
日本きってのギャルソン、熟練のソムリエ、新鋭シェフの化学反応に期待大

この店を仕切るのは、『ペリニィヨン(現 銀座レストランドンピエール)』や『ル・ブルギニオン』など名店の支配人を経て、『オー グー ドゥ ジュール』の代表取締役を務めた岡部一己さん(写真下・左)。業界の中ではサービスの神様と称賛されるほどの、日本きってのギャルソンだ。

「ショーのように華やかなコース料理が次々と出てくる店もいいのですが、ここでは、会話を楽しみ、料理を楽しみ、それに合わせてワインを楽しむ場所というスタイルを追求していきたいと考えています。臨機応変な対応が必要なので、実は店としてはこちらのほうが難しいのです。ただ、信頼できるスタッフが揃ったので、この店ならできるかなと思っています」
岡部さん自身、フランス料理の醍醐味は「多くのスタッフが力を合わせることで、おいしいものができあがること」と言うように、こちらの『アロム』でもチームワークが魅力だ。ソムリエは『オー グー ドゥ ジュール』時代の片腕、糸澤晃さん(写真上・右)に任せた。かつての店を知っているお客からすれば、にんまりしてしまうような強力なタッグだろう。
そして、シェフに抜擢したのが弱冠29歳の永瀬友晴さん(同中央)。

キャリアの長さは違っても、志向する料理は一致した。それは、フランス料理らしいフランス料理とでも言えばいいだろうか。「平成生まれのシェフが、時代に逆行するとしても、現在のクラシックを築きあげる先駆者になっていったら、おもしろいと思いません?」と岡部さんは付け加える。
味わい深く香り高い、絶妙なハーモニーを奏でる絶品の数々
料理に関しても、”チームワーク”がキーワードになっている。永瀬シェフは「厨房だけで料理が完結するわけではなく、ソムリエ、ホールなど全員で完成させていくプロセスは、他の店ではなかなかないので楽しい」と意欲的だ。
店名がフランス語で「香り」を意味するように、この「香り」が、店のテーマにもなっている。ブルゴーニュ・ワインの香り、料理の香り。そして、それらが重なり合ったときの香り。
「料理には、必ずどこかに香りを潜ませています。バジルソースにローズマリーに似たカキドオシを加えてアクセントにしたり、ニンジンにオレンジオイルを足したり。ワインの香りと合わさったときに、おもしろさが出てくるようなスタイルが理想です」。


クレソンやタケノコなどは長野の大鹿村から直送されたもの。わざわざ都市部から訪れるお客が絶えない料理旅館を経営する元同僚が送ってくれるという。夏には鮎が直送される予定だというから、今から楽しみだ。


熟練ソムリエの技にほれぼれ。400種もの優秀なワインが格安で楽しめる

ワイン好きの方にはこれだけ優れたボトルが揃っているだけでたまらないだろうが、さらに驚くのが、その価格。ワインのインポーターである『株式会社ヴィノラム』が親会社だけあって、「え、この値段でいいの?」という料金で提供されている。
あまり多すぎて選べないのでは? と心配する方もいるかもしれないが、熟練のソムリエがいるので安心。たとえば、今回の取材の際につくってもらった料理3品に合わせて、ソムリエの糸澤さんに選んでもらうと、すぐさまこちらの3本(写真下)をセレクト。

続く「コンソメスープ」の手長エビは、シャルドネと相性がいい。さらに深みのあるダブルコンソメを使っているので、シャルドネの中でも風格のある、バンジャマン・ルルーが手掛けた「ピュリニー・モンラッシェ」。
「和牛頬肉の赤ワイン煮込み」には、南仏コート・デュ・ローヌの生産者レイモン・ユッセグリオ・エ・フィスが手掛けた「天使の分け前(La Part des Anges )」。
シラー(酸味が強めでスパイシーな風味をつくるブドウの品種)やグルナッシュ(甘みの強い風味をつくるブドウの品種)などをブレンドしたバランスの良い赤。こんな感じでオススメの一杯が小気味よく出てくる。

「ワインのコンディションに気を遣って温度管理が可能なリーファーコンテナを使うところも増えていますが、実は、船で赤道直下を通るときに結構温度にブレが出てしまうのです。そこで、うちではオリジナルのコンテナを作り、プラスマイナス1度の状態で輸送されたものを提供しています」
理想とするのは、“大人の遊び場”

そんな大人の遊び方を神楽坂が地元の方もできるように、年中無休で、深夜2:00まで営業しているところも嬉しい。

入口付近にあるカウンター席は、バーのように気楽に飲める雰囲気を持ち、その奥にあるダイニングルームをちらっと見ることができる。


与えられるのではなく、おいしい料理、おいしいワインを自らの好みで選んでいく。もちろん要所要所、一流のサービスマンがさり気なくフォローしてくれる。
仕事帰りに一杯飲んだり、ワインを中心にア・ラ・カルトをつまんだり、ディナーコースをしっかりと食べたり、その後のバーとしても使ったりと、さまざまなシチュエーションで使いこなすことができる店。
訪れるお客の気分やシチュエーションに合わせて変幻自在に姿を変え、かゆいところに手が届く貴重な店は、新店ラッシュの神楽坂の中でも、独特な輝きを放っている。
<メニュー例>
ディナーコース
Dinner Menu Aromes(7品) 6,800円
Dinner Menu Bouquet(9品) 9,000円
ア・ラ・カルト
シェフ特製野菜のテリーヌ 2,200円
和牛頬肉の赤ワイン煮込み 2,800円
フランスシャラン産 鴨胸肉のロースト 4,200円、 (ハーフ) 2,600円
北海道サロマ湖から届いた帆立貝のポアレ 1,200円
※上記価格は全て税抜
※メニューは、食材の仕入れ、季節によって変わります。
レストラン アロム (Restaurant AROMES)
〒162-0828 東京都新宿区袋町3番地 神楽坂センタービル1階03-6228-1449
ランチ11:30〜15:00(L.O.13:00)、ディナー17:30〜22:00、ワインバー22:00〜26:00
無休

この記事の筆者:dressing編集部
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