
ネオン街を遊び尽くした大人たちの終着地
周りには外務省外交史料館、旧郵政省跡に在日ロシア連邦大使館がそびえ立つ由緒ある街・麻布台にいま、ネオン街を遊び尽くしたグルマンたちがこぞって通うイノべーティブレストランがある。

店名に隠れた“3つのT”の意味
同店でシェフを務めるのは、山下浩幸さん(写真下)。地元・千葉の料理学校を卒業後、40年以上続く老舗『銀座レカン』をはじめ、「マンダリン オリエンタル 東京」にある『シグネチャー』でフレンチの基礎を学び、渡米。



ナンバリングされた数字は、皿数「TAZARA(多皿)」を指す。その次には、皿のメインとなる食材の調理温度「Temperature(温度)」と、調理時間「Time(時間)」が続く。
横に描かれた食材のスケッチと“3つのT”を眺めることしばし。どんな料理が出てくるのだろう……。いやがうえにも期待と想像が膨らんでしまう。

期間中に来店すれば、1人20,000円で同店一番人気のスタンダードコース(11,000円)に、ワインペアリング(8,000円)、さらには2名につきシャンパーニュ1本のボトルサービスが付いてくる。またとないこの機会は、グルマンなら逃したくない。
では早速、スペシャルなコースの一部を紹介しよう。
レストランの概念を覆す、サプライズ満載の肉フレンチ

肉フレンチじゃなかったかしら? 器にどっぷりと浸かる伊勢海老の鮮やかな姿態を前に、クエスチョンマークが浮かぶ。
「コンソメスープの条件は、とにかく澄んでいること。綺麗な色に仕上げるため、鳥取県産大山鶏で作ったコンソメを合わせました。甲殻類だけでは白濁してしまうので、鶏肉のプロテインが必要なんです。こっそりだけど、ちゃんと“肉フレンチ”でしょ」と山下さん。
もう一度、グラスに目を向けてみる。濁りのない透き通ったスープをひと口飲めば、海老の濃厚なうまみの奥から、潜んでいた鶏の優しい甘みが遠慮がちに顔を出す。

「文化財に指定された江戸時代初期の有田焼です。現地まで足を運んで買い付けてきました」。山下さんお気に入りの大きな皿の上に、調理法の異なるひと口サイズの肉料理たちが寄り添う。

870℃に熱した炭にあてつける時間は、たったの0.5秒。一瞬の熱で脂がとけて、さらに体温が肉の繊維をほどく。噛まずしてとろけていく感触と芳ばしい残り香が、口内にじんわりと切なく漂う。

だしが染みた「勝部牛のしゃぶしゃぶ」から和のエスプリを感じ、「帆立のタルタル」はアボカドクリームをつけた途端、メキシカン風味に変身する。フランス料理の技が詰まった「24カ月熟成のパルマハムとトリュフのグジェール」と、ブルーチーズをまとった「ビーツのテリーヌ」を食べれば、ひと皿のなかで世界一周のおいしい旅ができあがってしまうのだ。

メニューに記された温度と時間は、牛肉の芯温のこと。“40℃×30分”でルポゼした(休ませた)フィレ肉は、心地よい弾力があるのになめらかに繊維がほどけていく。

ペアリングのダークホースは、ブドウの香りと風味を完全再現したノンアルコールワイン
肉のお供は、赤ワインでしょ! 『T3』では、そんな常識も覆される。供されたのは、ワインをオマージュした自家製のノンアルコールワイン(写真下)。

メイン料理に合わせてひと口飲めば、肉のうまみが膨らみ、ふくよかな芳ばしさが襲う。
シェフの絵心と想像力が詰まった胸キュンデザートで大興奮!
幼い頃から絵を描くのが好きだった山下さんは、持ち前の画才をコースの最後に発揮する。



なお、『dressing』読者限定の特別メニューを味わい人は、予約時に「dressing特別コースを!」と伝えよう。
【メニュー】
・dressing特別コース(スタンダードコース、ワインペアリングまたはノンアルコールペアリング、2名につき1本のシャンパーニュボトル付き) 20,000円
※予約は2名より。2019年4月末まで
・ショートコース 8,000円
・スタンダードコース 11,000円
・シェフズ テイスティングコース 15,000円
・スペシャリテコース 20,000円〜
・アルコールペアリング(8杯) 8,000円
・ノンアルコールペアリング(6杯) 4,500円
※本記事に掲載された情報は、掲載日時点のものです。価格はすべて税抜、別途サービス料10%です
T3(ティースリー)
〒106-0041 東京都港区麻布台3-4-11 麻布エスビル1階03-5545-5857
ランチ 11:30~15:00(L.O13:00)*ランチは金曜日と土曜日のみ営業、ディナー 18:00~23:00(L.O.20:00)
日曜、お盆時期、年末年始

この記事の筆者:植木祐梨子(ライター)
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