脚は骨格や身長で決まるから、今さら変えるなんて無理。コンプレックスがありつつも、あきらめている人いませんか。
「運動音痴で面倒くさがりな私でもできる、簡単な方法はないだろうか?」。そんな思いを原点に、体の構造を徹底的に学んだのは、美筋ヨガ講師の廣田なおさん。『10分で4cm伸びる!細くなる!脚長革命』(幻冬者)は、効果的に脚を細く長くする簡単メソッドです。
進化し続ける「美筋ヨガ」
本書いわく、美脚のカギを握っているのはお尻。お尻といえば脚の付け根の部分ですよね。
つまり「骨盤が歪(ゆが)んで後ろに傾いてしまうと、お尻が下に引っ張られて、垂れる」さらに「O脚やX脚など脚のラインが曲がってしまうと、湾曲がある分、脚は短く見える」という結果になるのです。
お尻が下に引っ張られると、ふくらはぎの筋肉も伸び縮みしづらくなり、下半身が太って見えることもあるのだとか。脚長のためにはまず骨盤の歪みを解消して、お尻を鍛えるのが早道なのです。
お尻の筋肉を目覚めさせることで変身
体重は増えていないのに体がもたついてきた、ジーンズやパンツのシルエットが決まらない、etc…この悩み、年齢のせいではなくお尻のせいかもしれません。
本書では、脚長メソッドの効果をBEFORE・AFTERで紹介。体形にコンプレックスを持つ30代~40代女性が、見事に変身したのです。


いかがですか。お尻の位置と高さによって、こんなにも脚が長く細くなりました。「3日で効果を実感」「お尻の形が四角から丸に激変」「顔やお腹もすっきり」など、即効性も感じているようです。
座りっぱなしに立ちっぱなし。普段あまり動かすことのないお尻の筋肉。脚長のために、今こそシャキッと目覚めてもらいましょう。
美脚への3ステップ
美脚デザインのポイント3つをまとめてみました。
・朝昼晩、好きな時に1日10分
「ほぐす→伸ばす→ちょっと鍛える」一連の流れで約10分。一気に2週間程度続けると効果が高まる。
・BEFORE/AFTERを撮る
モチベーション向上のために、初日と最終日に全身の写真を撮る。アングルを同じにして、正面、横側、後ろ姿の3種類で変化を見る。
・お尻のトレーニングを習慣に
続けることで、日々の変化に気づきやすくなる。
用意するものはマットとローラー。凹凸のあるローラーは筋肉間をほぐしやすくておススメですが、持っていない場合はラップの芯+タオルで代用できます。「使い終わったラップの芯にタオルを巻きつけ、輪ゴムやヘアゴムなどで数か所とめるだけ」。捨てる前に一役買ってもらいましょう。
STEP1 筋肉をほぐす
最初に、筋肉をほぐします。「凝り固まった筋肉をほぐすことで、本来の機能を取り戻す」と本書。いくら筋トレをしても思うような成果を上げられない方は、ほぐす作業を飛ばしているからかもしれません。ローラーを使って、前ももをすっきりさせましょう。
☆前ももすっきりムーブ(1分半でできる!)
1)ローラーの真ん中に前ももを乗せ、ももの付け根~ひざ上をほぐす

うつ伏せになり、前ももの真ん中にローラーをあてる。反対の脚はひざを曲げた状態で外に開く。体を前後に動かし、ももの付け根からひざの上までを10往復ほぐす。
※腰が落ちないようにして上半身~脚は床と平行に
※両腕を使って、体を前後に動かす
2)上体をひねって、ももの少し外側をほぐす

1の状態から、曲げているひざの方に上体をひねり、ももの斜め外側にローラーをあてて、10往復ほぐす。反対の脚も同様に、1と2を行う。
※ももの斜め外側よりをほぐす
私、さっそくローラーを買い求めまして、ヨガマットの上でやってみました。ヨガ歴も長く、筋トレも時々やっているので、こんなの楽勝だと思ったのです。が、痛い!ローラーの凹凸が前ももにあたると、むちゃくちゃ痛かったのです。これはかなり凝っていた証拠ですよね。
ショックをうけつつコロコロほぐしているうちに、痛みが減少して脚がなめらかになるのがわかりました。この凝りを放置していたと思うと、ちょっとこわいです。
STEP2 筋肉を伸ばす
筋肉をていねいにほぐしたら、次は筋肉を伸ばしていきます。「しっかり伸ばすことで、筋肉をもっと使いやすい状態にするため」で、「筋肉を伸ばせば、柔軟性が回復するとともに、冷えやむくみともサヨナラできる」といいこと尽くめ。ほぐす→伸ばす、で筋肉をニュートラルに戻していきましょう。
☆壁ドン伸ばし(1分以下でできる!)
1)壁に手をついてもう片方の手で足の甲をつかむ

片手を壁につき、まっすぐ立つ。もう片方の手で、同じ側の脚の甲をつかみ、息を吸って背筋を伸ばす。
※ひざは曲げない
※目線は正面をキープ。お腹は凹ませる
※股関節から脚を動かす
2)股関節から脚を後ろに引く


息を吐きながら、股関節から動かすように、ひざを真後ろにゆっくり引いて8秒キープ×2セット。引いた脚の前ももが伸びていればOK。反対側も同様に。
※NG。腰を反らさないで!
ていねいに筋肉をほぐしたので、前ももの筋肉がキューッと気持ちよく伸びていくのが快感になります。ほぐすというSTEP1を経てやるからこそ、この感覚が得られるのです。動きとしては単純ですが、実感としては奥深いです。
STEP3 ちょっと鍛える
「筋肉をほぐして、伸ばすことで、伸縮性・柔軟性が高まりました」と本書。筋肉に対して万全のアプローチができて、初めて鍛える段階に突入です。
鍛えるといってもこちらの場合は「ちょっと鍛える」なので、どのメソッドも2分以下でできるものばかり。裏を返せば、準備が万全だからこそ「ちょっと鍛える」だけで絶大な効果があげられるのです。
本書を読むと、やみくもに鍛えるのではなく、自分の体をいたわって信じるからこそ、体もこたえてくれるのだとわかります。
1日10分、無理なく最短で脚長ボディ。あなたも続けてみませんか。
<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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