
二度と出逢えない「季節のパフェ」|代々木上原「ビヤンネートル」
代々木上原「BIEN-ETRE PATISSERIE(パティスリー ビヤンネートル)」では、毎月新しい「季節のパフェ」を味わえます。パティシエール馬場麻衣子さんのこだわりで、一度提供されたパフェは、その後二度と提供されません。一年で12か月すべてのパフェを制覇し、「#コンプリート」とハッシュタグを付けてSNS 投稿するファンもいるのだそう。
「季節のパフェ 和栗/桂花/杏仁」ができるまで
11月の「季節のパフェ」は、旬の栗をメインに桂花(けいか)茶と杏仁の香りをプラスしたもの。桂花茶は、烏龍茶の味わいと金木犀の香りが特徴。馬場さんが、「今年は金木犀をあまり楽しめなかった」と感じたので、パフェに取り入れたのだそう。それでは、美しいパフェができるまでを紹介しましょう。 まず1層目には、爽やかな酸味のレモンジュレを。メイン食材である栗と対照的な風味を持つレモンを最下層にもってきたのは、スッキリと食べ終えられるようにするため。
下へ進むにつれてさっぱりとした味わいになるのが、同店のパフェの大きな特徴です。 レモンジュレの横を埋めるように、カシスジュレをのせていきます。ジュレは少しゆるめに作ることで、ソースの役割に。
ジューシーで大人っぽい香りは、栗の風味とどのようにマッチするのでしょうか。 半分にカットしたシロップ漬けのマロンとブラックベリーを上に。この栗は、愛媛県の契約農家から年に1、2度しか送られてこない貴重なもの。
あえて渋皮ごと炊き、香ばしさや渋みまでをまるごと楽しめるようにしています。厳選した食材をもっともおいしく味わえるよう、手間ひまを惜しみません。 ラム酒が効いたクレーム・ディプロマットを横に絞り、杏仁のジェラートをのせます。こちらは、姉妹店であるジェラート専門店「FLOTO(フロート)」で作られたもの。ほかの食材とのバランスを考え、このパフェのために作ったそう。 その上に置かれたのは、ヌガティーヌ(板状のキャラメル)です。サクっとした食感を与えるとともに、このあと積みあげるアイスやクリームが下に落ちないようにする役割も。
あえて余白を作るように盛り付けることで、スプーンを入れてはじめて味が混ざるよう計算されています。 そして、魅惑的な金木犀の香りただよう桂花茶のジュレをのせ、クレーム・ディプロマットをしぼります。 桂花茶で作ったグラニテを散らし、全体の味を決めるソースとして機能させます。 続いて、栗のアイスクリーム。芳醇な香りが鼻を抜けていくよう、あえて果肉感を残しています。その上にシュトロイゼ(アーモンドで作ったそぼろ状のクッキー)をかけ、シロップ漬けの栗を飾り付けます。 2種類の生クリームで作ったクレーム・シャンティの上に、濃厚なクレーム・モンブランをたっぷり絞り、ブラックベリーと粉砂糖をのせます。 栗のイガイガを連想させる棒状のメレンゲ、そして第4のチョコレートとして話題の「ブロンドチョコレート」を飾れば、完成です。
季節を五感で味わう、極上のパフェ
パズルのピースを埋めるよう、素材を丁寧に積み上げて完成した「季節のパフェ 和栗/桂花/杏仁」。洗練された見た目はもちろん、季節素材の華やかな香りにもうっとりします。 モンブランやディプロマットはしっかり濃厚でありながら、桂花茶と杏仁のやわらかな香りとのバランスが絶妙。メリハリのある味わいで、下にいくと今度はレモンとカシスのジュレが顔を出し、口の中に爽やかさが広がります。大人のための上品なひと品です。ナチュラルな空間で、いまだけのパフェを
「季節のパフェ 和栗/桂花/杏仁」を作ってくれたパティシエールの馬場麻衣子さん
レストランパティシエとして活躍し、ミシュランガイド2つ星「RESTAURANT SANT PAU(レストラン・サンパウ)」ではデセールを担当。その後スペインのレストランで研鑽を積んだのち、2010 年「ビヤンネートル」を開業しました。予約が取れにくい店として有名で、スイーツ好きなら一度は訪れたい憧れのパティスリーです。
「常にパフェのことを考えていますね。季節の移ろいや、近所を散歩しているときの風景からヒントを得ることもあります」(馬場さん)
暖色の照明と木製テーブルのぬくもりあふれる店内
パフェは事前予約制。公式LINEを登録することで、案内を受け取れます。土日はすぐに埋まってしまいますが、平日はタイミングが合えば予約できる時間帯も。美しいパフェを見て食べて楽しみ、季節の移ろいに思いを馳せてみてはいかがでしょう。
表参道「EMME(エンメ)」の“タルト・タタン”パフェ|美しいパフェができるまで #1
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