スパイス料理研究家&スパイス専門店代表取締役として幅広く活動し、メディアにも引っ張りだこの印度カリー子さん。
人生を変えたスパイスの魅力やスパイスへの情熱を語ってもらった前回までに続き、今回は健康や美容面におけるスパイスのメリットを聞きました。

印度カリー子さん
【第2回】⇒料理を一気に楽しくする“100均アイテム”見逃してない?塩と組み合わせるだけ|印度カリー子さんインタビュー
スパイスは体をニュートラルにしてくれる
――スパイスはおいしいだけじゃなくさまざまな効能もありますよね。『印度カリー子のスパイススープ』(世界文化社刊)でもスパイスごとの効能が紹介されていますが、毎日スパイスを食べているカリー子さんも効能は実感していますか?
カリー子:スパイスってゼロをプラスにするというよりも、マイナスをゼロにするのが得意なので、何も気にならなくなったって感じですかね。この現代社会において、体の状態をいつも万全に整えている人なんて本当にごく少数だと思うんです。私もそうなんですけど、睡眠や食事のリズムが乱れがちの人が多いですし。そんななかで出てきてしまう不調をニュートラルに戻してくれるというか。
――多少無理をしても体調を崩しにくくなったら、嬉しいですよね。
カリー子:そうですね。私はたぶんけっこう働いているほうだと思うんですけど、体調を崩すことはあんまりないです。スパイスは薬品ではないので、正確にどれがどこに効いているというのは言えないですけどね。
スパイス×食事瞑想でダイエットにも成功
――カリー子さんはスパイスカレーを食べるときに食事瞑想(マインドフルネスイーティング)を取り入れることでダイエットにも成功したそうですね。
カリー子:はい。食事瞑想とは目の前にある食べ物に全神経を向けてゆっくり食事をすることで瞑想と同じような効果が得られるというものなんですけど、これで7キロ痩せられました。
――具体的にはどんなふうに行うんですか?
カリー子:「どこが不調?」「何を食べたい?」など自分に質問してから料理を作り、五感をフル活用して「香り」「食感」「色合い」「刺激」などを楽しみながら時間をかけてゆっくり食べます。そうすると、いつも食べている量の半分くらいでお腹いっぱいになるので最初は驚きました。ゆっくり食べるので満腹中枢が刺激されますし、ただかき込む食事と違って満足感も高いですからね。
――食事瞑想はスパイスに出会う前から実践していたんですか?
カリー子:出会う少し前に知って試したことがあったんですけど、その時はうまくいかなかったんです。よく知っている食べものでやってもわかりにくくて。でも、スパイスカレーやスパイススープで実践してみたら、「こういうことか」ってわかったんですよね。食事瞑想は自分がよく知らないおいしい食べもののほうがやりやすいのかもしれません。
スパイス料理は食事瞑想にもってこい
――よく知らない食べものの中でも、スパイスはとくに食事瞑想と相性がよさそうですね。香りや刺激を楽しむにはもってこいの料理ですから。

カリー子:もってこいです。食事瞑想をしながら食べるようにすれば、食事の時間がもっと楽しくなりますよ。それに、食事瞑想は自分の体に問いかけることから始めるので、より体を思いやるようになり、より不調に届きやすくなるんです。
自分の体に問いかければ、たとえば胃が弱っているときにあえて脂ギトギトのものを食べることがなくなり、スパイスと野菜のやさしいスープで癒してあげるようになったりしますよね。それをするだけで、不調がととのうだけじゃなく、肌の調子もよくなるなどいろんないいことがついてくるんです。
自分の体を素直に見つめられていない人が多い
――ダイエットに効果的なうえ不調もととのうとなれば、忙しくても3食のうち1回くらいはスパイスでの食事瞑想の時間を持つようにしたいですね。
カリー子:本当にそうしてほしいです。「糖質オフがいい」「揚げ物は食べるな」「断食が最適」などといった合理的に見える周囲の強い意見とかに左右されちゃって、自分の体を素直に見つめられていない人がたくさんいると思うんですよ。
そういうときに一歩立ち止まって、「本当においしいものって何だろう」とか「本当に不調なところはどこだろう」って思いながら食事をするだけで全然変わりますから。自分の体を思いやるだけで治せることっていっぱいあるんですよ。
――スープならより手軽なので、普段飲んでいるスープにちょっとスパイス加えて瞑想しながら食べる習慣をつけるところから始めるのもいいですね。
カリー子:そうですね。職場でのランチにスープを持参するとか、外だと集中できない人は朝や夜に一品添えるとか。効果を実感するにはコンスタントに続けることが一番なので、一日一食だけでも毎日続けてほしいですね。
朝食にもおやつにもぴったりのスープレシピ
『印度カリー子のスパイススープ』の中から、時間のない朝でもぱっと作れて飲んだらほっと幸せな気分になるスイートスープを一品ご紹介します。毎日飲んでも飽きないおいしさなので、小腹が空いたときのおやつにもぜひ。
● シナモンバナナ
【材料】(1人分)
バナナ…1本(90g)
牛乳…(150ml)
ターメリック…小さじ1/8(あれば)
シナモンパウダー…小さじ1/8
【作り方】
すべての材料をハンドブレンダーで混ぜる。

【印度カリー子】
スパイス料理研究家兼タレント。スパイス初心者のための専門店 香林館(株)代表取締役。「スパイスカレーをおうちでもっと手軽に」をモットーに、初心者のためのオリジナルスパイスセットの開発・販売をする他、レシピ本執筆、大手企業と商品開発・マーケティング、コンサルティングなど幅広く活動。著書に『印度カリー子のスパイススープ』(世界文化社)、『おもくない! ふとらない! スパイスとカレー入門』(standards)など。Twitter:@IndoCurryKo
<取材・文/持丸千乃>
(エディタ(Editor):dutyadmin)

