉の部分と白い脂の部分がしっかり混ざってピンク色に変わったら、塩を加え、さらによく混ぜます。
「ひき肉を結合させてから塩を加えたほうが、より混ざりやすいんですよ。たんぱく質の網目構造もしっかりできて、ジューシーな仕上がりになります」
4. 玉ねぎ、卵、ケチャップ、黒こしょうを加えて和える
4に玉ねぎ、卵、ケチャップ、黒こしょうを加えて全体を混ぜ合わせます。「ここから混ぜ方を変えましょう。捏ねるというより、和えるイメージです。混ぜすぎると玉ねぎから水分が出てきてしまうので注意してくださいね」
5. チーズを合わせ、5等分にする
チーズを加えて軽く和え、ボウルの中で目分量で5等分に分けます。6. キャベツで包む
キャベツの芯の部分を削ぎ切りして平らにし、軽く丸めたタネを葉の根元の部分に置きます。葉の左右を中心に向かって折り込み、葉先に向かって丸めます。目安の大きさは10cm×5cmほどです。「キャベツの中に空気が入ると、膨張して穴が開いたりはがれたりするので、空気を追い出すように少し圧をかけながら丸めましょう。キャベツの葉が小さい場合は、2枚並べて大きさを補ってください」 「5つのロールキャベツの幅をそろえると、美しい仕上がりになります」
7. ベーコンをじっくり炒める
鍋にサラダ油を適量入れ、ベーコンを中火でじっくりと炒めます。香りが出てきて、ベーコンの表面が色づいたら火を止め、いったんベーコンを取り出します。 分量の水から100ccほどを注ぎ、鍋底の茶色い成分をヘラでこそぎ落とし、水に溶かします。「鍋底の茶色いものはベーコンから出た旨味成分で、フランス料理では『シュック』と呼ばれます。このままだと焦げになってしまいますが、少量の水に溶かしてスープの旨味にしましょう」
8. ロールキャベツ、ベーコンを加える
鍋にロールキャベツを隙間なく並べます。間にベーコンを差し込むように詰めます。「煮込んでいるときに対流でロールキャベツが動かないように、ギューっと詰め込んでくださいね」
9. 水を加えて20分煮込む
ロールキャベツがひたひたに浸るぐらいの水を注ぎ、強火にかけます。沸騰したらアクを取ってローリエを加え、落とし蓋をして20分、弱火でことこと煮込みます。「ローリエに加えてタイム、オレガノ、バジルといった南フランス系のハーブを加えると、ぐんと風味が加わって大人の味わいに変わります」
10. 具を取り出し、水、トマトを加えてひと煮立させる
ロールキャベツとベーコンを取り出し、残りの水、トマトを加え、軽く煮立たせます。トマトの角が丸くなったらスープのできあがり。味をみて、塩で味を調えれば完成です。クレソンやハーブなどのグリーンを添えるとよそいきのひと皿になりますよ!
やわらかキャベツとふわふわ肉の最強コラボ
やわらかな春キャベツに包まれた、ジューシーな具が口の中でとろけていく感覚。やさしい風味のスープは、だしを使っていないとは思えないほど、幾重にも旨味が重なっているのを感じます。ちょっと大変だけど、頑張って作ってよかった!そう思えること間違いありません。「このレシピでは面倒な作業はできる限り省略していますが、せひ頑張ってもらいたいのがタネ作り。お肉の旨味をじゅうぶんに引き出すために粘りが出るまで練り込みます。腕は疲れますが、できあがりが違ってきます。
ロールキャベツの具って合い挽き肉のレシピが多いけれど、今回は春キャベツの食感に合わせたくて、ふわふわに仕上がる豚ひき肉を選びました。具はハンバーグとあんまり変わらないので、多めに作って今日はロールキャベツ、明日はチーズハンバーグというふうに工夫してもいいと思います」
簡単なのにおいしくできるって最高ですよね。上手に手を抜いて、でも要所はしめる。忙しいときこそ、そんなロジカルレシピの出番です。ぜひ効率よく春のロールキャベツ作りにチャレンジしてみてください!
教えてくれた人
「モルソー」オーナーシェフ/秋元さくらさん福井県出身。国際線のCAを経て料理人に。新宿「モンドカフェ」、白金「オーギャマンドトキオ」など都内フレンチの名店で腕を磨く。2009年にフレンチビストロ「モルソー」を目黒にオープンし、19年に東京ミッドタウン日比谷に移転。メディアからもひっぱりだこの人気女性シェフ
@morceau_tokyo|Instagram
取材協力取材・文/古川あや撮影/宮本信義
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