【もくじ】

きれいな人のバッグの中にはアーモンドが入っているって聞いたことありませんか?

アーモンドには美容と健康に欠かせないビタミンEや食物繊維、オレイン酸がたっぷり。食事としてもおやつとしても、さらに最近ではドリンクとしても注目されているアーモンド。

「栄養豊富なのはいいけれど、やっぱりナッツ類はカロリーが高そう」と思っていたら、最近の研究では「アーモンドを食べると食後の血糖値が上がりにくい」という結果が出ているのだそう。ダイエットはもちろん、血管の健康、アンチエイジングにも血糖値のコントロールはとても大切。

アーモンドの機能って何? どのくらい食べればいいの? いちばん効果的な食べ方は? 精力的にアーモンド研究に取り組んでいるグリコ健康科学研究所の加藤和子さんにお話を伺ってきました。

グリコの社名はグリコーゲンから

みなさんは「グリコ」で思い出すことはなんですか?
大阪の道頓堀にかかる大きな看板。「ひと粒300m」のキャッチフレーズ。それとも一生懸命集めた「グリコのおまけ」でしょうか。

とてもユニークで楽しいイメージがある江崎グリコですが、その企業理念は「おいしさと健康」。大正時代にカキの煮汁から採ったグリコーゲンを入れた栄養豊富なキャラメルを作ったことがその始まり。そう、江崎グリコの社名の由来はなんと「グリコーゲン」だったんです。

アーモンドを日本に広めたグリコ

実は、アーモンドを日本に広めたのは江崎グリコなのだそう。昭和5年。創業者の江崎利一がアメリカを訪問した際に、アーモンドのおいしさと栄養にほれ込んだことがきっかけと言われています。

昭和30年には「アーモンドグリコ」を発売。「一粒で二度おいしい」のキャッチフレーズで爆発的なヒットとなりました。続いて昭和33年にはチョコレートひと山にアーモンドを一粒ずつ入れた「アーモンドチョコレート」を発売し、アーモンドはすっかり日本に定着するようになりました。

グリコ健康科学研究所のアーモンド研究

そんなアーモンドと江崎グリコの深い関係は、今も続いています。その核心となっているのが大阪にある「グリコ健康科学研究所」。人の健康に役立つ食べ物や成分を求めて、さまざまな基礎研究を行っています。

出迎えてくださったのは、アーモンドの研究を担当している加藤和子さん。入社4年目、明るい声が印象的な笑顔美人です。

アーモンドの美容成分・健康成分って何?

― 以前は美味しいからという理由で食べていたアーモンドですが、最近は美容と健康のために食べるという人が増えているように感じます。具体的には何がどう体にいいのですか?

「アーモンドにはさまざまな栄養素が含まれていますが、とくに注目はビタミンEです。ビタミンEの豊富さはなんとゴマの300倍。100gあたり約30㎎も含まれているんです。身体の老化の原因となるのが活性酸素。ビタミンEは活性酸素をやっつける働きをしてくれるので、老化から体を守るためにはとても重要な成分なんです」

さらにオリーブオイルの健康成分として注目されているオレイン酸がとても多いのも特徴。日本人に不足しがちで、便秘の予防・解消に欠かせない食物繊維が100gあたり10.4g。これは、レタスの約9倍の含有量です。

【最新研究】“食事と一緒にアーモンド”で血糖値上昇を抑制できる?

― 新しい研究結果があれば教えてください

「実は私たちの研究で、アーモンドを食事と一緒に食べることで、血糖値の上昇が抑えられることが示唆されました」

加藤さんは次のように実験について説明してくれました。

「元々、人を対象とした実験で「アーモンドには食後の血糖値の上昇を抑制する」ということが知られていました。私たちはさらに「食べるタイミング」や「アーモンドの中の何が効くのか」について研究を進めました。ただしこれは現段階ではマウスを用いた動物実験による結果です」

動物と人の体の中は違う。動物実験の結果が人でも100%同じになるとは限らない。多くの情報はこういったことを無視して、派手で都合のよい情報のみを扱いたがります。

誠実に研究して、正しく情報を伝えようとしてくれる、加藤さんの研究者としての態度に感銘を受けました。

血糖を上げない秘訣は「食事と一緒にアーモンド」

― 食べるタイミングで効果が変わるんですか?

「今回の実験では、糖質投与の30分前にアーモンドペーストを食べさせた場合と、糖質投与と一緒に食べさせた場合とを比較しました。その結果、30分前では血糖値抑制効果はなく、同時に食べさせた場合に血糖値の上昇が抑制されることがわかったのです。」


― これまでは「健康に小腹を満たすためにアーモンドを食べる」というイメージがあったので、食べ過ぎ防止のために食前にアーモンドを食べていました。太らない血糖値を上げないようにするためには、食事と一緒がいいんですね!

「血糖値コントロールのためには、食事と一緒にアーモンドと覚えておいてください」

アーモンドはどのくらい食べればいいの?

― アーモンドは一日23粒食べるのがいいってホントですか?

「それは国が推奨するビタミンEの摂取量から計算したものですね。アーモンド一粒は約1gなので、23粒程度で一日に必要なビタミンEが摂取できるということです」


― 毎日23粒って結構大変ですよね。

「すべてをアーモンドの粒として採る必要はありません。大切なのは続けること。ビタミンEを豊富に含むアーモンドを、少しづつでもいいので毎日の習慣に取り入れていくのがおすすめです」

アーモンド研究員のおすすめの食べ方

― おすすめの食べ方があったら教えてください。

「私はおやつ代わりに5~6粒食べたり、砕いてサラダのトッピングにするのが定番です。カリカリとした食感もいいし、おいしく食べて栄養バランスもよくなります」


― 吸収の面からは?

「ビタミンEは脂溶性のビタミンなので、オイルと一緒に取ると吸収がよくなるので、サラダのドレッシングとの相性はばっちりです」


― 家で料理をしない人へのおすすめは?

「アーモンドミルクがおすすめです。私は朝食のシリアルに牛乳ではなくアーモンドミルクをかけています。クセがなく何にでも合わせやすいし、とってもおいしいですよ」

アーモンドミルクって何?

― アーモンドミルクってどんなものですか?

「大豆から豆乳を作るように、アーモンドそのものを絞ったものがアーモンドミルクです。アーモンドの栄養を簡単に取り入れられるし、コレステロールゼロでヘルシーということでも注目されています」

アーモンドミルクは牛乳、豆乳に次ぐ“第3のミルク”として、ここ数年健康意識の高い人々の間で注目されているアーモンド飲料。アメリカでは、すでに豆乳の売り上げを超えるほど、ポピュラーな人気飲料になっています。

アーモンドミルクの魅力

― アーモンドミルクの魅力を教えてください

「牛乳を飲むと、お腹の調子が悪くなる人がいますよね。あれは牛乳の成分である乳糖を分解する働きが弱いためです。でもアーモンドミルクなら大丈夫。実は私も牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまうタイプなので、アーモンドミルクは画期的だと思いました」


― 他には何かありますか?

「アーモンドはカリッとした食感が魅力のひとつですが、小さなお子さんや高齢者の方には硬すぎて食べにくい場合もあります。アーモンドミルクならば、アーモンドの栄養素を手軽に効率的に吸収できます」

植物性の食べ物は、丈夫な細胞壁に守られている。しっかり噛んですりつぶしてから飲み込むようにしないと、せっかくの健康成分が消化吸収されず、ムダになってしまうことがあるということです。

まとめ

ただ美味しいから食べていたアーモンド。栄養豊富なこともなんとなく知ってはいたけれど、血糖値の上昇を抑える働きがあるかもしれないなんて、 かなり驚きでした。

加藤さんたちの研究で、きっとこれから先もアーモンドのさまざまな健康効果が発見されていきそうな予感。

あなたも毎日の生活にアーモンドやアーモンドミルクを取り入れてみませんか?

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