おうち時間が増えて、「スマホやパソコンを使う時間が多くなり、気がつけば猫背になってしまった」という方も多いのではないでしょうか。猫背は見た目以外にも、さまざまなデメリットを引き起こします。そこで今回は、猫背解消のためのストレッチを、あんしん漢方のヨガインストラクター、高橋かなこさんに伺いました。
猫背の3大デメリット

猫背のデメリット① 肩こりや頭痛猫背は、上体が前に傾いた状態をいいます。これは、筋肉がこわばって血行不良の原因になる可能性が高く、肩こりや頭痛につながってしまいます。猫背のデメリット② 見た目の印象が下がる「人は見た目が9割」という言葉もあるとおり、猫背だとだらしなく見えてしまいます。
また、筋力の低下が猫背につながっていることも多く、おなかが出るなど体重以上に太って見えてしまうこともあります。
猫背のデメリット③ 精神的な影響猫背になると、横隔膜や肋骨をうまく動かせず、呼吸が浅くなりがちです。呼吸が浅いと自律神経がうまく整わず、精神的な不安にもつながります。
猫背解消に効果的なストレッチ3選
ここからは、猫背解消におすすめのストレッチを3つご紹介します。椅子に座りながらできるものもありますので、仕事の合間にも是非取り入れてみてください。椅子に座りながらできる「肩甲骨周りのストレッチ」

ストレッチの手順
1) 両手を腰の後ろで組む。2) 肩甲骨を中心に寄せて胸を張る。(5秒ほどキープ)
3) 両手を胸の前で組む。
4) 組んだ手を前に出しながら背中を丸める。(5秒ほどキープ)
(4)のとき目線はおへそ、両腕は伸ばし切らずに、大きなボールを抱えるようなイメージで前に伸ばしましょう。
(1)〜(4)を数回繰り返します。
四つん這いの姿勢で「猫と牛のポーズ(キャット&カウ)」

ストレッチの手順
1) 四つん這いになる。2) 息を吸って背中を反らす。
3) 息を吐いて背中を丸める。(目線は自分のおへそに向ける)
※(2)(3)を数回繰り返します。
ストレッチしながら筋トレもできる「ヒップリフト」

ストレッチの手順
1) ひざを立てて仰向けに寝る。2) 両腕と肩は床につけたままお尻を持ち上げる。(かかとはひざの下にくるようにする)
ポイントはあごを引いてお尻をキュッと締めることです。おなかに力を入れてお尻を下ろしたり上げたりすると、筋トレにもなりますよ。
ストレッチと漢方でからだの外と内の両方にアプローチ

猫背になると、肩周りの筋肉が緊張し血行不良が生じるため、肩こりにつながります。また、肩こりだけでなく、代謝が低下したり、内臓の働きが鈍くなったりもします。
猫背による肩こりの改善には、
・血流をよくして肩の筋肉をゆるめる
・肩の筋肉に栄養や酸素を届けて疲労を軽減する
・からだを温め、肩の筋肉をほぐす
・水分の循環をよくして老廃物や疲労物質を排出する
などの生薬を含む漢方薬を選びます。
漢方薬は自然の生薬からできており、副作用も少ないといわれています。食事内容などは変えずとも、不調を根本的に改善することが可能です。
肩こりや頭痛におすすめの漢方薬・葛根湯(かっこんとう):からだを温め、血行を促進して筋肉の緊張を和らげてくれます。首や肩のこりに用いられます。(※1)
・大柴胡湯(だいさいことう):気(エネルギー)の流れをよくして、筋肉の緊張をほぐしてくれます。ストレスや高血圧がある方の肥満や肩こり、頭痛、便秘などの諸症状に用いられます。(※2)
漢方薬は自分のからだにあったものを選択しましょう。自分にあっていない漢方薬や、間違った組み合わせでの服用をしてしまうと、効果が薄まったり副作用が生じたりする可能性があります。必ず漢方薬に詳しい医師や薬剤師に相談して、選択しましょう。
猫背を解消して健康的で美しい姿勢を手に入れよう

肩甲骨周りは意識しないとなかなか動かす機会が少なく、すぐにこり固まってしまいます。まずは毎日30秒だけでもいいので、意識的に肩甲骨周りを動かす習慣をつけてみてください。
writer / Sheage編集部
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