広東料理の定番。厚揚げの肉詰め焼き【有名シェフのお助けレシピ】
もうひと品ほしいなというときに、そのまま食べても温めてもおいしい豆腐は身近で便利な食材。冬はもっぱら湯豆腐派という方も多いのでは?でも、残念ながらそのままで主菜にするにはちょっと物足りないですよね。そこで、2月第4週の連載「有名シェフのお助けレシピ」では、ふたりのシェフに、豆腐を主役級に格上げするひと皿を日替わりで紹介していただきます。第1回は中華の匠、譚 彦彬シェフの「厚揚げの肉詰め焼き」です。 「豆腐は中国生まれ。なかでも広東料理には豆腐料理がたくさんあるんですよ。中華の豆腐料理というと麻婆豆腐の印象が強いけれど、今回はあまり知られていない豆腐の家庭料理を紹介します。今回は厚揚げを使いたいなと思って、昔よく食べた肉詰めをご紹介します。
厚揚げに肉あんを挟んで、広東料理らしくオイスターソース風味の味に仕上げましょう。厚揚げの表面をカリッと焼き上げるのがおいしさアップのポイントです。豚ひき肉のかわりに、鶏もものひき肉でもおいしくできます」
材料(2〜3人分)
調理時間:25分・厚揚げ……2丁
・豚ひき肉……150g
・干しいたけ(戻しておく)……30g
・長ねぎ……5g
a. 卵……10g
a. こしょう……少々
a. しょうゆ……2cc
a. 塩……5g
a. 砂糖……5g
・片栗粉……15g
b. 鶏ガラスープ……150cc
b. オイスターソース……15cc
b. 紹興酒……10cc
b. しょうゆ……5cc
b. 砂糖……ひとつまみ
b. こしょう……ひとつまみ
b. 塩……ひとつまみ
・水溶き片栗粉……水:大さじ1杯、片栗粉:5g
・ごま油……5cc
下ごしらえ
・干ししいたけは3〜4mmほどの粗みじん切りする・長ねぎは3〜4mmほどの粗みじん切りにする
・厚揚げは表面をお湯で流してから、対角線上に三角に切る
・三角に切った厚揚げの内側の真ん中の部分をナイフを使ってくり抜く
作り方
1. 豚ひき肉、しいたけ、長ねぎ、卵、(a)をよく混ぜる
ボウルに豚ひき肉、干ししいたけ、長ねぎ、卵、(a)を加えてよく混ぜ、練っていきます。「豚ひき肉は脂多めの粗挽きタイプがおすすめです。ご自分で豚肉からひき肉を手切りする場合は豚バラ肉を使ってくださいね。もも肉の場合は背脂が3割程度あると、よりおいしいですよ。背脂は塊肉を買ったときなんかに、そぎ切って冷凍保存しておくと使えます!」
2. 片栗粉を加え、粘りが出るまで混ぜ合わせる
ある程度粘りが出てきたら、片栗粉を加えてさらに練っていきます。譚さんは仕上げに8回、ボウルの底に肉あんを打ち付けました。「練りが足りないと、食べたときのねっとり感がなくて、ぱさついてしまいます。ここでしっかり粘りを引き出すのがポイントです」
3. 厚揚げに(2)を詰める
中身をくり抜いた厚揚げに肉あんを詰めます。豆腐を破らないように気をつけながら、奥のほうまで詰めます。 「ぎゅうぎゅうに詰めましょう。そのほうがボリュームがあっていいですよ」4. 焼く
サラダ油(分量外)を中火で熱した鍋(フライパン)で、3を焼きます。まずは肉あんを詰めた面をしっかり焼いて固め、続けてほかの面も焼き目をつけていきます。「テフロンのフライパンなら焦げ付かないので安心ですが、よりいい色合いにするためには、油を多めに入れて、軽くゆすりながら焼き色をつけるとよいでしょう」
5.(b)を加え、ふたをして10分ほど蒸し煮する
(b)、鶏ガラスープを鍋に加えます。沸騰したら弱火にし、ふたをして10分ほど蒸し煮します。「調味料はあらかじめ合わせておけば、一度に入れられるので簡単ですよ。時間がくる前に煮詰まりすぎてしまったら、少し水を加えてもいいでしょう」
6. 水溶き片栗粉、ごま油を加える
水溶き片栗粉、香り付けのごま油を加え、とろみがついたら完成です!ボリューム満点!厚揚げ豆腐が立派なメインに
こんがり焼けた厚揚げの表面に絡んだオイスターソース風味のたれ、蒸されたひき肉のプリッとした食感、そして旨味たっぷりの干ししいたけが味わいをプラスして、まさに主役級のひと皿ができあがりました!厚揚げのカロリーが気になる方は豆腐で作ってもいいそうです。「豆腐の場合は同じように挟んでもいいけれど壊れやすいから、豆腐の上にのっけるといいです。1丁を上下2枚に切って、さらに4等分に切り分けて表面をスプーンなどですくって穴を作って、そこに肉あんをのせます。豆腐を使うときは必ず水切りしてくださいね」
厚揚げからくり抜いた豆腐は、余ったひき肉やねぎと一緒にスープに加え、卵でとじればスープができます。そうそう、厚揚げは油が古くなっている場合があるから、事前にお湯で洗ってくださいね」
ボリュームも味付けも存在感たっぷりのひと皿。ぜひお試しを!
次回は「豆腐とえびの合わせ蒸し」を紹介
次回は、譚さんのお母様がよく作ってくれたという「豆腐とえびの合わせ蒸し」。広東料理の特徴である海鮮を使う蒸しものです。お楽しみに!教えてくれた人
「広東名菜 赤坂璃宮」オーナーシェフ/譚 彦彬さん横浜市出身。16歳で料理の道に入り、西新橋「中国飯店」で修業をスタート。京王プラザホテル「南園」の副料理長、ホテルエドモント「廣州」の料理長を経て、1996年に「赤坂璃宮」のオーナーシェフに。銀座店、「香港焼味酒家 赤坂璃宮」(虎ノ門)を経営。テレビ出演多数。21年には『広東名菜 ⾚坂璃宮』を出版
取材協力取材・文/古川あや撮影/宮本信義
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