今年の夏は、暑すぎる。
こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、本当においしい食事のあり方やすぐに実践できるアイデア・名品をご紹介しています。
全国的に30度を超える毎日が続いています。これだけ暑いと食欲も低下しがちですが、そんなときにも冷たい麺は頼りになる存在です。
そこで必ず登場するのが「めんつゆ」。おいしいつゆで食べると、どんな麺でもレベルアップしたような底上げ感がありますよね。
私はこれまで自作で作るめんつゆの黄金比レシピを考えてきましたが、今年はこの猛暑をふまえて、“おいしくて身体を癒すめんつゆ”をご紹介したいと考えました。
【過去のめんつゆ記事】⇒これぞ、めんつゆ調合の黄金比!「どこで買ったの?」と必ず聞かれる
そうです今回は「暑さに負けない! おいしいめんつゆ2023」のご提案。市販のめんつゆに“アレ”を入れるだけの簡単コツなので、ぜひお試しください。
キー食材は、レモン
結論から言いますと、コツはズバリ、「めんつゆにレモン汁を加えること」なんです。
レモンと言えば洋菓子や調味料でも大人気になっている食材ですよね。実は和風のめんつゆに相性抜群で、健康効果も期待できる優れモノなのです。
レモンは、生レモンでなくても市販のレモンポーション(レモン汁)でも大丈夫。最近は冷凍食品コーナーで冷凍タイプのカットレモンが売られるようになり、防腐剤不使用で安全ですから、冷凍タイプをストックしておくのも賢明でしょう。
とにかくみなさんが扱いやすいタイプのレモンを選び、お好みの量入れればOKです。それでは次に、めんつゆに加えた際のメリットについて説明していくことにしましょう。
メリット①手軽な味変でマンネリ脱出!
めんつゆにレモンを入れるとレモンが主張しすぎるのでは? と心配になる人がいるかもしれません。
しかしながらやってみると、驚くほどしっくりなじみ、洗練されたおいしさになることを実感するでしょう。
むしろこの時期だと、レモンを入れるほうがオススメで、すっきりとした爽やかな風味が加わって、食がどんどん進みます。
同じ酸味食材で比較すると、酢よりもトゲがなく、梅干しよりも爽やか。レモンと醤油がこんなにも相性がいいだなんて、想定外の喜びになるはず。
ちなみに我が家の小学生の子どもにも、レモン入りめんつゆは大好評でした。
メリット②疲労回復効果で夏バテ対策
レモンに含まれる「クエン酸」は継続して摂取することで、日常生活や運動後の疲労感を軽減する機能があることが研究によって報告されています(※)。
つまり猛暑が続く夏には、レモンの継続摂取が手軽な疲労回復につながるということ。めんつゆにレモンを入れる習慣を意識するだけで、簡単に実践できるのです。
※「レモンクエン酸の疲労感軽減効果─疲労感を自覚する625名を解析対象としたプラセボ対照WEB調査─」(大阪市立大学 梶本修身ほか)
Jpn Pharmacol Ther 2007 35(7) 821-8
メリット③おいしい減塩効果に
もう一つ健康面でのメリットは、おいしさを我慢せずに減塩効果が期待できるという点です。
ポッカサッポロによる官能評価試験によって、塩分が含まれる醤油を減らしてレモン汁を加えることで、おいしさのバランスが整うことがわかっているとか。
塩分ひかえめのつゆを購入した際は、積極的にレモン汁と合わせてみましょう。満足度の高い麺料理が味わえます。
レモン汁と合わせるめんつゆは、こだわって自作でも市販つゆでもご自由に。とにかく手軽に、ヘルシーなおいしさを味わってみてくださいね!
<文・撮影/食文化研究家 スギアカツキ>
スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。ビューティーガール連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12
(エディタ(Editor):dutyadmin)






