運動した後に「乳酸が溜まる~!」なんていうことを聞いたことがありますが、この乳酸が溜まるってどういう状態を指すのでしょうか? そもそも乳酸って何?
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『「乳酸」とは。乳酸がたまるとどうなる?疲れの原因になるの?』という記事から、乳酸についてピックアップしてご紹介します。
そもそも「乳酸」って何?
乳酸とは、糖を分解する際にできる生成物です。人は体を動かす時に以下のようなことが起き、乳酸が生成されます。
体を動かすためのエネルギーを作ろうと糖を分解する 分解される時に、乳酸も同時に作られる どんな時に乳酸が作られるの? 陸上の短距離走 ダッシュ など短時間で高強度の運動では乳酸が作られやすいとされています。
その理由は、運動のエネルギー源として糖が多く使われているからと言えるでしょう。
「乳酸が溜まる」ってどういうこと?
そもそも、乳酸はいつまでも筋肉中に溜まるわけではありません。30分も経てば乳酸は排出されます。また、日常生活程度の活動で、乳酸が溜まるということはほとんど考えられません。
筋肉痛は乳酸が原因ってホント?運動後に起こる筋肉痛や、筋肉の張りの原因が乳酸であるという説は、間違いです。
一昔前は運動で乳酸が溜まって筋肉が酸性に傾くため、筋肉が硬くなり筋肉痛が起こると考えられていました。しかし、乳酸は短時間で新たにエネルギー源として活用され消えていきます。つまり、長時間にわたって乳酸が溜まり続けるということはないと考えられます。
じゃあ乳酸は何に使われるの?
乳酸は、悪者ではありません。乳酸はミトコンドリアを通し、エネルギー源として再利用されるのです。
筋肉には、速筋線維と遅筋線維という2つの筋線維が存在します。速筋線維にはミトコンドリアが少なく、運動強度が上がって糖をエネルギーとして多く使おうとしても、すべてを処理できないため乳酸が生成されます。
しかし生成された乳酸は血液によって他の筋肉に流れ、ミトコンドリアが多い遅筋線維などで、エネルギーとして再利用されるのです。
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※本記事はMELOSで公開された記事『「乳酸」とは。乳酸がたまるとどうなる?疲れの原因になるの?』を再編集したものです。
<Edit:編集部>