
ダイエットをする時、「1ヶ月で〇kgやせたい」や、「〇月までに50kg台になりたい」など、多くの人は体重を基準にします。確かに、やせれば体重は軽くなるし太れば重くなるのですから、それを基準にするのも間違いではないように思えますが、私は体重を基準にしません。
クライアントにもそう伝えていますし、体重を気にし過ぎる人には体重計に乗らないよう勧めることも少なくありません。
体重基準は大事なことを見落としやすい
体重だけを基準にして重さこだわっていると、たかが500gや1kgの増減に一喜一憂し、数字を減らすことに集中してしまいやすくなります。本来なら減らしたくない筋肉が落ちていることに気づかず、不健康になり肌もカサカサ、最終的にはやせたけど太りやすいカラダになってしまう、など、ダイエットの落とし穴にはまりやすいので注意が必要です。
日々変動する体重(数値)に惑わされないようにしましょう
理想的なダイエットとは、筋肉を減らさず(出来れば増やしながら)脂肪の量を減らしていくこと、そして、健康的にきれいにサイズダウンすることですよね。
筋肉と脂肪は同じ重さでも脂肪のほうが体積が大きいので、体重が同じでも脂肪量が多い人のほうが太って見えます。そして適度に筋肉がつきカラダが引き締まってやせている人の体重は重くなります。同じ身長の人でも、骨の太さや骨格の違いなど、筋肉と脂肪の関係だけでは推し量れない要素もあります。
体重=今の自分のカラダ重さですから、たとえば生理前などで水分代謝が落ちてむくんでいたり、便秘気味であったり。そんなことでも日々体重は変動しますし、じつは一日を通してもかなりの変動があり、使う体重計によっても驚くほど差がでるもの。一つの体重計を使って一般的な理想体重に自分を無理に当てはめることはとてもナンセンスなことなのです。
1日で体重はどのくらい変わるのか
今回、実際に1日を通してどのくらいの体重変動があるのかを測定してみました。
使用したのは、タニタのデュアルタイプ体組成計「インナースキャンデュアルRD-503」
起床後から就寝前まで、全て前回図った数字からの差を記してあります。
朝どのタイミングで量るのかで変わる

起床直後はTシャツと短パンのパジャマ姿で測定。すぐにトイレへ向かいその後に測定するとなんとここでいきなり-800gをたたき出します。体脂肪率にいたっては-1%。朝トイレで排尿しただけで体脂肪率が1%も変わったことに驚くと同時に、そんなに膀胱に溜まっていたことにも驚愕……
朝ごはんを食べた後はトイレ後よりも+930g。これは単純に食べた朝ごはんや飲んだコーヒーやお水の重さが増えたのでしょう。体脂肪率は+1%。(体脂肪率は体重に対する脂肪の割合なので、脂肪の量が同じで体重が増えたら通常は低くなるはずですがここでは増えています)
その後お通じを済ませ-140g。体脂肪率-0.7%。ここまではずっと同じ服装で量りましたが、その後、その日の通勤着であるジーンズとTシャツに着替えて測定、+550g。
日中の変化
電車に乗り、何も飲み食いせず仕事場に到着。それだけで-250g。
仕事着のウエアに着替えて-100g。
その後は適度に水分補給をしながら仕事をし、自分のトレーニングのためにトレーニングウエアに着替えたところで-200g。
1時間のトレーニングを終えたところで+300g。トレーニング中は1.2Lほどお水を飲んだことを考えると、汗もそれなりにかいていたと予測されます。
その後また仕事着に着替え、お昼ご飯を食べた後には+350kg
途中水分補給をしながら仕事をし、終わったころには-350g。
こんなにコロコロ体重が変わるのだから、200減ったー!と喜んだり、300g増えちゃったと落ち込む必要はまたくないことがわかりますね。
夕から夜の変化
その後は、薬草サウナとマッサージを受けるために私のもう1か所の活動場所である「森辺(もりあたり)広尾店」に移動。
30分サウナに入りその後1時間のマッサージを受け、サウナではお水も最低800mlは飲みましたが、前後では+100gの差。
帰宅し部屋着に着替え、夜ご飯を食べた後には+1100g(1.1kg)
食後ストレッチを20分程度行い、お風呂前には-390g、就寝時には-50gとなりました。
同じ日なのに体重変化はキロ単位
結果、1日を通して体重が1番軽かったのは朝トイレに行った後、一番重かったのは夕食後。その差は2.16kgでした。体脂肪率が一番低かったのは就寝前で、一番高かったのは夜ご飯後。その差は3.2%となりました。
使用する体重計の違いも考慮は必要
そして今回、自分のトレーニングを行う前に、インボディという体組成計(スポーツジムなどに置いてある、両手両足を電極につけて図る体組成計で、家庭用よりは精密)でも測定し比べてみましたが、同じ服装で1分も間を空けずに量ったのに、今回使用した家庭用体組成計よりも体重は-1.15kg、体脂肪率では-4.3%の違いがありました。体脂肪率はかなりの差が出るのは想定内でしたが、体重がそんなに違うことには私も驚きました。
このように、体重は量る時間帯や使用する体組成計によっても大きな違いがでます。
これでは、理想体重を求めてダイエットをしている場合、家庭用の体重計では目標達成まであと-1kg頑張らなくてはならないのに比べ、インボディ上では目標は達成したことになります。そもそも使用する機材でこんなにも差がでるなんて一体どれが本当の体重なのかも定かではありませんし、そんなに不確かなもので一般的な理想体重や憧れの人の体重を基準にダイエットをすすめていくなんでナンセンスだと思いませんか?
今回はたまたま1日中仕事で外出している日に計測したのでこのような結果になりましたが、お休みの日や夜ご飯に外食しお酒を飲んだ日などはまた違った変化が出るでしょう。
私がダイエットやボディメイク指導をする時に基準とするのは、体脂肪率とBMI(Body Mass Index:体重と身長から算出される肥満度を表す体格指数)、そしてLBM(Lean Body Mass:体重から脂肪を抜いた除脂肪体重)です。それらを同じ時間帯、同じシチュエーション、同じデバイスで測定し、その推移を比べていきます。それらの数値が変わらなければ何か方法を変える必要がありますし、計画的に変化が出て入ればその方法は輪間違っていないものだと判断できます。
重要なのは「今の状態から、徐脂肪体重(筋肉や骨、内臓や血液などの重さ)を減らさずに脂肪だけ落とし、どう変わっていくか」で、一般的に言われている理想体重はまったく基準にならないのです。
数字ではなく経緯に注目
自分でダイエットをすすめる時も、家庭用でも出来るだけ体脂肪率や骨格筋量の量れる体組成計を使用し、同じ時間帯、同じ服装、同じシチュエーションで測定。その数値の推移と、毎朝鏡で自分のカラダをチェックし、自分が心地よい状態でいられるかどうかで判断するようにしましょう。