梅雨に入り、むしむしした気候が続きますね。こんなとき、さっぱりした気分になる、ミントの香りが気になります。ミントはハーブとして、抽出したオイルや、ハーブティーなどとしてよく使われます。ミントのさわやかな香りが、ダイエットにも役立つかも、という論文があり、今回はミントの効用について少し詳しくご説明したいと思います。

ミントの起源
ミントの起源は約3500年前、古代ギリシャで生薬として使われており、最古の栽培植物の一つと言われています。はじめは地中海を中心として栽培されていました。
歴史的には、紀元前に活躍した医学の父、ヒポクラテスの書にも胃薬や気つけ薬としてミントの効用が書かれています。その後、ヨーロッパではその清涼感を利用し、ミントをお風呂に入れたり、髪の毛を洗う時、また歯磨き粉の成分として用いていました。リラックス効果を期待して宿泊するお客様のために床にまく、という使い方をしていたこともあるようです。1700年代に入って、イギリスを中心にヨーロッパでミントの効用は改めて認識され、世界中に広まり作られるようになりました。
ミントの種類
ミントは交配が広く行われ、一説には約二百種類の品種があるともいわれています。代表的なものはペパーミントとスペアミント。ぺパーミントはミントの最も代表的な種類で、主な用途はオイルを抽出することですが、お茶にしたり料理に使ったりといろいろな使われ方があります。主成分はメントールというさっぱりした香りの成分です。一方、スペアミントの主成分はカルボンというもので、ペパーミントの主成分とは異なっています。主に料理やお茶に使われることが多い種類です。
ミントの効用

ミントは腸の過剰な動きを和らげ、リラックス効果があることから過敏性腸症候群(IBS)の治療に利用したという報告もあります。
その他、一般的には、胃の調子が悪い時、胸やけなどの際に使うと症状が和らぐことが知られています。鎮静効果もあり、緊張をとき、リラックスし和らいだ気持ちにしてくれる作用も。時に片頭痛やその際のむかつきにも使われることがあります。
ペパーミントオイルは皮膚に直接つけることで頭痛や筋肉痛、かゆみケアなどに。また、葉はハーブティーとして飲みます。ペパーミントオイルは液状のまま使用したり、経口で内服できるようカプセルに詰めたタイプもあります。ただし、使用する際は必ずパッケージの注意事項や専門家による指導の下で利用してください。
ペパーミントオイルの空腹感を抑える効果について
Papathanasopoulos A, et al. Effect of peppermint oil administration on gastric sensorimotor function and nutrient tolerance in health. Neurogastroentel Motil. 2013; 25(4):e263-71.
さて、なぜペパーミントオイルがダイエットに効果があるのか、上記の論文の内容を、少しかいつまんで説明しますね。
健康な13人ずつのボランティア(被験者)の方に、片方はペパーミントオイルのカプセルを内服、片方は同じ形のカプセルで中身は作用のないものを内服してもらいました。もちろん、被験者は自分がどちらを飲んでいるかは分からないようになっています。そしてお腹が空っぽな空腹時と、ドリンクを飲んでお腹が一杯になった時、の二点について、胃の中の圧や満腹感の程度、そして空腹感や食欲について記録して比べたのがこの論文です。
お腹が空っぽな空腹時には、ペパーミントオイルを内服した人たちは、ペパーミントオイルを内服していない人に比べて、明らかに胃の中の圧が低く、胃の動きも少なくなりました。そしてさらに、ペパーミントオイルを内服していた人たちの方が、お腹が空っぽな空腹時に、お腹が空いたという空腹感や食欲が抑えられていたんです。でも、いったんドリンクを飲んでお腹が一杯になった状態では、ペパーミントオイルを内服した人たちも、ペパーミントオイルではないものを内服した人たちと同じように満腹感を感じ、胃の中の圧や動きにも差がありませんでした。
これはどういうことかというと、ペパーミントオイルを使うと、食べ物を食べてお腹に入った時、消化のための胃の正常な動きは保たれていながら、お腹が空っぽな空腹時には胃の動きを抑え、お腹が減った、という空腹感や食欲が抑えられているということです。
この研究では、ペパーミントオイルをカプセルとして内服しているので全く同じ効果は期待できないかもしれませんが、食用のペパーミントオイルを数滴ソーダ水にたらしたり、フレッシュな葉をハーブティーとして飲んだり、ライムの絞り汁とソーダと割ってノンアルコールのモヒートとして楽しんだりすることは簡単にできそうです。またエッセンシャルオイルをディフューザーで用いたり、ポプリとして香りを楽しむことで、ダイエットの時の食欲をナチュラルに抑えることにも利用できそうです。
ミントの安全性について
他のアロマオイルと同じく、ペパーミントオイルは濃度の高い製品です。一般的には数滴の利用が望ましいです。皮膚にオイルをつける場合、まれにチクチクしたり赤くなったりすることがあります。そのような場合はそれ以上の使用を中止し、そっと水で洗い流してください。症状が続くようであれば医師の診察をうけてください。
香りを味方にダイエットを楽しみましょう
ダイエットにとって、ストレスをためずに継続することは成功への近道です。気分をリフレッシュするのに、ナチュラルな香りを利用するのも一つの方法かと思います。
ペパーミントの中のメントールによる、さっぱりした香りを楽しみながら、ダイエットを楽しんで行えるといいですね。