「懸垂(チンニング)」の握り方|順手、逆手、広く握る、狭く握る…効果の違いは? - ビ

時刻(time):2023-01-27 15:02源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
鉄棒からぶら下がり、上半身の筋力を使ってアゴが鉄棒の上に来るまで体を持ち上げる「懸垂」は、とても効率のいいエクササイズです。 懸垂(チンニング)の効果と正しいやり方、できない人の練習方法【総まとめ】 懸垂(チンニング)の効果とできない人向けトレーニング。コツは「斜め体勢」 上半身のさまざまな筋肉(上腕部、肩、広背筋、握力など)を同時に鍛え

鉄棒からぶら下がり、上半身の筋力を使ってアゴが鉄棒の上に来るまで体を持ち上げる「懸垂」は、とても効率のいいエクササイズです。

上半身のさまざまな筋肉(上腕部、肩、広背筋、握力など)を同時に鍛えることができますし、公園などで気軽に行うこともできる経済性と利便性も見逃せません。

高い鉄棒がなければうんていやブランコの支柱、ときには丈夫な木の枝を使うこともできます。

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そして、懸垂にはいくつかのバリエーションが存在します。主に鉄棒を握る手の位置や方向を変えることによって、筋肉に異なる刺激を与えることができるのです。

今回は、その代表的なものをいくつかご紹介しましょう。

プルアップ(順手)とチンアップ(逆手)、効果の違いは?

「順手」と「逆手」とは

鉄棒を握る両手が、視線と同じ方向を向く順手で行うのがプルアップ(Pull-Up)。そして、両手を顔に向ける逆手で行うのがチンアップ(Chin-Up)です。

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プルアップ(順手)

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チンアップ(逆手)

違いは「使われる筋肉部位」

2つの最大の違いは、より多く使われる筋肉の箇所にあります。プルアップ(順手)では「広背筋」が、チンアップ(逆手)では「上腕二頭筋」がより多く使われます。

どちらも上半身全体のさまざまな筋肉を使うことは共通していますし、どちらが優れているというわけでもありません。

逆手のほうがやりやすい人が多い

どちらかと言えば、チンアップ(逆手)のほうが、プルアップ(順手)より容易に感じる人が多いでしょう。

とくに肘を曲げた状態で鉄棒を逆手に握り、その位置から体を持ち上げるのは筋力がそれほどない人にも難しいことではありません。子どもに懸垂をやらせてみると、大抵はこの方法でやろうとします。

逆に筋トレ上級者が片手懸垂に挑む場合でも、逆手に握る場合がほとんどです。これは上腕二頭筋のほうが広背筋より強いというわけではなく、前者のほうが力を入れる感覚が掴みやすいことが理由だと思われます。

座り仕事が多い人は、生活の中で広背筋を使う局面がほとんどありません。そのため筋肉はあっても、それを使う感覚が衰えてしまうのです。

一方で、カバンや買い物袋を持つときなど腕を折り曲げてモノを持ち上げる動作は、どんなに運動不足の人でも行うことがあります。そのため、自然と上腕二頭筋に力を入れる感覚が衰えずに残っているのでしょう。

広く握る(ワイド・グリップ)と狭く握る(ナロー・グリップ)、効果の違いは?

通常のプルアップは、両手を肩幅と同じか、少し広げた位置で握ります。この両手の位置を変えることによっても、筋肉への刺激を微妙に変えることが可能です。

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ワイド・グリップ

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ナロー・グリップ

手幅の違いで使われる筋肉部位が変わる

肩幅の2倍ぐらいの広さで握るやり方(ワイド・グリップ)は、広背筋をより多く使用することになります。

逆に両手を揃えるように握るやり方(ナロー・グリップ)は、順手なら上腕三頭筋、逆手なら上腕二頭筋をより多く使います。

肩幅の2倍ぐらいの広さで握る=広背筋 両手を揃えるように狭く握る=順手なら上腕三頭筋、逆手なら上腕二頭筋

どのような握り方であっても、懸垂で鍛えられる部位は変わりません。あくまで、どの筋肉がより多く使われるかという比較に過ぎませんのでご安心ください。

関連記事:懸垂(チンニング)の効果と正しいやり方、できない人の練習方法【総まとめ】

左右交互で握りを変える「オルタネイト・グリップ」

「オルタネイト・グリップ」は、片方の手を順手、もう片方の手を逆手に握って行う懸垂です。

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オルタネイト・グリップ

左右で違う動きを強いられ、どちらかが弱点をカバーすることもできません。そのため、普段は気がつきにくい弱点を見つかることがあります。

どちらかのペアリングが極端に弱い場合、左右の筋力がアンバランスになっている可能性があります。それを試す意味でも、一度行ってみてはいかがでしょうか。

瞬発力を高める「ハンド・リリース」

「ハンド・リリース」は、鉄棒が顔の前に来たぐらいの位置で、ジャンプするように一瞬両手を鉄棒から離し、また握り直す懸垂です。

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瞬発力と握力を要求される動作です。上の左右交互のグリップで始め、握り直すときに左右の手を交代させるやり方で行うとさらに難易度が上がります。

腹筋も同時に鍛える「エル・シット」

懸垂を行うと同時に、両足を伸ばしたままで腰の高さまで上げ、一旦停止します。

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上半身に加えて、体幹力アップに効果があります。

体と地面を並行に保つ「フラッグ」

鉄棒を握り、体全体を浮かして地面と平行に保つ荒技「フラッグ」。大変難しい動作で、私もできません。

しかし、ジャングルジムを使って横の棒を両手の向きを合わせるようにして握る(ニュートラル・グリップ)と、ほんの一瞬だけではありますが体を地面から浮かせることができます。

縦の棒を正面に向かって握る(プロネイテッド・グリップ)だと、まったく歯が立ちません。

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こちらも握り方を変えることによって、ある動作の負荷がいかに変わるかを示す好例ではないでしょうか。

関連記事:懸垂(チンニング)の効果とできない人向けトレーニング。コツは「斜め体勢」

[筆者プロフィール]
角谷剛(かくたに・ごう)
アメリカ・カリフォルニア在住。IT関連の会社員生活を25年送った後、趣味のスポーツがこうじてコーチ業に転身。米国公認ストレングス・コンディショニング・スペシャリスト(CSCS)、CrossFit Level 1 公認トレーナーの資格を持つほか、現在はカリフォルニア州アーバイン市TVT高校でクロスカントリー部監督を務める。また、カリフォルニア州コンコルディア大学にて、コーチング及びスポーツ経営学の修士を取得している。著書に『大人の部活―クロスフィットにはまる日々』(デザインエッグ社)がある。
【公式Facebook】

<Text & Photo:角谷剛>

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