ページをめくると、180度開脚したまま微笑む高齢女性。この方が、日本最高齢インストラクターの瀧島未香さんです。「運動の経験は65歳までゼロ!」という経歴から、87歳でフィットネスインストラクターデビューしました。『タキミカ体操 日本最高齢インストラクターの「心まで若返る」生き方レッスン』(著者:瀧島未香/監修者:中沢智治 サンマーク出版刊)には、タキミカさんの若さの秘密が盛りだくさんです。

65歳まで運動未経験
タキミカさんは、1931年(昭和6年)生まれの90歳。結婚後は子育てをしながら40年ほど専業主婦をしていました。ある日、娘から告げられた一言が、「最近ママ、太ったんじゃないの?」。ここから、タキミカさんの心まで若返るレッスンがはじまりました。
アンチエイジングならぬパワーエイジング
よく見聞きするアンチエイジングという言葉。タキミカさんは「アンチというフレーズが好きじゃない」と言います。アンチエイジングとはすなわち、抗老化の意味。なんとなく後ろ向きな気がしませんか。タキミカさんが推奨するのは、「加齢とともに力強く成長していく、パワーエイジング!」。
今日が一番若い、やるなら今。わかっているけれど、続かない。ダイエットも美容も、一番の悩みは続かないことですよね。タキミカさんいわく「『憧れ』や『チャレンジ』とセットになることで、気持ちが燃え上がる」とのこと。まずは「憧れられるもの」を見つけ、それに見合う体をつくっていきませんか。
「3つの可動域」でしなやかな体
「100歳になっても思い通りに動ける体をつくる体操」、それがタキミカ体操です。平均寿命が90歳に近づく昨今、介護なしで生活したいと願うのは当然。パワーエイジングを目指すために見なおしたいのが、①肩甲骨、②背骨、③股関節です。
本書によると、「肩甲骨、背骨、股関節という3つが、体のコアマックス(中心部の筋肉郡)を司る運動器」これらの3つの可動域を広げると、全身の柔軟性はぐんと高まる」というのです。
「1秒でもOK」がタキミカ体操のルール
タキミカ体操の構成は、「肩甲骨、背骨、股関節、3つの可動域アップ」+「体幹トレーニング」+「筋力トレーニング」。全部だとけっこうある……、とひるんだ方、いませんか。大丈夫です、全部やれなんて言っていません。「1秒でもOK」がタキミカ体操のルール。大切なのは少しでも続けて、少しずつ自信をつけていくこと。自信がつけば、今日はもっと頑張ろう、と自然に思えてくるはず。
さっそく、やってみましょう。
☆犬猫体操(1と2で1セット×10セット)
冬になると無意識に猫背になって、呼吸が浅くなってしまうんですよね。そうすると酸素が脳に行き渡らず、なんとなくどんより気分に。タキミカ体操のひとつ「犬猫体操」は、呼吸が深くなるのでとてもオススメ。起き抜けにやると、気分もスッキリしますよ。
1. 背中を「犬」のように反らせる
四つん這いになり、あごを上げて背骨を「谷型」に反らせる。息を吐きながら行う。このとき肩甲骨を中央に寄せる。
※あごを天井へ向ける
※背中を反らせて肩甲骨を寄せる
※つま先は寝かせてもOK
2. 背中を「猫」のように丸める
あごをおへそのほうに向け、背骨のアーチを「山形」に丸める。息を吐きながら、肩甲骨を開く。
※あごをおへそに向ける
※背中を丸める肩甲骨を広げる
効き目アップのコツ
◎床をグッと押すイメージで
床を強く押す意識で行うと、ひじがピンと伸びます。さらに背中が「山型」にも「谷型」にもしなりやすくなります。
これはダメです
×ひじを曲げる
「腕立て伏せ」の姿勢はNG。肩甲骨が固定されて背骨がしならなくなります。また、腰が痛い人は絶対に無理をしないでください。
次は、気軽に腹筋が鍛えられる体操です。ゴロンと寝転がったついでにやってみましょう。
☆ひざ寄せ体操(1と2で1セット×10セット)
1. ひざを顔へ近寄せる
ひざを90度に曲げたまま、腹筋を使って床から持ち上げる。顔に近寄せて5秒キープ。難しい人は距離と時間を短くしてOK。
※頭は常に浮かせる
※ひざは直角に
※腹筋の力で足を上げる5秒キープ
2. 床につかないように、かかとを下げる
かかとを床からギリギリの高さまで下げ、腹筋を使って5秒間キープ。難しい人は、かかとを下げる高さと時間を変えてもOK。
※背中は少し丸めてOK
※床につく直前でかかとを静止5秒キープ
効き目アップのコツ
◎両ひざは常にピッタリと
両ひざをピッタリつけたフォームは、腹筋を効果的に鍛えられます。逆に両ひざが離れてブラブラ動くと効果も半減します。
これはダメです
×かかとが床につく
「床につけた」10回よりも、「床につけない」1回が正解です。1日1回でも十分なので、床につけずに頑張りましょう!
世界から「あきらめた」をなくす
もう年だから、キャラじゃないから。そんないいわけで自分を縛り、憧れやチャレンジから遠ざかってきた人いませんか。タキミカさんの夢は、「世界から『あきらめた』をなくすこと」。夢のために、英会話の勉強もスタートしたそうです。
ほんの少し勇気を出すだけで、毎日が輝くはず。タキミカ体操をとおして、タキミカさんが私達におしえてくれました。
<文/森美樹>
森美樹
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx
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