あなたは「え、これとそれを組み合わせて食べるの?」と言われてしまうような、意外な食べ方をすることがありますか?
今回は、そんな食べ方にまつわるエピソードをご紹介しましょう。

写真はイメージです(以下同じ)
夫の好物は元カレのレシピ
河村志麻さん(仮名・28歳・主婦)は、夫のMさん(31歳・メーカー勤務)に内緒にしていることがあります。
「実は、Mも大好きな私の得意料理の“松前漬けパスタ”のレシピは、元カレA(28歳・美容師)に教えてもらったものなんです」

4年前、志麻さんは元カレAさんと一緒にお正月を過ごしていました。
「Aの実家から送られてきた松前漬けが大量に余っていて『松前漬けって美味しいけど、しょっぱいから少しずつしか減らないね」と言ったら『そういう時はこうするんだよ』とAが手早く作ってくれて」
それは、ボウルに茹でたパスタと松前漬け適量とバターを入れてよく和えて、お皿に盛り付けて、レモンをギュッと絞るだけというシンプルなものでした。
「パスタに松前漬けって…大丈夫?と半信半疑のままひと口食べてみたら、めちゃくちゃ美味しい和風パスタになっていて衝撃的だったんですよね」
醤油味のスルメイカと昆布の出汁成分とバターがパスタとよく合っていて、数の子のプチプチ食感が楽しく、レモンの酸味のお陰で最後まで飽きずに食べられる最高の一皿だと、志麻さんは絶賛しました。
夫の絶賛に胸がチクッ
「気を良くしたAは、それからひんぱんに松前漬けパスタを作ってくれて。Aのお母さんが子供の頃から作ってくれた思い出の味なんだと言っていました」
ですが、彼に二股をかけられていたことが発覚し2人は破局。もうAさんのことなんて思い出したくないと思った志麻さんは、彼からもらった物を全部捨てました。
「でもどうしても、このレシピだけは捨てきれず今だに作っていますね。夫が『本当にこれ美味しいよ!志麻ちゃん、よくこんな組み合わせ思いついたね』と喜んで食べてくれてるのを見てると、ちょっと胸がチクッとしますが」
「ま、レシピに罪はないですからね」と苦笑いする志麻さんなのでした。
続いては、母の自由過ぎる「混ぜそば」にうなった女性の話です。
肉野菜炒めがドーンと乗った混ぜそば
桜井未華子さん(仮名・32歳・派遣社員)は月に何度か、実家に母(56歳)の様子を見に行っています。
「3年前に父が亡くなり、1人で暮らすようになった母が心配だからというのもありますが、単に私が、母の作るご飯が恋しくなって遊びに行っているだけかもしれません(笑)電車で40分程度の距離で近いのもあります」
いつものように帰ってみると、お母さんが「最近これにハマっているのよね」と“混ぜそば”を出してくれたそう。
「混ぜそばって、私の中では卵黄や、ニラの刻んだのや、そぼろみたいなのが綺麗にのせてあるイメージだったのですが…母の作ったやつは肉野菜炒めがドーンとのっていたんですよね」
未華子さんは、きっとお母さんはお店で本当の混ぜそばを食べたことがないので、適当に残りものの肉野菜炒めと一緒にだしてきたのかなと思いました。
「母は最近スーパーによく並んでいる市販の混ぜそば(麺を茹でて、タレを絡めるタイプ)の種類があまりに豊富なので、片っ端から食べてみたそうなんです。そしたらそれぞれに味がかなり違うことが面白く感じ、自分の好みに合うものを探したらしくって」
そしてたどり着いたのが『鶏白湯まぜそば(シマダヤ)』で、お母さん的に最高のトッピングだと思ったのが“肉野菜炒め”でした。

自由な発想に「母、やるな」
「食べてみたら、まったりした鶏白湯のタレがが絡んだモチモチ麺と、シンプルな塩胡椒味のシャキシャキ肉野菜炒めが凄く合うんですよ!母、やるなと思いました」
未華子さんは「自分だったらパッケージの写真をマネして無難なトッピングをするだけで、こんな風に自由にできないな」と感じたそう。
「母が自分の好みを追求して、楽しそうに混ぜそばを食べている姿を見て、何だか元気をもらったんですよね。それに比べて私ってちょっと枠にとらわれ過ぎているなって感じて」
「もっと生活の中に楽しみを見出して、好き勝手にしてみようかな」と心が少し軽くなったそうです。
<文・イラスト/鈴木詩子>
(エディタ(Editor):dutyadmin)
