骨盤のゆがみが引き起こす体の不調は、下半身太りやポッコリお腹、むくみ、冷え症、猫背やそり腰など実に多く存在します。子宮力の低下、腰痛や肩こりも骨盤がゆがんでいることが原因の一つでもあります。骨盤を正しい位置に戻して柔軟なカラダを得ることは、ダイエットやボディメイクのみならず、女性としての体の機能、美容、健康など多くの恩恵を受けられる可能性があります。
今回は骨盤の基礎知識から、骨盤のゆがみやすい生活習慣、そして骨盤のゆがみを調整できるストレッチ法をお伝えします。
骨盤の構造
骨盤は左右に開いている寛骨(かんこつ)、お尻の真ん中にある逆三角形の形をしている仙骨(せんこつ)、その仙骨の一番下に位置する尾骨(びこつ)で構成されています。寛骨は、新生児の時は腸骨(ちょうこつ)、恥骨(ちこつ)、坐骨(ざこつ)の3つが軟骨で結ばれている状態ですが、成長するにつれ軟骨部分が強く融合することで一つの寛骨になります。
左右にある腸骨と仙骨は仙腸関節という関節でつかながっていて仙骨の外側の左右に2か所あります。
骨盤には、妊娠・出産時以外にも、たとえば朝は閉まり夜は開く、月経開始直前に開き始め~月経2日目には最も開き~月経後に閉まり始める、春に開き始め秋から冬にかけて閉まっていく、などの開閉リズムがありますが、その開閉も、この仙腸関節の数ミリという微細な動きにより誘導されています。(筋肉が固くなるなどしてこの動きが阻害され骨盤のゆがみが生じたり、PMSや生理不順、女性ホルモンの分泌にも影響を及ぼします)
骨盤の役割・働き
① 上半身と下半身をつなぐ
骨盤は体の真ん中にあり、上半身と下半身をつなぐ重要な部分です。
仙骨は背骨(脊柱)の腰椎部分とつながっていて、背骨の土台となっています。その仙骨と寛骨が仙腸関節を介してつながり、寛骨の寛骨臼といわれる凹みのある部分に大腿骨(太もも部分の骨)の骨頭(こっとう)がはまるような形で股関節を形成し、下半身へとつながっています。歩行時の足からの衝撃を吸収したり、上半身の重さを支えています。
② 内臓を保護
大腸や膀胱、子宮や卵巣など、内臓や生殖器を保護しています。
③ 上半身を支える
歩行時だけではなく、座っている時や立っている時など、体を起こしている状態で上半身を支えているのが骨盤です。
④ 胎児を守る
妊娠時に赤ちゃんの大きさに合わせて骨盤は広く大きくなり、出産まで赤ちゃんを守り支える役割もあります。
骨盤のゆがみとは
骨盤の骨はそれぞれ筋肉や靭帯でつながっていて、仙腸関節や恥骨結合でつながっています。その関節や結合部分が、筋肉のコリや日常生活の影響によって正しい位置を保つことができなくなり、前後に傾きすぎる、左右の高さが変わる、開いたままになる、ねじれるなど、のゆがみが生じ、それらのトラブルが同時に起きている場合も多くあります。
骨盤には寛骨が2つ、そして股関節も2つあります。人間はロボットやコンピューターではないので、2つあるものが全く左右対処であるとは考えづらく、生まれつきや遺伝子の影響、子供のころからの運動習慣や生活習慣、生活様式など様々な要素を考えると、骨盤はゆがみやすく、むしろゆがみがあるのは当たり前とも考えられます。骨盤が支えている内臓の配置も左右非対称です。
問題なのは、ゆがみがあるまま硬直したり、動かなくなってしまうこと。もしゆがみがあったとしても、骨盤や股関節周辺の筋肉や組織に柔軟性があり十分な可動域を確保する、または、筋力を十分につけることが大切です。
◆骨盤のゆがみを調節するストレッチ1
1. 両手両膝を床に付けた四つ這い状態になる

2. 右の足を曲げたまま前へだすと同時に左側の脚を後ろへ伸ばし、腰を落とす

3. 体を前へたおし20~30秒キープする
4. 反対側も行う
>>ポイント<<
・2の状態がつらい場合はそのまま少しゆらゆらとお尻を揺らしてほぐす
・3の時、画像では頭を上げていますが、両手を重ねた手の甲の上におでこを置いてリラックスしながら行ってください
・左右で柔軟性に差がある場合は、固いほうを重点的に行う
◆骨盤のゆがみを調節するストレッチ2

1. 床に座り、右ひざが自分の真ん中に来るように前へ曲げる
2. 左足を右側にまたいで曲げ、膝を重ねる

3. 左ひじを床につき、右腕を頭上から左側へ伸ばす(20~30秒キープ)

4. 反対側も同様に行う
>>ポイント<<
・2で足が回らない人は足を右足の外側へ置き、膝を立ててもよい
・両方の座骨が同じ圧で床につくように意識する
・座っている時、足はお尻の下へ入れない
・柔軟性のある人は3と4の後に、前へ上体を倒して両肘を床につき、20~30秒キープする
◆骨盤のゆがみを調節するストレッチ3
1. 仰向けに寝て手のひらを肩~胸のあたりに置く

2. 手で床を押すようにして上体をもちあげ、軽くあごを上げる
>>ポイント<<
肘が伸ばせない場合は肘を床に付けて行う
腰が痛い場合は行わない
肩と耳の距離と長く保ち、胸を高くして行う
骨盤がゆがみやすい生活習慣
最後に、骨盤がゆがみやすい日常生活の行動についてまとめました。
・いつも同じほうの肩にカバンかばんかけていたり、片方の手ばかりで持つことが多い
・脚の組みかたが常に同じ
・かかとがアンバランスにすり減った靴を履き続ける
・仕事などで長時間イスに座る生活を続けている
・ハイヒールをよく履く
・いつも同じ側の横向きや丸まって寝ている
・窮屈な下着を長期間付けている
・ほとんど車移動で歩くことが少ない
・運動不足
・椅子に座る際に、左右に偏って体重をかけている
・骨盤を前や後ろに傾けて座っている
・立っている際に、どちらかの脚に体重をかけている
・パソコンにかじりつくようにデスクワークをしている
・猫背の姿勢で長時間座っている
・ストレッチを全くしない
・いつも背もたれにもたれて座る
・合わない寝具を使っている
これらの原因をできるだけ排除し、ストレッチや筋トレで骨盤をいい状態に保てるよう心掛けてくださいね。


