【もくじ】

<体のバランス、意識している?>

みなさんは、自分の体のバランス能力について、意識したことがありますか?
ダイエットでもよく取り上げられるのが、猫背や内股、骨盤の後傾や前傾、傾きといった、姿勢の崩れ=体の歪みといったもの。
これらはすべて、立ち姿勢やバランス力に影響しています。自分の体は、今、どうなっているのか。まずはふたつのバランステストをやってみましょう。

<10秒キープできる?前後のバランスチェックテスト>

「まず、前後のバランスをチェックするテストをやってみましょう。目を閉じて、つま先立ちで10秒キープしてください」(中村先生)

ふだん、目を開けている状態では、視覚からの情報を脳が判断。無意識に筋肉を緊張させて、姿勢を調節し続けています。これが自分では気がつかない筋肉の疲れや、逆にゆるみの原因になっていることも。

目からの情報をシャットアウトすることで、カラダ自体のクセがはっきり現れてきます。

やり方:


こぶし1個分くらい両足を開いて立つ。両手を組み、手のひらを上に向けて、伸びをしながらつま先立ちになる。

両手をまっすぐ上に引き上げ、かかとはできるだけ高くあげること


バランスが取れたところで、目を閉じて10秒キープ!

10秒間立っていられなかった人は、もう一度トライしてください。

<前に倒れる人は背筋、後ろに倒れる人は腹筋が弱い>

いかがでしたか? 1回目に前に倒れた人は、また前に。後ろに倒れてしまった人は、また後ろに倒れてしまったと思います。

「このテストで、毎回違う方向に倒れるという人はまずいません。前に倒れる人は背筋が弱い。後ろに倒れる人は腹筋が弱くなっているということです。」(中村先生)

<10秒キープできない人の問題って?>

では、このテストで10秒キープできない人は、どんな問題があるのでしょうか?

「10秒立っていられなかったからといって、すぐに大きなトラブルが起こるというわけではありません。実際に、グラつかずに10秒キープ出来る人は、かなり少ないと思います。人のカラダは、それぞれ骨格も違えば、使い方も違う。まずは、自分のカラダのクセや特徴を知るということが大切なんです」(中村先生)

実は、今回モデルをしていただいた梅澤さんは、人気のヨガインストラクター。こんなに均整のとれた美しい体でも、やはりクセはあるものです。

撮影のために、何回もくり返しポーズを取っていただいたのですが、倒れるのは必ず後ろ。一度も前に倒れるということはありませんでした。

トラブルに即決しないといっても、そのカラダのクセが、姿勢のクセになり、太ももが痩せない原因や、たれ尻の原因になっている可能性もあります。
ただし、その解決法は、また次回。今回は焦らず、自分の体を知ることに集中してくださいね。

<10秒キープできる?左右のバランスチェックテスト>

「次は、左右のバランスをチェックするテストです。股関節の動きやバランス機能を知ることもできます」(中村先生)

やり方:

まっすぐ立った状態で、両手を腰に当て、片足を軽く上げる。
バランスが取れたところで、目を閉じて10秒キープ!
上げる足を変えて、両側をチェックしてください。

<左右のバランスは少し複雑>

いかがですか?このテストも簡単そうに見えて、なかなか難しいと思います。ここでは一体どういうことがわかるのでしょう。

「左右のバランスは、少し複雑です。カラダが回旋してしまったり、左右にぐらついたり、骨盤の高さが変わってしまったり。バランスの崩れ方もさまざまです」(中村先生)

たしかに自分で試してみても、前後のチェックテストとは違って、倒れ方も一定していません。では、自分でわかることって?

<左右のバランスチェックで、おしりが疲れる?>

前後のバランスチェックはちょっと苦手そうだったモデルの梅澤さん。左右のバランスチェックはかなり安定しています。

ところが、写真撮影のために何十秒もポーズをとってもらっていたら「右のおしりが疲れる」と言って、おしりをトントンと叩き始めました。同じように行なっていた、左側は大丈夫なのになぜ?

「それは、ふだん、右のおしりの筋肉がきちんと使えていないということ。人によっては腹筋が使えていない、股関節の動きが悪いなど、体の使い方にはいろいろなパターンがあるんです」(中村先生)

どのようなクセがあるのか、それがどこから来ているのか、詳しくは中村先生のような専門家に個別にみていただく必要があります。ここでは、「自分の体には思ったよりクセがある」ということを自覚できれば十分です。

<まとめ>

とにかく痩せたい、結果を出したいという人は、つい「何をやればいい?」「どのくらいやればいい?」という考え方になりがちです。

ヨガではよく「自分の体の声を聞いてください」といいますが、その第一歩が、自分の体の今の状態を知ること。そして次の段階が、正しい姿勢、正しい動かし方を知ること。

ムダな努力はもうやめて、気持ちよく体を変えていきましょう!

中村尚人先生
理学療法士として病院、老人保健施設、訪問リハビリなどでの臨床経験を経て、八王子に予防医学を目的としたヨガ・ピラティス・ウォーキングスタジオTAKT EIGHT(タクトエイト)を立ち上げる。豊富な知識をもとに、ヨガインストラクター、ピラティスインストラクター、予防運動アドバイザーとして活動。ヨガの解剖学講師、指導者育成、執筆、講演等に携わる。著書に『ヨガの解剖学』(BABジャパン)など多数。http://www.takt8.com

あわせて読みたい