鼻の中やアゴ、おでこなど…さまざまな場所にできるニキビ。ちょっと触れただけで「痛い!」と声が出てしまうようなものもありますよね。なのに、そんな痛いニキビに限って、痛みが引いても赤くて硬いしこりになってなかなか治ってくれなかったり。そんな悩ましいニキビ、じつはパーツごとにできる原因が違っているんです!そこで今回は、『美容皮膚科タカミクリニック』の本田医師に、痛いニキビの原因から治し方について教えていただきました。
【目次】
・痛いニキビの原因は? 鼻の中、鼻の下、小鼻、顎、おでこ、頬…パーツによって原因って違うの?
・痛いニキビに効果的な薬は?
・ニキビの炎症が進んだ状態「しこりニキビ(硬結ニキビ)」の正しいケアは

<お話を伺ったのは…>
本田えり医師・・・1日100名前後が来院する『美容皮膚科タカミクリニック』にて、ニキビ治療・毛穴治療をメインに、シミ、しわ、たるみなどのアンチエイジング治療まで一貫して治療を行っている。現在の肌トラブルの改善はもちろん、将来に向けて、より美しい肌で過ごせるよう治療計画の提案、スキンケア指導を含めた生活面でのアドバイスも好評。
痛いニキビの原因は? 鼻の中、鼻の下、小鼻、顎、おでこ、頬…パーツによって原因って違うの?
10代の青春ニキビはおでこやTゾーン、大人ニキビはアゴや首にできるイメージがありませんか? 実は、ニキビはできる場所によって原因が違うんです。その原因をしっかり理解していれば、ニキビ肌改善のヒントになるかも。
鼻の中や鼻の下はニキビじゃない!?
「鼻の中や鼻のすぐ下などにできる痛いふくらみは、ニキビじゃない可能性大。ほとんどが“毛嚢炎”だと思いますよ。
鼻の穴の中や、鼻の下に毛嚢炎ができやすい人は、鼻炎で鼻をよくかんでいたり、よく鼻毛を抜いていたり、鼻水でいつも湿っていたりしませんか? 鼻の粘膜はとてもデリケートなので、ここが傷つくとそこからブドウ球菌などの菌が入ってしまうため、このような感染を引き起こすのです」(本田先生・以下「」内同)
ちなみに、小鼻の横にできるニキビの原因は“触りすぎ”が最も多いそう。
「角栓が気になってゴシゴシとこすったり、爪でひっかいたりしていると、指先や爪から雑菌が入りニキビになりやすいんです」
“うわ、やってた!”と、ドキッとした人も多いのでは?
年齢でニキビができる場所は変わる! フェイスラインにできる大人ニキビの原因は
「アゴやフェイスラインなどにできるニキビはホルモンバランスの乱れが原因です。
皮脂が多い10代~20代前半は、Tゾーンや頬にニキビが出やすいですが、ある程度、年齢がいってもおでこや頬などにもできてしまうなら、それは乾燥とスキンケアの油分過剰が原因かもしれません。年齢的にはもうTゾーンの皮脂などは減っていっていいはずなのにニキビができるのは、バリア機能を低下させるようなスキンケアの仕方に加え、クリームやオイルの塗りすぎや、マッサージが原因になることも。スキンケアのやり方やアイテムを見直したほうがいいでしょう」
自分がインナードライだと気付かずに、クリームやオイルを多量に使っていると、ニキビができてしまうんですね。
「そうです。ニキビが出やすい方は、まずは化粧水や美容液の段階でセラミドやアミノ酸といった天然保湿因子、つまり角質層の主成分や細胞の機能を高める成分、炎症を抑える成分をたっぷりと入れて保湿をしっかりしてあげることが大切です。その上で、最後に軽めに油分で膜を張ってあげるとニキビができなくなりますよ。クリームやオイルを全体に使うのを避けて、ゲルや乳液で保護をし、ニキビが出ないとこだけに油分をプラスするケア方法を試してみてください」
治るどころか悪化!? ついついやりがちなNGケア
ニキビには油分を与えない、というお話でしたが…ここ数年、オイル美容がトレンドです。ホホバオイルなど、ニキビへの効果を謳ったオイルもたくさんありますが、そういうオイルなら使用しても問題ないのでしょうか?
「私はおすすめしていません。オイルの種類によっては、炎症を抑える効果のあるものもありますが、それよりも油分で毛穴が詰まるリスクのほうが高いと思いますよ。植物性のオイルなどは特に、菌のエサになるというリスクまであります。アレルギーも植物性オイルのほうが出やすいです」
なんとも衝撃的なお話ですね! 基本的にはニキビ肌の人にオイルの使用はおすすめしないそうですが、もしオイルを使うのなら、精製されたオイルをスキンケアの最後に“一滴”が許容範囲だそうですよ。
痛いニキビにオロナインは効果的あり?
ニキビができても病院に行く時間が取れない人などは、市販薬に頼りたくなると思います。よく『オロナインH軟膏』が、“ニキビに効果がある”、逆に“塗ったらひどくなった”などと話題にのぼりますが……。
「オロナインの主な成分は、クロルヘキシジン。消毒液と同じ成分なので、かなり軽いニキビなら引くこともあるでしょう。しかし、“痛いニキビ”にまでなってしまったものに関しては逆に炎症を悪化させる恐れもあります。
皮膚科では、いざニキビができたときに塗る薬をもらっておくこともできるので、ニキビができやすい人はそういった、皮膚科の塗り薬をストックしておいてはいかがでしょう」
痛いんだったら、それはかなり炎症が進んでいる状態とのこと。ひどい場合は市販薬に頼るより、なるだけ早く病院にかかったほうがニキビ跡を残さないためにもおすすめだそうです。
ニキビの炎症が進んだ状態「しこりニキビ(硬結ニキビ)」の正しいケアは
赤く盛り上がったまま、しこりがなかなか消えないニキビ。これは、どういった原因でできてしまうのでしょうか?
「ケロイドって聞いたことがあると思うんですが、しこりニキビはこれの前段階です。深い傷などができて炎症が起こったあとに、コラーゲンがその場所に余計に作られ、赤く固くなってしまうんです。つまり、ニキビの中でも炎症がかなりひどいため、しこりニキビ化してしまうんですね。
フェイスラインやデコルテ、肩などに出やすいですが、ほかの場所の小さなニキビでも、触ったり潰したりしていると、しこりニキビ化することがあるので注意が必要です」
ニキビの中でも悪化が進んだニキビが、しこりニキビだったんですね。では、どうやって治していけばいいのでしょうか。
「触らなければ、通常は時間とともに落ち着いてくると思います。しかし、こういったしこりニキビができやすく、また治りにくいケロイド体質の方というのがいらっしゃるので、そういう患者さんは、ピーリング作用のある塗り薬やステロイド注射などを使いながら治療していきます」
ただし、しこりニキビになってしまってからでは、治療にかなりの時間がかかってしまうそう。
「もっと軽いうち、しこりニキビになる前から予防的な意味もこめて皮膚科に行くのがベストです」
“このくらいのニキビ”と思わず、早めに医師に相談しましょう。