ディズニーランドは、記念日を過ごすにぴったりな場所。夢の国で過ごす恋人との時間は、最高の思い出になることでしょう。
東京都在住の斉藤圭子さん(仮名・34歳)も、彼と付き合った記念日にディズニーランドを選んだ一人です。
平日のウィークナイトパスで夜のディズニーを満喫したい
都内で営業職をしている彼は、普段は定時で上がれることはないそう。しかし圭子さんと付き合った記念日だけは、定時で帰社してディズニーランドで待ち合わせをします。
「平日のウィークナイトパスポートを使って、夜のディズニーを楽しみたいなと計画しました。私たちがパークに入園したのは18時半ごろでしたが、まだ辺りは明るく夕方を感じませんでした。これから始まる、夕方から夜のディズニーランドにワクワクしていましたね」
記念日だけあって、入園してすぐにミッキーとミニーのカチューシャを購入した2人。幸せ気分はどんどん盛り上がっていきます。
楽しみにしていたジャンボリミッキー!
その後間も無くして、圭子さんが楽しみにしていたプログラムの一つ「ジャンボリミッキー! レッツ・ダンス!」が始まったそう。可愛らしいキャラクター達と一緒に踊る人気のプログラムです。
プログラムが始まると、圭子さんの彼は小さな子ども達に混じって、張り切ってダンスの振り付けを練習します。
「彼はとても楽しそうな活き活きとした表情で、振り付けを覚えていました。子どものように目の前のことに夢中になれる、そんなスーツ姿で踊る彼が私には輝いて見えました」
ミッキー達のダンスと彼の楽しそうな姿に夢心地になっていた圭子さん。しかし、その先には思わぬ展開が待ち受けていました。
ビリっ!「わ、やっちゃった」

大音量の音楽の中でも聞こえてくるくらいの布が裂ける音。ビリッと音がしたかと思ったら、彼のスーツのズボンが股部分からお尻の半分まで避けていたそう。
「結構破けていましたね。何より、あの日彼が履いていた赤いパンツが破れたスーツから丸見え状態で……」
隠しようがない大きな穴が開いたズボンに、頭にはミッキーのカチューシャをした彼。その姿に圭子さんはしばらく絶句してしまったそう。
「彼も『わ、やっちゃった』と顔を真っ赤にしていました。周りにいた人たちも彼のスーツが破れたのに気が付いて、『わー』と同情するかのような表情でしたね」
ビジネスバックでお尻をひた隠しで歩くことに
スーツのお尻が破けてからというもの、彼はビジネスバックを後ろに持ち、赤いパンツを隠しながら歩いていたそう。
「でも、その姿がまた、大きい方を漏らした大人のような姿になっていて悲惨でした。パーク内ですれ違う大人は見ないふりをして通り過ぎるのですが、無邪気な子どもたちは『ママー、あの人見てー』とか『お漏らしかなぁ』と言っていました」
その頃には、圭子さんも彼もミッキーとミニーのカチューシャを外し、テンションはガタ落ちだったとか。
ほとんどの時間をベンチで過ごした記念日に

「ズボンが破けたのが19時半ごろだったので、私たちがパークに入園してたった1時間しか経っていませんでした。これからいろいろなアトラクションを楽しむって時だったんです」
圭子さんと彼は、日が沈んで辺りが暗くなるまでの間、ポップコーンを食べながらベンチに座って過ごしました。しかし、日が沈んで暗くなっても、2人のテンションは再燃することはなかったそうです。
忘れられない新鮮な思い出に
「正直、スーツ姿でパーク内にいるだけで割と目立つんですよ。しかもお尻のズボンの裂け目から見えるのが赤いパンツでしたしね。彼は、『せっかくだからミッキーのズボンと同じ色のパンツにしよと思って赤いパンツを選んだ』と言っていました。とことん無邪気な人です」
圭子さんは、これからスーツの時は彼に黒色か紺色の下着を着るように伝えたそう。ディズニーでへこんだ記念日もまた、2人にとって思い出の1ページになったのではないでしょうか。
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<取材・文/maki イラストクレジットはzzz>
(エディタ(Editor):dutyadmin)
