都内在住の坂本美和さん(仮名・34歳)は、ドライブデートでとんでもない体験をしたそうです。
「あれから半年経ちますが、フラッシュバックのように未だに思い出しますね。車内アトラクションのような、怖いような、楽しいような……」
いったい、美和さんはどんな体験をしたのでしょうか。当時の体験話を聞きました。
真っ赤なスポーツカーで迎えに来た
半年前、マッチングアプリで知り合った男性とドライブデートをすることになった美和さん。
「アプリ内で話が盛り上がって、車で迎えにいくからデートしようと彼から誘ってくれました。私もドライブデートは久しぶりだったのでテンションが上がっていましたね」
デートの当日、家まで迎えにきた彼の車は、今どき珍しい真っ赤なスポーツカーだったそう。
「赤い車ってあんまり見かけないですよね。それに、乗る時にちょっと小さくかがむタイプの、道路と自分の座席が近く感じる車でした。これがスポーツカーと呼ばれる車なのかと、ちょっと興奮しながら乗り込んだのを覚えています」
楽しい車内で雰囲気抜群に
アプリ上でやり取りはしていたものの、この時対面したのは初めてだった2人。お互いに少し緊張しながらも、趣味や仕事の話で車内での会話は弾んでいたそうです。
「彼は、外資系の保険会社に勤めていたので日本の保険と外資系の保険の違いについて詳しくて。私は保険の知識がほとんどなかったので、初めて聞く保険の情報が刺激的で楽しかったですね」
仕事の話を熱く語る彼にも、好感が持てたと言います。
「やっぱり、好きな仕事をしている人って素敵だなと感じました。あと、彼は趣味がドライブで、私も電車であちこち旅行するのが好きだから共通点が多くて。これまでに行ったおすすめスポットの話なんかもしていました」
割り込んできた改造車
そんな2人の楽しい会話を遮るように、突然車が割り込んできます。
「急に、後ろからスピードを上げた車が、私たちの車の前に入ってきたんです。あの時は、接触事故になるのではないかと、本当にびっくりして手に汗を握りましたね。彼も驚いて、思わずクラクションを鳴らしていました」
割り込んできた車は、大音量で音楽を鳴らしながら走行。全窓がスモークに覆われた、いかにも不良っぽい改造車だったそう。
「びっくりしたねと話しながら、しばらくして落ち着きを取り戻した私たちは、再び会話を始めながらドライブしていました」
しかしこの後、美和さんは、奇妙な体験をすることになります。
不良っぽい出立ちのウニョウニョ星人?
前に割り込みしてきた改造車がいる状態で、車の流れが止まったのだといいます。
「信号で、少し混んできて流れがピタッと止まったんです。そしたら、前の改造車から、革ジャンを着たいかにも悪そうな男性が3人降りてきました。3人とも、チェーンのようなジャラジャラしたのを腰に付けて、髪型はオールバックで怖かったです」
なんとその男性3人組は、美和さんが乗車している車のフロント、左右のサイドの窓に触れないように両手を広げ、舌をデロンと出しながら、顔をウニョウニョと近づけてきたそうです。その間は20秒ほど。
「男性たちが車から出てきた時は怖くて、まさか彼が車から引きずり出されたらどうしようとか、一瞬の間にたくさん考えていました。
でも男性たちは、気持ち悪い動きを見せに来ただけだったんです。そして信号が変わって車が流れ始めると、「やべ!」と言いながら自分たちの車に戻って行きました」
ある意味トラウマに…
ドライブデートをした彼とは、結局、交際に発展しなないままお別れ。ただし、今でもあの光景だけは美和さんの脳裏から離れないと言います。
「男性たちは車には指一本触れず、最後の『やべ!』以外に声も出してないので、警察に相談するようなことでもない? と思い、ただただ困惑しました。とにかく衝撃的過ぎて忘れられない体験になりましたね。怖いし、ちょっぴり面白いし、不思議だし、例えるなら、アトラクションに乗ったような気分でした」
なんとも不思議な体験をした美和さん。すべてが怖いだけでないことが、少しだけ救いのある体験とも言えるのでしょうか。
ただし、あの日から美和さんは「二度とスポーツカーには乗らない」と決めているそうです。
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<文/maki>
(エディタ(Editor):dutyadmin)
