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「ウマい!」にとことん尽力!! 名店出身の女性料理人がもてなす荒木町の日本料理店『御料

時刻(time):2018-10-23 14:54源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
「今日も一歩進もう」「今日も一歩進もう」と毎日地道に努力しつづけてきた結果、今がある 一般的に男社会と言われる板前の世界で女性が料理長にまでのぼりつめ、さらには独立して店を持つまでに至ったと聞くと、勝ち気でやり手な女性料理人を想像するかもしれない。けれども実際のところ、『御料理ほりうち』を切り盛りする堀内さやかさん(写真下)はどこまで
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「今日も一歩進もう」「今日も一歩進もう」と毎日地道に努力しつづけてきた結果、今がある

一般的に男社会と言われる板前の世界で女性が料理長にまでのぼりつめ、さらには独立して店を持つまでに至ったと聞くと、勝ち気でやり手な女性料理人を想像するかもしれない。けれども実際のところ、『御料理ほりうち』を切り盛りする堀内さやかさん(写真下)はどこまでも謙虚だ。

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「もともと自分の店をやるなんて思ってもいませんでしたが、気が付いたらここまできていました」と本人は話すが、運命に後押しされる人というのは必ずや並外れた忍耐強さや人を惹きつける魅力を備えているものである。

「揚げ場は火傷することがあるからダメ」「煮方は重い物を持てないと任せられない」。女性には無理と言われ続けても決して音を上げなかったし、毎日、「今日も一歩進もう」と目の前にあることを着実にこなしてきた。

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「一人前の料理人になることは、自分にとって『夢』という感覚ではなく、現実の中で一つひとつのことをきちんと全うした先にあるものでした」。

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ひたむきさが認められ、東京・神楽坂にある日本料理の名店の料理長に就任してからもその姿勢は変わることがなかった。「無理と言われても『やってみなきゃわからないじゃないですか!』と啖呵を切ったのだから途中で辞めるのはカッコ悪い。『やっぱり無理だった』と言われるのは絶対にイヤだったんです」。

今、ここにいるのは応援してくれているたくさんの人たちのおかげ

初心を貫き続けた結果、勤めていた日本料理店の閉店が決まった際には、「自分でお店をやってみたら?」と周囲から声が掛かった。

しかし、それまで独立を考えたことは皆無。資金の調達方法も物件の探し方もわからない。それでも『御料理ほりうち』が開店に漕ぎつけたのは、先輩や馴染みのお客さまをはじめとする多くの人のサポートやアドバイスがあったから。

「幸せなことに周りの人に恵まれていたので、若いころのように周りと戦うのではなく、『自分自身と戦い、わたしらしくありたい』という気持ちでお店をスタートすることができました」と堀内さん自身も言い切る。

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応援してくれる皆様、そしてこれからご縁を持つお客さま一人ひとりにゆったりとくつろいで非日常を味わってほしい。その想いを胸に空間造りを開始。カウンター席(写真上)は、隣の人にひと声掛けなくてもトイレに立てる余裕があるよう配置し、個室(写真下)には、雪見障子を設えるなど空間を広く感じてもらえる工夫を施した。

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また、入口を入ってすぐの中庭には、亡き父の形見であるつくばいと岩松を設置(写真下)。

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「父親が趣味で集めていたものですが、多くの人に見てもらえたらと思ってお店に飾ることにしました」と明かす堀内さんにとって、高校生のころ、自分と両親の3人分のお弁当を作っていたことはいい思い出。「父は、会社でお弁当を開けると、『愛妻弁当ですか?』って訊かれていたそうなんです」と懐かしい記憶に顔をほころばせる。

“常のごとく”を大切に、素朴な食材のおいしさを伝えていきたい!

家族とのあたたかい思い出と、応援してくれるみんなへの感謝の気持ちが詰まった堀内さんのお料理は、滋味深くやさしい味わい。「業界に伝わる“常のごとく”を大切に、食材本来のおいしさをお客さんに楽しんでもらいたい」と鮮度や産地も一切妥協しない。

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堀内さんが生まれ育った山梨の名物料理「鶏のもつ煮」(写真上)も、その日さばいた鶏肉を仕入れてしっとりと炊き上げる。「高級料理店のメニューにはふさわしくない」と周囲から反対されながらもこのメニューを看板料理に据えているのは、素朴な食材にもおいしいものがたくさんあることを知ってもらいたかったから。

「板前だからできる調理を加えることで、当たり前のように食べている食材を、当たり前じゃない感覚でいただくことを楽しんでいただけたらうれしいです」。

素朴な食材ゆえ、写真に撮ったときに地味に見えることは百も承知。SNS映えよりずっと大切なことがあるからだ。「目の前にいる人が感動してくれるものをつくりたいし、来店してくれた人の言葉でみんなに伝われば本望です」。そう話しながら包丁を動かす堀内さんの横顔の美しいこと!

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18,000円コースのメインとして供される「ふかひれスッポン鍋」(写真上)には、気仙沼から取り寄せたフカヒレと、店でさばいているスッポンを使用。ぐつぐつとおいしそうな音を立てて席まで運ばれてくる鍋は、見た目だけでもおおいに食欲をそそる。

毎日仕事する中では誰しもつらいことがあるに違いないが、それでも頑張って結果を出してお金をいただき、おいしいものを食べられる。その喜びを強く実感できるのは、このような贅沢な一皿をいただくときではないだろうか。むろん値段が高いことだけを指しているのではない。食材選びからこだわり抜き、料理人が心を込めて作った、本当においしい一皿である。

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言うまでもなく、季節の移ろいを堪能できることも日本料理の魅力のひとつ。

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紅葉が色づきはじめた頃から店先に飾られている松茸は、自身が一番好きな食べ方だという「フライ」(写真上)で提供。松茸は、知り合いの業者を通して岩手から採れたてのものを仕入れ、骨抜きした鱧とともにこんがりきつね色に揚げて盛りつけている。

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▲お酒も豊富にラインナップしている

「通常、鱧は骨切りして料理しますが、骨をミリ単位で切ると身の繊維も切ることになるので食感が損なわれるんです」。8月には鱧の刺身、9月にはバター焼きを供していたが、いずれも、白身魚本来の味わいを楽しんでもらえるよう骨抜きにこだわった。

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コースの〆に供される白飯、味噌汁、おばんざいにも愛情たっぷり。お米は、2年前に紹介された際に惚れ込んだという福井の「いちほまれ」を使用。

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デビューしたばかりの品種のため、収穫量が少なく手に入りにくかったが、福井県に直談判したところ熱意が伝わったという。ご飯のおともは、海のものと山のものがバランスよく盛りつけられたおばんざい。母親お手製の自家製味噌は、青森産大シジミのうまみたっぷりの味噌汁に仕立てた。

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食べることの幸せをたっぷりと噛みしめたら、自然と、明日からもまたがんばろうと思えるから不思議。いい仕事をしてまたここに戻ってこよう。そう心に誓った瞬間にきっと、何気ない日常の尊さにも気付くはず。

【メニュー】
コース 10,000円、13,000円、18,000円

御料理ほりうち

〒160-0007 東京都新宿区荒木町9-15 土田ビル1階
03-3226-2337
16:00~23:00
日曜・祝日
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https://www.facebook.com/horiuchi.arakicho/

この記事の筆者:松本玲子(ライター/音楽家/ナレーター)


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