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どこの業界にもいるの!? 部下の手柄を平気で横取りする上司がありえない… « ビューティー

時刻(time):2023-10-24 09:10源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
「アパレル業界」と聞くと、どこかキラキラとした印象を持つ人もいるでしょう。 しかし、どの職種も実際に働いてみると「イメージと違った」といったギャップを感じることも少なくありません。 売り上げノルマ=会社からの評価 画像はイメージです(以下、同じ) アパレル業界で働くのが2社目となる優さん(仮名・25歳)は大手アパレルブランドの販売員でした。優
「アパレル業界」と聞くと、どこかキラキラとした印象を持つ人もいるでしょう。

 しかし、どの職種も実際に働いてみると「イメージと違った」といったギャップを感じることも少なくありません。








売り上げノルマ=会社からの評価


アパレル店員とお客

画像はイメージです(以下、同じ)

 アパレル業界で働くのが2社目となる優さん(仮名・25歳)は大手アパレルブランドの販売員でした。優さんの働いていたブランドはいわゆる「売り上げノルマ」があり、そのノルマのキツさにプレッシャーを感じる日々を過ごしていたと言います。

「仕事なのでノルマがあるのは当たり前なのかもしれませんが、アパレルでの売り上げノルマの定義はとても曖昧です。大前提として『自分が接客して売り上げた金額=会社からの評価』というのがあり、一度接客したお客様が『考えます』と退店されて戻ってきて購入となった場合は、最初に接客していたスタッフの売り上げとなります。

 つまり、裏で店内にいるお客様を取り合う形になってしまうというわけなんです。大きな店舗だったので、もちろん無理に接客に入らなくともお客様が自身で検討し、購入していただくケースも多いのですが、少しでも声を掛けて自分の売り上げにしようとするスタッフもいました。

 自分が接客したお客様の購入した分はスタッフそれぞれの名前が書いたBOXにタグを入れて閉店と共に集計するんです」





スタッフを競わせる構造にギモン


 商品を売るためにはスタッフ同士を競わせるのも仕方ないと理解しつつ、このやり方に疑問を感じたと優さんは語ってくれました。優さんが疑問に思ったのは、「お客様を取り合う構造になっていること」なんだとか。

「前職の別のアパレル会社では、必要以上に接客につかず、必要なタイミングをしっかり見極めてお客様の後押しをするよう接客をしていたので、この会社の絵にかいたような売り上げノルマ方式に正直驚きを隠せませんでした」

 たしかに、本来仲間であるはずのスタッフ同士の関係がギスギスしてしまいそう……。




















常に売り上げトップの店長の疑惑……


アパレルスタッフ
「仕事量が多い中でも常に売り上げトップの店長をみて、入社当初から『さすが店長、すごいなぁ』と素直に感じていました。そして、個人売上が低いと『もっと頑張るように』と言われ続け、プレッシャーで病んでいくスタッフが多かったのも事実です」

 日々売り上げノルマと向き合うスタッフは、精神的に病んだりとその顔からも元気のなさが伺えるほど。思ったように結果が出ないと本社に呼ばれることもあり、入社後すぐに辞めていくスタッフも多かったそうです。

「ある日、スタッフの1人から『店長が他スタッフの売り上げを盗んでいるのを見た』と聞かされたことがありました。そこからスタッフ内でその噂は広まり、不信感が増していったんです。

 今まではスタッフの名前が書いてあるBOXに自分が売ったタグを入れるだけだったのですが、店長には言わずにそれぞれタグに小さく名前を書こうという話になりました。

 その日の集計の際、店長はもちろん売り上げ1位。タグを見ると他スタッフの名前が書いたタグがたくさん混じっていたんです……。これを機に他スタッフが事実を指摘し、本部に報告。店長は次の月から店舗異動となりました」

「まさか店長が売り上げを盗んでいたなんて」とショックだったという優さん。そこまでしてノルマに追われる意味はあるのかと疑問に思い退社しました。

 それ以来、優さんは服を買いに行っても一生懸命接客しようと話しかけてくれる店員に対し「ノルマ大変なのかな」と買い物を素直に楽しめないこともあるとか。

 どこの業種もノルマがあるのは仕方ないですが、それが仲間同士の分裂や思わぬトラブルにつながることもあるようです。

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<文/鈴木風香 イラスト/松井レナ>
鈴木風香
フリーライター・記者。ファッション・美容の専門学校を卒業後、アパレル企業にて勤務。息子2人の出産を経てライターとして活動を開始。ママ目線での情報をお届け。Instagram:@yuyz.mama




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