【今日のにゃんこタイム~○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.113】
クロルくん、チロルちゃん、レオンくんという3匹の愛猫たちと暮らすのは、しらゆきさん(@yuki_3nyan)家族。
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実は猫ちゃんたち、全員しらゆきさんの長男さんが保護した子。そのエピソードには、つい目頭が熱くなります。
野良猫が隠した赤ちゃん猫を助けたくて…
クロルくんとチロルちゃんは、野良猫の子ども。出会いは、2015年。当時、近所では毎晩、子猫の鳴き声がしており、保健所に連絡を……という話も出ていたため、しらゆきさんは早く猫たちを保護しなければと考えていました。
しかし、子猫がどこにいるかが分からず、保護は難航。そんな時、小学生だった長男さんが場所を探し当て、赤ちゃん猫を保護しました。
「野良猫は倉庫の下に穴を掘って、子猫を産んでいたようです。息子は手を突っ込んで探しあて、連れて帰ってきました」
赤ちゃん猫は、4匹。その後、母猫も保護され、保護団体のもとで人慣れトレーニングをしながら里親探しがなされることに。4匹のうち1匹はすぐに里親が見つかったため、しらゆきさんは残りの3匹を面倒みながら、里親探しを継続しました。
しかし、保護から2ヶ月後に悲劇が。子猫がパルボウイルス感染症を発症したのです。発生源は、母猫を預けた保護施設だと考えられました。
「私はその施設にボランティアでお世話をしに行っていました。お世話から帰った後は着替え、シャワーを浴びるなど気を付けていましたが、施設で発生したパルボが私を通して子猫たちに感染してしまったようでした」
幸いにも3匹は致死率が高いこの病気から回復しましたが、チロルちゃんは後ろ足と脳に障害が残りました。
「パルボで里親募集は中断。鍵しっぽのクロルには一度も希望者が現れず、チロルの譲渡は障害が残って流れてしまったことから、2匹は我が家の子になりました」
大好きな次男さんとの別れや新入り猫との出会いを経験
パルボ感染後、障害が残ったチロルちゃんは猫砂で踏ん張れず、トイレのたびに倒れ、布団などに粗相するように。

「当時は、ノイローゼになりそうなくらい苦労しました。ペットシーツでのトイレに落ち着くまでが本当に大変でしたね」
そして、生活が落ち着き始めた頃、しらゆきさん宅に新たな家族が。それが、白黒猫のレオンくんです。

ある日、しらゆきさんは玄関の前で鳴くレオンくんを目撃。保護を試みたものの、2日連続で逃げられてしまいました。
その日は、夕方から警報がでるほどの土砂降りでした。そこで、帰宅した長男さんに事の経緯を話したところ、なんと大雨の中、濡れながら1時間半かけてレオンくんを確保!
「汚れてドブの臭いがひどかった子でしたが、翌日お風呂に入れたら、モフモフの美猫になり、私が一目惚れ。そのまま我が家の猫になりました」
破壊が得意なやんちゃボーイに手を焼いた“多頭飼い生活”
幸いにもレオンくんの健康状態には問題がなく、ノミと寄生虫の駆除のみでお迎え後の治療は終了。

数ヶ月間は、息子さんの部屋で過ごしてもらい、クロルくんやチロルちゃんとは少しずつ一緒に過ごす時間を長くしていき、慣れさせることにしました。
「ただ、レオンは稀にみる暴れん坊で……。体力が有り余っていたので、中年期のクロルとチロルに負担がかからないよう、人間が代わる代わる激しく遊んで、体力を消耗させました」
ケージを拒否し、破壊が得意なレオンくんに手を焼かされながらも、しらゆきさんたちは、ゆっくりと家族になっていったのです。

「レオンはクロルたちと一緒に過ごせるようになるまでは、長男の肩で寝ていましたね」
猫らしからぬ、珍しい座り方
一緒に過ごす中ではレオンくんの人間っぽい、“まさかの座り方”に驚かされました。
「最初は枕の上で座っていたので、枕の沈み具合で丁度、座れているのかなと思っていましたが、やがて布団の上でも座るようになり、最終的に固い床でも座るようになりました」

末っ子キャラで甘えん坊のレオンくんは、しらゆきさんと一緒にいることが多いとか。

「長男は今もレオンを溺愛しているのですが、今はレオンのベクトルが私に向いているので、相思相愛ではありません(笑)」
息子が命を紡いだ猫を大切にしていきたい
そう笑うしらゆきさんは、我が子が小さな命を大切に想う子に育ってくれたことに大きな喜びを感じています。
長男さんが保護した猫は、全部で6匹。義実家の猫になり、レオンを保護する前に亡くなったももじろうくんも、そのひとりでした。
「後先を考えない子どもの行動と言えばそれまでですが、危険を顧みず、チロルたちを保護したことや、大人になってからも、ずぶ濡れになりながら1時間半もかけてレオンを保護したことなど、どれも息子らしい出来事。私も子ども時代から猫と一緒に過ごしてきましたが、息子は私以上に猫と縁がある子だと思います」
猫がいるだけで家族が笑顔になり、会話が生まれ、幸せな気持ちになる。うちの子になってくれてありがとう、これからも元気でいてねという気持ちしかない――。

我が子が命を紡いだ愛猫たちに、そう語りかけるしらゆきさん。猫好きの母から伝わった猫好きの遺伝子は、これからも長く受け継がれていきそうです。
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<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
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古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
(エディタ(Editor):dutyadmin)



