この景色、見たことありませんか?
京都でも1位2位を争う紅葉の名所
「東福寺」。
京都駅から近いこともあって、毎年
秋にはたっくさんの人が訪れます。
みなさんもきっとこの景色、
一度はみたことあるはず。
もうテレビやCMでおなじみですよね。
しかし有名なのは紅葉だけではありません。
もう一つ、東福寺にはぜひ見て欲しい
スポットがあるんです。
それは、お庭。
紅葉以外の季節にも多く人が訪れる東福寺。
その多くが、「庭」を目当てに
きているんです。
普段、お寺の庭を"なんとなく"
見て通っているかもしれませんが
その一つ一つに意味のある
美しい庭園が東福寺には広がっています。
昭和を代表する作庭家である重森三玲
という方の初期の作品。
庭を作る際に、もともとあるものは
捨てずに全てリサイクルするという
東福寺側の要望に見事に応えたそう。
まず知っていただきたいのは、庭園を作庭するにあたって東福寺側から提示された唯一の条件は、方丈内にあった材料は、すべて廃棄することなく、もう一度再利用するということ。つまり「リサイクルせよ」ということなのです。
出典: www.tofukuji.jp
東西南北4つ異なるお庭は
全てが美しいとウワサ。
方丈を囲うように作られているのは
日本でもここ、東福寺だけなんだそう。
では、その世界を見ていきましょう。
〔インドの維摩居士の居室が一丈四方であったという故事から〕 寺の住職の居室
出典: www.weblio.jp
釈迦の入滅までの、8つの物語の情景が展開するため『八相の庭』と名付けられました。
◇東庭
まず、東庭から。
この石像の並びに見覚えありませんか?
そう、北斗七星なんです。
お寺に宇宙を表現するなんてオシャレですよね。
実はこの石たち、もとは
トイレ(東司)に使われていたもの!
「無駄は出さない」精神が
ここにも生きています。
東福寺の東庭は 東司を解体修理した時の出てきた廃材である。禅の教えでは 一切を無駄にしてはならないという教えがあり、東福寺の執事長だった爾以三師からの要望を受け、東司の余材で 北斗七星を重森三玲氏が表現した。
二重の生垣は 天の川を表している。
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◇南庭
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4つの庭のなかで最も大きな南庭。
仙人の住む中国の山々を
イメージして作られています。
砂の波紋は八海を、巨石は四仙島を
表してるんだそう。
荒波や険しい山々が目に浮かびます。
奥には苔で作られたなだらかな山が。
普段の石庭には見ない、斬新な作りですよね。
南庭の西側には苔むす築山があり、京都五山を表現しています。石組みの厳しい表情と、柔らかい表情の築山という両極端の表現を使うことで、神仙境という非日常的空間を生み出しているようです。
出典: kyoto-design.jp
◇西庭
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「井田の庭」とも呼ばれている西庭は
市松模様があしらわれています。
世界史をやっていた方なら覚えているかも
しれませんが、井田(せいでん)は
中国における土地制度のこと。
中国,周代に行われたと伝えられる土地制度。
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井田制を表すために用いられたのはサツキ。
5月頃に訪れると、可愛らしい
ピンクの花が咲いています。
◇北庭
最後は北庭。
こちらも市松模様がかわいらしいお庭。
ちなみに、この四角い石も再利用されたもの。
苔が緑鮮やかで綺麗ですよね。
紅葉になると、背景が真っ赤に染まり
さらに美しくなるんです。
市松模様がまばらになっていくのにも
やっぱり意味があります。
意味がわかると一層趣深く感じますね。
北庭は苔と正方形の石が市松模様で配置されているモダンな雰囲気漂うお庭。模様の散りばめ具合からして、無限の広がりを表現しているようでもありました。
いざ、東福寺へ。
東福寺・八相の庭、いかがだったでしょうか?
もちろん紅葉の時期もいいですが
今度京都にいくときは、ぜひ
お庭を楽しみに立ち寄ってみてください。
〔東福寺 本坊庭園〕
▷京都府京都市東山区本町15丁目778
▷075-561-0087
▷4月~10月末 9:00~16:00
11月~12月初旬 8:30~16:00
12月初旬~3月 9:00~15:30
▷400円