レプチンって何?

Friedman JM, Halaas JL. Leptin and the regulation of body weight in mammals. Nature. 1998; 395(6704):763-70.
レプチンは、わたしたちの体にある脂肪細胞から分泌されるペプチドホルモンです。1994年に発見されたまだ新しいホルモンで、ギリシャ語の【痩せ;レプト】という言葉から名づけられました。おなかがいっぱい、という感覚、難しくいうと飽食感を感じさせるホルモンで、交感神経の働きを活発にし、エネルギーを消費するようになるという働きがあります。
ダイエットをしようとするときに、体の脂肪細胞から直接作用するホルモンがレプチンです。レプチンは脂肪細胞から分泌され、脳の中にある、視床下部、という部分に信号を送ります。レプチンはこれによりお腹がいっぱいという気分にさせ、エネルギーの代謝を増やしてくれます。しかも、レプチンが増えると増えたときだけ効くのではなく、しばらくの間その効果は続きます。レプチンはその人にとって適正で健康な体重を維持するために働いているんです。
レプチンは脂肪細胞からつくられているので、体の脂肪細胞の量がレプチンの量に比例します。脂肪の量が増えてしまうと、レプチンの量もそれにともなって増えます。また、がんばって体脂肪率を下げると、レプチンの量はそれに伴って減ることがわかっています。
レプチンは満腹ホルモン
レプチンは、満腹ホルモン、とよくいわれます。お腹がすいた、という感覚をおさえ、体がそれ以上エネルギーを必要としていない時はお腹がすいたと感じないようにすることでからだのエネルギーバランスをコントロールします。
ところが、体重が順調におちていくと、レプチンの量が減ってくるので、食べたい、という気持ちが強くなってきます。この気持ちが、ダイエットを継続するときに障害になることがあります。
レプチンの抵抗性について
体の機能が正常に働いていれば、脂肪が増えるとレプチンが増えて働き、食欲が減ってたくさん食べて脂肪を蓄えないようにしてくれます。でも脂肪細胞がかなり多い状態がつづくと、レプチンが多くなりすぎます。すると、レプチン抵抗性、といわれている、レプチンがあっても脳が反応しない、という状態になってしまうんです。
レプチンと上手くつきあうことでダイエットに役立てる
レプチンは体にまったくないと、病的に太ってしまったり二次性徴がおきなかったりという問題が生じることも。また、レプチンは、すでにご説明したように、ありすぎても効かなくなってしまうこともあります。
レプチンを自然な形でダイエットに役立つように増やしていくためには生活習慣が大切です。
ここでは、栄養の専門家、Byron J Richards先生が提唱している“レプチン・ダイエット”について簡単にまとめてご紹介します。
レプチンを自然に増やすためのヒントが隠されていると思いますので、ぜひご参考になさってください。
レプチンダイエット

レプチンダイエットに大切なのは
いつ食べるか?
何を食べるか?
ということです。以下そのことについて詳しく説明しますね。
① 夕食のあとに食べない
夕食後から寝るまでの時間は、体にとって修復、脂肪を燃やすためにとても大切な時間です。夕食は就寝3時間以上前にたべるようにし、夕食後は食べないようにしましょう。こうすると、だいたい朝まで12時間前後は絶食することになります。レプチンは夜間一番多く分泌されるといわれています。また、睡眠時にはレプチンだけでなく、成長ホルモンなどダイエットに大切なその他のホルモンも分泌されます。これらの分泌をよく、バランスをとることで健康的にダイエットを行えます。
② 1日3回食べる
5-6時間間隔で食事をとり、スナックは慎みましょう。スナックは何キロカロリーであったとしても、スナックを食べるとレプチンが血中に増えすぎてしまい、レプチン耐性、つまりレプチンの効果がでにくくしてしまいます。それにより、太ももやおなかなどに脂肪がつきやすくなります。
③ 一回に大量に食べない
満腹より少し少ない、腹八分目にする。20分ほどかけてゆっくり噛んで食べることで、満腹感を得やすくなります。
④ 朝食にプロテインを加える
朝食のあと、昼前におなかがすいてしまうことってありますよね。朝は炭水化物を朝食に摂ることって多いのですが、より代謝を上げるために、たんぱく質を一緒にとることをおすすめします。忙しい時にはトーストにピーナッツバターなどをスプーン何杯分かつけて食べることもおすすめです。これにより、おながが極端に空いて途中で間食してしまうのを防げます。その他たんぱく質としては目玉焼きやチーズなども適量であればおすすめです。
⑤ 炭水化物は減らす(完全にやめない)
炭水化物は完全に摂らないのではなく、自分の体が消費できる分だけ摂るにします。わたしたちは、ついつい消費するより多くとってしまいがちです。レプチンの原料にもなるたんぱく質でその分を補うようにします。簡単にわかりやすくすると、それぞれ手のひらサイズの良質のたんぱく質、炭水化物をとるようにすることが理想です。それと同時に、食物繊維豊富な野菜はたくさん摂りましょう。
まとめ
レプチンは、まだ発見されたばかりのホルモンなので、これからいろいろわかってくることがありそうです。ダイエットの成功が、単にわたしたちが食べ物を食べないように我慢したり、頑張って運動するという意思の力だけによるものだけではなく、ここにご説明したようなレプチンと神経回路をうまく使って成功できるようにちょっとした工夫をして、ダイエットを楽しく行えるといいですね。
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