健康飲料として人気の「豆乳」。美肌を目指したい、イソフラボンが摂れる、バストアップにつながるなどさまざまな目的がある中、トレーニングを頑張る筋トレ女子はソイプロテイン代わりに飲んでいる人も。
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この豆乳には「無調整豆乳」、「調整豆乳」、「豆乳飲料」の3種類があります。それぞれどう違うのか? 牛乳との飲み分けは?
料理家でスポーツ栄養士でもある玉利紗綾香先生に、豆乳について気になるアレコレを聞いてみました。
豆乳とは
豆乳は、水に浸した大豆をすりつぶしてできた液体をこし取ったもの。固めれば豆腐になる状態です。
高たんぱく質で植物性脂肪のためカロリーが低く、大豆サポニンやイソフラボンなどの成分ががんを予防するという研究成果も出ています。
また、腸内環境を整えるオリゴ糖、ビタミンB群やEが含まれており、健康飲料として注目されています。
豆乳の種類と違い
豆乳は、「無調整豆乳」「調整豆乳」「豆乳飲料」の3種類に分けられています。
その大きな違いは、パッケージに記載されている「大豆固形分」。「無調整豆乳」は大豆固形分8%以上、「調整豆乳」は大豆固形分6%以上、「豆乳飲料」は大豆固形分2%以上と定められています。
大豆固形分が多ければ多いほど、豆乳本来の味を強く感じられます。
無調整豆乳大豆固形分8%以上。豆乳本来の味を楽しみたい、大豆の栄養素をしっかり摂りたい人向け。大豆の風味が残っており、さまざまな料理と相性がよい。

大豆固形分6%以上。砂糖を入れ飲みやすく調製されたもので、無調整豆乳に比べて甘さがある。

大豆固形分2%以上。大豆の成分が少なく、豆乳特有の豆臭さが苦手な人向け。

牛乳と豆乳の飲み分けのポイント
牛乳も豆乳もたんぱく質を多く含む飲み物です。
牛乳からは動物性たんぱく質、豆乳からは植物性たんぱく質が摂取できます。牛乳にも豆乳にもアレルゲンがあるので、まずはアレルギーがないか確認してから飲むようにしましょう。
カルシウムが豊富なのは豆乳よりも牛乳です。筋トレやトレーニングするうえで大切な栄養素なので、筋トレやトレーニングに力を入れたい人は豆乳よりも牛乳の方がおすすめかもしれませんね。
豆乳は、牛乳より低エネルギー、低糖質でコレステロールを含まず、不足しがちな鉄分が豊富です。ダイエット中の方には強い味方になるのではないでしょうか。
目的によって使い分けることがポイントですね。
牛乳動物性たんぱく質が摂取できる。カルシウムが豊富なため、筋トレやトレーニングをする人におすすめ。
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豆乳植物性たんぱく質が摂取できる。牛乳より低カロリー、低糖質でコレステロールゼロ。鉄分が豊富。
大豆たんぱく質は体内での消化・吸収に時間がかかるため満腹感を得やすく、食欲を抑えることに繋がるため、ダイエット中の人におすすめ。
また、豆乳に含まれるレシチンには、体脂肪燃焼を高めてくれる成分が含まれている。その他に便秘解消のお役に立つオリゴ糖も含まれているため、腸内環境がよくなり、肌の調子も整いやすくなる効果が期待できる。
もちろん男性トレーニーも飲んでOK豆乳に含まれる「ペプチド」が脂質代謝を向上させ、脂質から変換されたエネルギーが筋肉の疲労回復を早くしたり、運動直後に大豆ペプチドを摂取することで、血液中の成長ホルモン濃度が上昇し、筋肉を作る効果がより高まるとされている。
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牛乳と豆乳、両方を適量飲むのが効果的と言える。
[監修者プロフィール]
玉利紗綾香(たまり・さやか)
大妻女子短期大学部 家政学科食物栄養卒業。食品会社に5年半勤務し、プライベートブランド商品の開発過程に携わる。料理研究家のもとで修行後、栄養士、料理家として独立。現在は、自身のスポーツ経験、栄養士の知識を活かし、 スポーツ専門学校でスポーツ栄養学の講師や、CM、書籍、雑誌、料理教室等を開き、多方面で活動中。
※本記事はMELOSで公開された記事「【豆乳の味・原材料・成分比較】豆乳の種類と栄養。牛乳との違い、ダイエットや筋トレに効果的な飲み方[栄養士監修]」を再編集したものです。
<Edit:編集部/Text:アート・サプライ/Photo:Getty Images>