“幸せホルモン”とも言われているセロトニン。名前ぐらいは聞いたことがあるという人が多いと思いますが、実は、このセロトニン、脂肪を燃焼させる効果もあるらしいと言われているのです。ハッピーな気持ちになる上にダイエットも期待できるなんて、すごく嬉しいですよね。

これまでは、その詳しいメカニズムがはっきり分からなかったのですが、今回はセロトニンがどうやって体の脂肪を減らすのか?という疑問に答えるような論文がでてきたので、そのことについてお伝えしますね。

Palamiuc L et al. A tachykinin-like neuroendocrine signaling axis couples central serotonin action and nutrient sensing with peripheral lipid metabolism. NATURE COMMUNICATIONS|8:14237|DOI: 10.1038/ncomms14237|

この研究は残念ながらヒトではなく、この種の研究によく使われるC .elegans(シー・エレガンス)という多細胞生物を使った研究ですが、ヒトにとっても、とても意味があるものなんです。

まず、腸で脂肪が代謝されていく現象を調べてみると、幸せホルモン(脳で作られ脳で作用するセロトニン)と、脳内で作られる“FLP-7” (ニューロペプチド)というアミノ酸の関係が浮かび上がりました。


このFLP-7、ヒトではなんと、80年前に発見されていたのですが、 “腸の筋肉を収縮させる作用をもつ”ものとして扱われていたんです。ところが、今回の研究では、このFLP-7が腸で「脂肪を燃やせ!」と指令を出すことが分かり、脂肪燃焼にも深く関わっていることが分かったんです。

ちょっと難しくなりますが、その仕組みを説明していきますね。
脳内でセロトニンが増えると、それに反応してFLP-7が作られ、血流にのって脳から腸に運ばれます。腸では、FLP-7は受容体にくっついて「脂肪を燃やせ!」とからだに指令を出し、脂肪燃焼をおこさせます。この指令は、食べ物を食べることとは関係なく、ただ単にセロトニンが増えれば増えるほど、「脂肪を燃やせ!」という指令が出ることが分かったんです。セロトニンを増やせば、いままで蓄えてしまった脂肪も燃焼し、ダイエット効果が期待できるということですね。

脳内でセロトニンの分泌が増える

脳内でセロトニンに刺激されてFLP-7(ニューロペプチド)が増える

FLP-7が腸に運ばれ、(受容体にくっつくことで)脂肪を燃やせ!という指令が出る

腸で脂肪燃焼が増え、脂肪がエネルギーになる

文章で書くと難しいですが、セロトニンが増えると脂肪燃焼が期待できると覚えてもらえればいいと思います。

では、セロトニンを増やすにはどうしたらいいのでしょう?
セロトニンを増やす方法はいろいろあるのですが、私のおすすめは次の4つ。

1 朝早起きし、朝日を最低10分浴びる
2 セロトニンの原料となるお肉やお魚(必須アミノ酸トリプトファンを含む食品)を積極的に摂る
3 質の良い睡眠をとる(時間は自分にあっていればOK)
4 腸内環境を整える

ちょっと日常生活を気をつけるだけで、幸せホルモンのセロトニンは増やすことができるんです。どんどん増やして、気持ちをハッピーにしながら、太りにくい体を目指してくださいね。