コロナ禍でも明るい話題を……と各社が様々な試みをする中、どさん子ラーメンが生み出したのが「究極のSNS映えをするラーメン」と名乗る、「ハッピーレインボーラーメン」。絵の具のような色で描かれた虹が載ったラーメンは、たしかにインパクト大。

1日お店ごとに限定数を出しているそうで、味噌カレーラーメンに野菜炒め、味玉1個、チーズの絡んだチャーシュー7枚をトッピングしたモノだそうです。
でも、実際のお味の方は……? 潜入取材してきました。
ラーメン屋の看板に混じる極彩色のラーメン
今回このラーメンを展開している店舗から筆者が選んだのは、「どさん子ラーメン 大手町店」。たまたま忙しく、ランチに食べに行こうと思っていたのですが、到着したのは夕方。実は、これが大正解。

看板を見ると、ハッピーレインボーラーメンは「二時から」とのこと。虹ゆえに二時……どう受け止めればいいのでしょうか。

おいしそうな文字列の中、極彩色のラーメン看板は目を引きます。(心の中も軽く引いています)。券売機で1,280円(税込)のチケットを購入し、席でラーメンの登場を待ちます。
宣伝通りの商品が登場
食べ物屋さんの写真は、時々実物と異なることがありますよね。断言できます。このハッピーレインボーラーメンは、写真のままでした。鮮やかすぎる七色の虹……確かに鮮やかだけど、おいしそうとは言いがたいものが出てきました。

印象は「本当に絵の具っぽい」。細部をみても、しっかり色がチーズに練り込まれていることがわかります。

このチーズの下には、チャーシューがびっしり。

卵にチャーシューにチーズと、こってりこってり系のトッピングです。まずはカラフルなチーズから味見してみると、いたって普通のチーズです。濃厚なカレー味噌スープとの相性も抜群。
ただし、目を閉じて食べれば……。

濃厚なスープがしっかりと絡んだ太麺もおいしい。そう、おいしいんです。総合的に。最初はスープもおいしいなあ。濃い味だからビールも欲しいなあ。など、思う余裕もあります。

ピンクや黄色は、スープの色となじんでいました。だから、大事なことに気づかなかったのです。
色は食欲を左右する重要な要素だと知る
それが、緑や青にさしかかると様相も変わってきます。

色がスープになじまないんです。食べ物の中に、アクリル絵の具が混ざったかのよう。一度そう思うと、なかなか意識は戻りません。

細かく浮く、緑の破片(チーズ)に箸が止まってしまいました。何度も言いますが、味はおいしい。味はおいしいんです。
ここからは視覚と精神の戦い。色は見かけ倒し。味は普通。そう自分に言い聞かせながら箸を必死に進めます。しかし……。

チャーシューも、何か病気に冒されたみたいに見えてくる色マジック。結局、3分の2ほど残してギブアップ……どさん子さん、ごめんなさい! 色の刺激に勝てませんでした!
おいしいものはふつうがいい
実際ハッピーレインボーラーメンを食べてみて、確かに味もしっかりおいしく、話題性も抜群。ただ、視覚効果で箸が進まないんですよ。あと、舌の上はおいしいけど、脳みそがおいしいって思わない。充足感は全く得られませんでした。食べ物の色って大事なんですね。
帰り道の正直な気持ちは「あれはきつい。きつすぎる」でした。
SNS映えも大事かもしれないけど、ぜひ次は視覚的にもおいしいラーメンで勝負してください。おねがいしますよ、どさん子さん……。
<取材・文/山田朝子>
(エディタ(Editor):dutyadmin)