観光立国のドバイは、次々と新たな「世界一」をつくってきたことでも有名です。今やその数は400以上！ 常に新しいものが生まれ、エネルギッシュで勢いのある街です。見どころの多いドバイの中でも、今訪れるべきおすすめの最旬スポットを紹介します。

【絶景】人工島を見下ろす展望台「ザ・ビュー・アット・ザ・パーム」

ドバイを代表する“世界一”の1つが、ヤシの木の形をしたユニークな形の陸地「パーム・ジュメイラ」。なんとこれ、埋め立て地。世界最大の人工島なんです。

パーム・ジュメイラの全貌を見るには、これまでヘリコプター遊覧などをしなければならなかったのですが、ついに建物から眺められる場所ができました！

それがパーム・ジュメイラの付け根に位置するザ・パーム・タワー内に、2021年4月にオープンした展望台「ザ・ビュー・アット・ザ・パーム」。エレベーターでわずか45秒で240メートル（52階）に到着。外へ出ると「これぞドバイ！」な光景が広がっています。

取材時は夕方だったのですが、夕もやの中に揺れるようなパーム・ジュメイラは、まるで桃源郷。完全なる別世界でした。

ここまできたら、2022年にオープンしたさらに高い54階の展望台「ザ・ネクスト・レベル」（別料金）にもぜひ。こちらはガラス窓さえなく、開放感がワンランク上がります！

【絶景】360度インフィニティプール「オーラ・スカイプール」

のんびり絶景を楽しみたいなら展望台と同じビル、ザ・パーム・タワー内にある地上200メートルの高さの「オーラ・スカイプール」へどうぞ。こちらは世界一の高さにある全方向が見渡せる360度インフィニティ・プールです。

2021年11月のオープン以降、連日満員の人気ぶり。15歳以下は終日入場不可、19時以降は21歳以下も不可となるので、落ち着いた雰囲気。どこを撮っても絵になるので、みんな写真撮影に夢中です。

予約の時間帯は、午前・午後・夜、あるいは1日中などから選べます。また、見たい景色の方向を選んで席を予約ができます（※曜日によって営業していない場合や、ラマダン期間中は営業時間に変更がありますので、旅のプランにあわせてサイトをご確認ください）。食事もオーダーできるので、のんびりした時間を過ごせますよ！

【アート】ギネス記録で世界一！ サシャ・ジャフリ氏の作品＆ギャラリー

世界一はアートシーンでも！ 2020年には「世界最大のアート・キャンバス」として1800平方メートルにも及ぶ作品『人類の旅』が誕生し、ギネス世界記録に登録されました。手がけたのは、イギリス人の現代美術アーティスト、サシャ・ジャフリ氏です。

『人類の旅』は70枚に分割され、オークションの収益は世界の子どもたちのための慈善事業に充てられました。絵の1つがアトランティス・ザ・パーム内（ロストチェンバー水族館のすぐ横）に飾られています。

サシャ・ジャフリ氏は、ロンドンやドバイをベースに活動しており、過去にはロールスロイスとのコラボでも話題に。近くNASAとの共同プロジェクトで、作品を月に運び、月面に永久保存する計画もあります。

【アート】気軽にアートに触れられる「アルサーカル・アベニュー」

アートでも注目のドバイで、気軽にアート散歩を楽しめるのが「アルサーカル・アベニュー」。ここは倉庫街を改装してアートギャラリーやカフェが立ち並ぶ場所。運がよければ、アーティストに会えることも！

アートギャラリーの1つに、アラビア語のカリグラフィーをアートにするエル・シード氏のスタジオもありました（※こちらは入場に事前アポイントメントが必要）。ルイ・ヴィトンとのコラボなど幅広く活動しています。

また、キャンバス上のみならず、世界各地の公共空間で作品づくりをしているのも特徴で、なかには北朝鮮と韓国の非武装地帯につくられた作品も。いつか日本の公共空間でも作品を手がけてくれる日がくるかもしれませんね。

歩き疲れたら、おしゃれなカフェやレストランでほっとひと息。たとえば、「ワイルド・アンド・ザ・ムーン」にはヘルシーなコールドプレスジュースやスムージーがそろい、心身ともにリフレッシュできます。

【レストラン】オープン3カ月でミシュラン掲載！ 「アヴァタラ」

ダイニングシーンでは、ドバイ初のベジタリアンファインダイニング「アヴァタラ」が話題。オープンからわずか3カ月後には『ミシュランガイド・ドバイ2022』に掲載される快挙です。

インド・リシケシ出身のシェフ、ラウール・ラナ氏は、ヒマラヤの麓で育ち、幼いころからベジタリアン料理に親しんできました。その後、インド国内の名店で修業を積み、独自のスタイルを確立。「ひと口ごとに強い感情を呼び起こす」料理を目指しているといいますが、ひと口食べる前から心を揺さぶられる料理です。

全16品のコースは、どれもアート作品のよう。ベジタリアン料理ながら、タマネギやニンニクを使っていないというのにも驚きました。刺激が強すぎるからだそうです。

素材の持ち味を生かしつつも、素材偏重のシンプルな料理ではなく、スパイスを巧みに使い、味わいも盛り付けもオリジナリティに富んだ唯一無二の料理を完成させています。

食後は、肉を使っていないことが信じられないほどの満足感！ 基本はベジタリアンメニューですが、リクエストすればヴィーガンやグルテンフリーにも対応してくれるそうです。

【ホテル】カップルや女子旅におすすめ！ 「W ドバイ - ミナ セヤヒ」

最後はホテルです。続々と新しいホテルが登場しているドバイは、ホテル選びも楽しみの1つ。ドバイらしくテンションを上げたい人におすすめなのが、2022年4月にオープンした「Ｗドバイ－ミナ セヤヒ」 。豪奢かつエッジが効いて、ほどよい“パリピ感”が漂います。

ホテルのデザインはドバイの市場（スークアルバハール）にインスピレーションを得ているそうで、ロビーの天井には空飛ぶ絨毯も！

壁面を飾る『アラビアンナイト』を記したロザリオモチーフのインテリアもエキゾチック。このほか、蛇使いをイメージしたフロントデスクや、ゴールドスーク（金製品を売る市場）をイメージしたラウンジも必見です。

客室は27のスイートを含む全318室。スタイリッシュで、こちらもどこかアラビアンなテイスト。全室オーシャンビューのバルコニー付きで、ここで飲む一杯のおいしさったらありません（ちなみにお酒は高いので、到着時に免税店で買うのもおすすめ）。部屋からはさまざまなドバイのランドマークが見えます。

レストランの「ジンジャームーン」は、どこかかわいらしいデザイン。屋内のほかに、プールに面したオープンエアのテラスがあり、開放的な雰囲気です。

利用できるのが16歳以上とあって、全体的に大人の雰囲気です。朝食、ランチ、夕食までいろいろな時間やシーンで楽しめます。

ちなみにこのＷドバイ－ミナ セヤヒは、同じホテルグループ（マリオット系列）の「ウェスティン・ドバイ・ミナ セヤヒ・ビーチリゾート＆マリーナ」と「ルメリディアン・ミナ セヤヒ・ビーチリゾート＆ウォーターパーク」と隣接しており、自由に行き来が可能。プールやレストランの選択肢が増え、充実した滞在が叶います。

次々と新スポットが誕生しているドバイ。まずは今回紹介した最旬スポットをチェックしつつ、自分好みの旅をプランニングしてみては？

ドバイの観光情報：Visit Dubai
取材協力：ドバイ経済観光庁