脂肪の増えすぎはこわーい“メタボ炎症”に⁉︎腸活から改善する方法って? | ビューティ

時刻(time):2023-03-30 08:50源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
夕方、コンビニのホットスナックで小腹を満たし、寝る前はあま~いアイスクリームで心を癒し、月に一度は焼肉食べ放題で自分へごほうび――。そんな習慣がやめられない!という人は少なくないはず。脂ってホント、美味しいんですよねー。 とはいえ、やはりおなかについていく脂肪も気になります。昨年買ったデニムが入らないとか、人様にお見せできないとか、そ

夕方、コンビニのホットスナックで小腹を満たし、寝る前はあま~いアイスクリームで心を癒し、月に一度は焼肉食べ放題で自分へごほうび――。そんな習慣がやめられない!という人は少なくないはず。脂ってホント、美味しいんですよねー。

とはいえ、やはりおなかについていく脂肪も気になります。昨年買ったデニムが入らないとか、人様にお見せできないとか、それはそれで問題なのですが……健康面でも気がかりなことが。
なんでも、たまった内臓脂肪が「慢性炎症」とやらを引き起こし、果ては重大な病気へと進行することもあるそうなのです。

肥満 ダイエット

写真はイメージです(以下同じ)

「慢性炎症」とは、一体なんなのでしょうか? 福岡県みやま市にある工藤内科院長・工藤孝文先生に脂肪と慢性炎症の関係から、気になる対策まで聞きました。






慢性炎症の原因はたまった内臓脂肪!


工藤先生によると、「そもそも炎症というのは体を守ろうと免疫系が働いて生じる反応のこと」。でも、免疫の働きなら体にとっていいことなのでは?

「たとえば、体の中にウイルスや細菌が入って熱が出たり、ケガをして患部が赤くなったりしますよね。これは『急性炎症』といって、いわば、体が異物を退治しようと火災が起きている状態。異物がなくなれば火事=炎症も治ります。

一方、慢性炎症は軽い炎症がずっと続きます。たとえるなら体の中でずっと火種がくすぶっているような状態になるのです」(工藤孝文先生。以下カギカッコ内同じ)

ダイエット

工藤孝文氏

やっかいなのは慢性炎症には自覚症状がないこと。知らない間に発生した“火種”が長~い時間をかけて体を傷つけていくのだそうです。で、その慢性炎症の発生源となるのが、ウイルスや細菌ではなく、主にたまってしまった内臓脂肪なんだとか。

「脂肪はエネルギーを貯蔵しているだけではありません。じつは内臓脂肪はホルモンを出す臓器でもあるのです。正常な状態であれば体に良い働きをするホルモンを出しているのですが、内臓脂肪がたまりすぎると分泌異常が発生してしまいます。インスリンを低下させて血糖値を上げる物質や、血を詰まらせる物質など体にとって悪いホルモンが増加。それらが、血流にのって全身へ運ばれて、各所で症状を引き起こすのです」

たとえば、慢性炎症が血管に広がれば動脈硬化になるし、膵臓であれば糖尿病を引き起こし、肝臓であれば脂肪肝や肝炎の原因に。さらにはがんや認知症との関係も指摘されているともいいます。

内臓脂肪が増えればメタボリックシンドロームになり、慢性炎症がよりたくさん発生。肥満への悪循環を引き起こして、生活習慣病へまっしぐら!? 慢性炎症はいわば「メタボ炎症」!「脂は美味しい~」なんて言っている場合ではありませんでした……。






“メタボ炎症”対策、まずは腸内環境の改善を


では、体の中でくすぶっている“メタボ炎症”を“鎮火”させるにはどうしたらいいのでしょうか? やっぱり……食事制限? ハードな運動? ダイエット?

「もちろん、適量のバランスのよい食事と運動はとても大切です。でも、そんなこと、みなさんわかっていますよね。わかっているけれどできないのが問題の本質です。だとしたら、腸内環境を整えることから試してしてみてはいかがでしょうか」と工藤先生。

一見、遠回りな感じもしますが、腸内環境を整える腸活は“メタボ炎症”改善へのいいアプローチになるのだとか。

腸活 腸内環境
「最近の研究では、腸でも慢性炎症が発生することがわかっています。腸内環境が悪くなっても慢性炎症が起きるし、脂肪を溜め込む腸内細菌――デブ菌が増えて太りやすくなる。そして、太ると慢性炎症が悪くなります。このように腸と慢性炎症はかかわりあっていて、互いに原因になるし、改善へのアプローチにもなるんです」














“腸活”の食事のポイントは善玉菌を増やすこと


で、腸活の方法はというと、「善玉菌を増やす食事」。
一つは、ヨーグルトやチーズ、味噌などの乳酸菌を多く含む発酵食品を日常的に食べること。“日常的”というのがポイントなので、毎朝1個ヨーグルトを食べるなど、習慣にしてしまうと続けられそう。

ヨーグルト 納豆 発酵食品 チーズ
そしてもう一つは、善玉菌のエサとなる食物繊維も意識的に摂ること。具体的には、便のかさを増やし、腸を刺激してくれる根菜や豆類に、血糖値の急上昇を抑えコレステロール値にもよい働きをする海藻類を意識して食べるといいみたい。

こうした食生活を送っていると、善玉菌が増えて腸内細菌のバランスが良くなっていきます。すると、腸内で発生する毒素が減って、慢性炎症も抑えられていきます。そして、全身の“火種”がおさまっていくことで、血糖値や高血圧、肥満なども改善。体全体が整っていくのです。

これからの季節、ダイエットを始める方も多いのではないでしょうか。ダイエット成功のカギは、食べる量を減らすだけではなく、メタボ炎症を抑えていくことが重要なのかもしれません。

編集部が調べたところによると、肥満傾向のある人に、一定期間MI-2乳酸菌という乳酸菌を摂ってもらったところ、炎症を示すマーカーの数値が有意に下がったとともに、腹部総脂肪面積も減ったという発表があるみたいです。このような乳酸菌を使っているヨーグルトを試してみるのも良いかもしれないですね。





「腸脳相関」で、腸が健康ならメンタルも安定!


腸内環境を改善すれば、ダイエットにもなるし、“メタボ炎症”の原因となる内臓脂肪の減少につながるし、いいことづくめ! しかも、腸内環境を整えるメリットはこれだけではありませんでした。

「『腸脳相関』という言葉があるように、腸と脳は密接に関係していて、腸内環境が整うとメンタルの安定も期待できます。気持ちが落ち着いていれば、ストレスからどか食いをすることもなく、量が少なくてもおいしい食事に満足感を得ることができるのではないでしょうか」

脳腸相関
また、メンタルが安定していると腸のコンディションも整うという関係も。ストレスコントロールも大切で、工藤先生も「仕事や育児、介護で日々忙しい世代にはとくにストレス発散を!入浴や睡眠など、自分なりの方法をもつといいですね」とアドバイスしてくれました。

「慢性炎症は自覚がありませんし、“火種”だと甘く見て放置していると、がんになりやすくなったり、老化が進んだり、気づけば“焼け野原”になってしまうということにもなりかねません。内臓脂肪が多く腹囲が気になる方は、意識したその日から生活習慣を変えていきましょう」

【工藤孝文】
内科医・糖尿病内科・統合医療医・漢方医。福岡大学医学部卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、自身のクリニック:みやま市工藤内科院長として地域医療に力を注いでいる。専門は、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病、漢方治療など。日本糖尿病学会・日本高血圧学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・小児慢性疾病指定医。

<文/鈴木靖子>



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