
写真はイメージです。(以下同じ)
20代・30代には、当たり前の選択肢になりつつありますが、それよりも年齢が上の世代からは印象がよくないことも。
今回は、そんなマッチングアプリを“汚らわしいもの”として、娘にはやらせないと思っていた母親と、それに反抗した娘さんのお話です。
周りに増えた“マッチングアプリ婚”
「今、彼氏はいないですけど先日会った人とまたご飯に行く予定です」爽やかな笑顔で話すのは、最近マッチングアプリをはじめた小林紗奈さん(仮名・27歳)。
「この年齢だと、結婚はとか、いい人いないのか、って母親から聞かれるのも普通ですよね」
最近ではメディアなどで取り上げられ、ここ数年でマッチングアプリで結婚していく友人が増えました。しかし、紗奈さんはアプリを始めることを躊躇していました。
「私の母、マッチングアプリをパパ活や風俗と同じくらいとんでもないことだと思っている節があるんです。私自身は、風俗やパパ活を非難しているわけではありませんが」
親友の結婚報告に放った「マッチングアプリなんて汚らわしい」
ショックだったのは、幼い頃からの仲で母親も知っている友人、礼奈さん(仮名・27歳)の結婚報告をした時。
最初はその報告に、「あらそうなんだ、おめでたいね。紗奈、お相手どんな人か知ってるの?」と笑顔で聞いてきた母親。
しかし、「今度会う時に聞くつもり。マッチングアプリで出会ったことしか知らないや」と答えると、「え…そんな節操のない子なの?礼奈ちゃん。マッチングアプリなんて汚らわしい。」と驚きの一言を放ちました
紗奈さんの母親は、マッチングアプリは未だ「出会い系」との認識でマイナスイメージが強いまま。「何処の馬の骨ともわからない」の言葉通り、利用者にろくな人がいないと思っている節があったようです。
「母に偏見があることを知ってはいたし、わかってはいたんですけど、結構ショックでしたね。礼奈と私がどれだけ仲良いか知ってたはずなのにって。結婚を急かしてくるのに、選択肢を広げるのは嫌なんだ…みたいな」
母親のまるで、汚いものを見るかのような表情と、放った言葉で紗奈さんは何かが吹っ切れたのだとか。
「マッチングアプリが話題に出るたび、汚い、汚らわしいって感じでした。ハリーポッターの“汚れた血”とか“マグル”とかみたいな。露骨に嫌悪感を表に出すんです。」
思ったより酷かった、母の呪縛を蹴破った日
そんな会話があった翌週、友人に手伝ってもらいマッチングアプリに登録、自分でも選択肢を増やし始めます。
「思ったよりも母に言われていた呪縛はすごくて、1人だと無理だなって」
マッチングアプリをはじめた当初は、多少の罪悪感があったとか。
「結局、紹介する時はマッチングアプリで出会ったってバレるじゃないですか。全然いいんですけど、やっぱり嫌がるんだろうなって思いますし。その時自分のパートナーにまで嫌な気持ちさせるのは、違うなって。だから嫌がられたらそれまでです」
大人になった今だからわかる“心配”と“呪縛”の差
「母の心配する気持ちも、理解できなくはないですよ。どこでどんなことが起きるかわからないご時世ですから」
紗奈さんの言う通り、マッチングアプリでのトラブルがないとは言い切れず、実際さまざまな事件に発展しているケースも少なくありません。
「でも、それって全てに対してそうですよね。街を歩いていて刺されるかも、なんていつの時代も同じだし、自分の人生も何があるかわかりません。でも、少なくとも恋愛に関しては、何かしら母の呪縛に囚われていた気がしますね。」と振り返ってくれました。
「マッチングアプリ、始めてよかったとおもいますか?」と尋ねると「もちろん!」と笑顔で返答。
何かを吹っ切って始めたからこそ見える世界や、選択肢はたくさんあります。紗奈さんのように、行動することで変わるかもしれません。
楽しそうに話す紗奈さんに素敵なご縁があるように願っています。
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<文/mayan>
フリーライター兼マーケター。アイドルをはじめとする、かわいいもの・女の子が大好き。ジャンルレスに執筆する傍らSNS運用分析・リサーチなども得意とする。
Twitter:@mayancha1
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