【もくじ】

コーヒーの良い香りで朝目がさめたり、気分転換になったりされる方もいると思います。飲むだけでやせるとまでは言いませんが、毎日の飲み方にちょっとした工夫をすることで、ダイエットに役立つことが期待できます。今回の記事では、最近、分かってきたコーヒーの健康への効果や、コーヒーを利用したダイエットについてお伝えしますね。

コーヒーは健康に効果がある!?

実は、健康に対する効果について世界でかなり研究が進んでいるんです。

《長生きになる?》
今年8月に発表された論文では、ヨーロッパ10か国の研究でコーヒーをたくさん飲むほど健康で長生きになりやすい傾向があるということ、消化器系のがんのリスクや、女性では心臓病や脳梗塞のリスクが少ないこと、などが示されました。
(Gunter MJ et al. Coffee drinking and mortality in 10 European countries: a multinational cohort study. Ann Int Med. 2017.)

《糖尿病を予防することが期待》
コーヒーを飲むと、糖尿病になりにくいという研究結果があります。
(Bhupathiraju SN, et al. Changes in coffee intake and subsequent risk of type 2 diabetes: three large cohorts of US men and women. Diabetologia.57(7):1346-54, 2014.)
この研究では、途中でコーヒーを飲む量が減ると、糖尿病になりやすくなることも示されています。

《大腸がんとのリスクが減る可能性あり》
コーヒーを飲んでいると大腸がんにもなりくいかも、ということも言われていて、特に最近の研究では、下部大腸がんにリスクの低下が期待できるようです。
(Nakagawa S et al. Coffee consumption and the risk of colorectal cancer by anatomical subsite in Japan: Results from the HERPACC studies. Int J Cancer. 2017; 141(2):298-308.)

コーヒーの成分がダイエットに効果あり!?

コーヒーには、クロロゲン酸とカフェインという成分が含まれ、これらがダイエットに効果を示している可能性が考えられます。ダイエットに役立つコーヒーの飲み方について、クロロゲン酸を多く摂るためにはどのようにコーヒーを淹れ、飲めばよいのか、またカフェインは利点もありますが注意すべき点もあるので、これからそれらも含めてポイントをお伝えします。

《クロロゲン酸》
ポリフェノールは植物に含まれる抗酸化物質ですが、クロロゲン酸はポリフェノールの一種です。コーヒーポリフェノールの異名を持つほど、コーヒーに多く含まれており、量は生の(グリーンの)コーヒー豆に一番多く含まれます。コーヒー100mlでおおよそ200mg前後と考えられます。カフェインの量よりも多く含まれているんですね。コーヒーの色や苦み、香りなどにも関係しているクロロゲン酸はからだへの脂肪の吸収を抑制したり、継続して飲むことで肝臓においてCPT-1という酵素の働きを増やし、脂肪燃焼の効果が期待できます。

《カフェイン》
カフェインは健康への負の効果も言われますが、適量であれば、脂肪を分解する酵素であるリパーゼを働きやすくしたり、血流をよくするため代謝アップの効果が期待できます。

ダイエットの観点からコーヒーを考えると、クロロゲン酸、そしてカフェイン、この二つの成分の働きが、ダイエットにも役立っていることが考えられます。

コーヒーはブラックで温かいものがおすすめ

アイスにしても美味しいコーヒーですが、ダイエットのためには、代謝を高めるため温かいものがよいでしょう。また、ミルクや砂糖を入れるとカロリーが高くなるため、基本的には0カロリーで飲めるブラックがおすすめです。

適量はどれくらい?

カフェインには以下にご説明するように、安全性に関しての一般的な摂取量があります。また、一人ひとりカフェインに対しての感受性が異なる場合があることも知られています。中には、コーヒーアレルギーをお持ちの場合もあります。ご自身で体調を考えたうえで、楽しんでいただくことをおすすめいたします。

コーヒー豆や焙煎方法、コーヒーの淹れ方や濃さにもよりますが、コーヒー1杯(マグカップ)にはおおよそ150mg前後のカフェインが含まれていると考えられます。

レギュラーコーヒー(100mlあたり)60mg
*コーヒーカップ約140mlとして84mg、マグカップ約250mlとして150mg
インスタントコーヒー(100mlあたり)60mg

カフェインは1日400mg以下に抑えたいので、1日3杯くらいまでが望ましいでしょう。また、半日のうちに3-4杯飲む、といったように間隔を狭めて飲むことは、急性のカフェイン中毒を起こす恐れもあるので避けましょう。

欧州食品安全機構が2015年に発表した、健康人でのカフェインの安全摂取量の目安によると、成人(妊婦さんや持病のある方を除く):体重1kgあたり5.7mg(体重40kgだと228mg、体重60kgだと342mg)となっています。
このデータからは、体重が少ないと、カフェインにも影響をより受けやすいことがわかります。

よりダイエット効果を意識するなら浅煎りのコーヒーをペーパーフィルターで

クロロゲン酸の濃度が高いのは浅入り~中程度の焙煎のもの。もし選べるのであれば、ダイエットには浅煎りのコーヒーがおすすめですが、実際に私たちが飲むものは、ほとんど中程度の焙煎から深煎り(フレンチローストやイタリアンロースト)ですので、

ミディアムロースト:やや浅煎り(アメリカン)
シティロースト:中煎り(一般的なホットコーヒー)

などがおすすめです。
また、インスタントよりペーパーフィルターを使ってドリップコーヒーにした方が、クロロゲン酸の含有量も多くなります。コーヒーのある成分により、悪玉コレステロールが体内にたまりやすくなるかも、といわれているのですが、この成分は、ペーパーフィルターを使うことで取り除くことができます。
また、コーヒーを淹れる温度は、80℃程度、やや低めの方がクロロゲン酸の量が保たれます。

運動前、食後などに飲めば効果倍増

ダイエットに効果的にコーヒーを飲むには、代謝を上げたい運動前や、からだに脂肪の吸収が起こる食後にいただくのがおすすめです。寝る前に関しては、カフェインの効果でよく眠れなくなる可能性もあるので、できたら避けましょう。“コーヒーは好きだけれど夜眠れなくなるから”と心配な方は、午後2時をすぎたら飲むのをやめましょう。体内にとりこまれたカフェインのおおよそ半分が代謝されるのには、個人差はありますが約6時間後とも言われています。また、コーヒーにより胃酸の分泌が増えることがあるので、おなかが空腹のときは飲むのを避けましょう。

コーヒーだけでなく、積極的な水分摂取を

コーヒーにはカフェインが入っています。そのためコーヒーを飲むとカフェインによる利尿作用があり水分が体外へ出やすくなります。むくみがとれるのは良いことですが、脱水になることはからだの循環を適切に保つためにも避けたいので、必ず水分を適宜摂るようにしましょう。

コーヒーの飲み過ぎは、体内のミネラルバランスへの影響が

コーヒーを飲みすぎると、カルシウム、マグネシウム、亜鉛などのからだに大切な働きをするミネラルが減ったり、鉄分の吸収を抑えたりする可能性があります。適量を飲むようにしましょう。

副腎への影響も意識して摂取して

コーヒ―のカフェインが副腎に影響し、カフェインが多すぎる場合、副腎に負担がかかることがあります。疲れやすくなったり、甘いものが急激に食べたくなったりしたら要注意です。

妊婦さん、持病がある方には、デカフェという選択肢もあり

カフェインを多くとりすぎると胎児の形成にも影響が出る恐れがあるので、妊婦さんはコーヒーをたくさん飲むことは避けてください。また、持病のある方、カフェインに敏感な方は同様にたくさん飲むのを避けてください。デカフェのコーヒーも近年選択肢が増えてきました。こちらはカフェインレスでありながらクロロゲン酸はある程度は含まれているので、妊婦さんやカフェインに敏感な方にも1日1~2杯であればおすすめです。胃食道逆流(胸やけなど)のある方は、コーヒーにより胃酸の分泌が増えるので、量を減らすことをおすすめします。

【まとめ】コーヒーを飲んで、ハッピーにダイエットを

好き嫌いはあくまで個人差がありますが、好きな方にとってはコーヒーの香りで気分転換を感じ、飲めば幸せな気分になれるもの。上手にコーヒーを取り入れて、ダイエットを楽しみましょう。

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