
線路沿いに誕生した、小さなワインバー
東京メトロ副都心線・北参道駅から徒歩3分。JR代々木駅からも徒歩圏内。JRの線路沿いに、ひと際目立つ真っ赤なビルにブルーの外観。通る人が思わず「なんだろう?」と立ち止まるほど、目を引く可愛らしい店が誕生した。2018年11月6日に開店したこの店の名は、『vinmari(ヴァンマリ)』。

脱OLから10年を数えた2018年、こうして独立を果たしたのだ。


特注のワインセラーは、ウッディな家具のよう


期待を膨らませ、まずはマカロンと泡で乾杯!

修業先の『ル ブトン』ではフォワグラのテリーヌを挟んでいたが、『vinmari』らしさを表現して、ドライのイチジクと、さまざまなナッツをレーズンバターのように仕立てて挟んでいる。
マカロン生地は季節によって変わるが、この日のマカロン生地はラズベリー味。春を感じさせてくれる淡いピンク色だ。
さあ、乾杯といきましょう。
パリで人気の生産者が作る、スパークリングを

ブルゴーニュより、パリで人気の生産者、ダヴィド・ルノーのピノ・ノワール100%「CREMANT DE BOURGOGNE BRUT(クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブリュット)」(写真上)を。ほとんどはフランス国内で消費され、輸出はわずか10%という貴重な1本だ。
おつまみに合わせて、グラスを1杯ずつ


肉厚のマッシュルームにニンニクの風味とビネガーの酸味がじわっと染み込んで、口がワインを求めているのがわかる。
ブラウンマッシュルームにはロゼが似合う


ボリューミーなグラタンは、北欧仕込み
同店は小さなおつまみから、ボリュームのある食事まで、メニュー数は多くはないものの、豊富なバリエーションが揃う。

そんなエピソードを教えてもらいながら、熱々をいただこう。
細切りにされたジャガイモとタマネギが入っていて、クリーミーな中にジャガイモのシャキッと感と、ときどき感じるアンチョビの塩気がいいアクセントだ。

〆は、クラシックプリンと食後酒を

スプーンを入れるとしっかり固く、口に含むとカラメルの苦みが広がる甘さ控えめのプリンだ。食後酒には、前田さんが仕込むリキュールを。

「レモンとハチミツが入っているので、40度ほどになっていますが、ゆっくり飲んでくださいね」と、前田さんは注意してくれるが…… 爽やかな香りで口当たりが良く、クピッといってしまいそうになる。ご用心を。
休日は明るいうちから乾杯を
同店は、平日は18時からの営業だが、土曜は15時からオープン。早い時間からワインを楽しめるだけでなく、ハンドドリップで丁寧に淹れられたコーヒーもあるので、ワインの後にデザートとコーヒーでシメるのもおすすめ。
「『vinmari』の店名は、フランス語の調理用語で“湯せんする”という『bain marie』をもじっているんです」と、前田さんは店名の由来を語ってくれた。
「 直訳すると“マリーちゃんのお風呂”なのですが、お風呂のように温かく心地良い店にしたかったんです。あと、フィンランド語で“マリーちゃんの洋服”という意味を持つ『マリメッコ』から、“マリ”を拝借しているのと、“マリ”は世界中で親しまれている女性の名前の一つでもあり、女性らしくていいかなと思って。また、スペルの中には、文字を並べ替えると私の名前の“anri(杏里)”も入っているんですよ」
そんなたくさんの想いが詰まった『vinmari』で、前田さんが醸し出すやさしい雰囲気とワインのある時間は、心底、温かくて心地良い。
【メニュー】
■フード
ドライいちじく、ナッツ入りバターを挟んだマカロン 300円
静岡県産 長谷川さんマッシュルームのマリネ 550円
ヤンソンさんの誘惑(じゃがいも、アンチョビ、玉ネギのグラタン) 900円
プリン 500円
■ワイン
グラスワイン 900円~1,400円
ボトルワイン 5,000円前後~
自家製リモンチェロ 600円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。また、価格はすべて税抜です
vinmari (ヴァンマリ)
〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷4-3-7 1F03-6812-9109
火~金曜 18:00~22:00、土曜 15:00~20:00
日曜・月曜

この記事の筆者:松井一恵(文筆家)
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