Q. 失恋して、すべてに自信が持てません。前向きになるにはどうしたらいいですか?
失恋は「心の複雑骨折」といえるほど、心に大きな痛手を与えます。恋愛とは関係のないことにまで自信が持てなくなり、何かに挑戦する意欲を失ってしまうということも珍しくありません。前向きに生きていくために、失恋の傷をどのように癒して回復していけばいいのでしょう?
Q. 「失恋してから、すべてにおいて自分に自信が持てなくなってしまいました。気持ちを切り替えて何か始めようとしても、すぐに『どうせ自分なんて』という思いが浮かんでしまいます。前向きになるには、どうしたらいいですか?」
A. 時間が心の傷を癒してくれるのを待ちましょう。焦らなくても、自然と前向きになれる日がきます。
恋愛の心の傷は想像以上に深いため、癒えるまでには、相当の時間がかかります。相手との関係の深さにもよりますが、半年から1年くらいは、心の痛みを感じながら生活していくものと想定して、焦って立ち直ろうとしないことが大切です。
恋愛に限らず、何かの出来事によって心が深く傷ついた場合、誰しも自分に自信が持てなくなってしまうものです。新しいことに挑戦する意欲もなくなり、何をやってもうまくいかないと感じてしまうのも自然な感情です。
でも、その傷はいつか必ず治ります。「時薬(ときぐすり)」という言葉があるように、慌てなくても時の流れが、自然に心の傷を癒してくれるのです。
徐々に心の傷が癒えていけば、次第にやりたいことも見つかっていきます。すると、「自信がない」という気持ちも忘れて、夢中になって挑戦したくなってくるはずです。
だから、今感じている自信のない気持ちが、いつまでも続くと思わなくて大丈夫。無理をせずにのんびり過ごしていれば、「時薬」がゆっくりと効いていき、ふと、やりたいことに出会えるようになるでしょう。
公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー、キャリアコンサルタントの資格を持つメンタルケア・コンサルタント。ストレスマネジメントやメンタルケアに関する著書・監修多数。カウンセラー、コラムニスト、セミナー講師として活動しながら、現代人を悩ませるストレスに関する基礎知識と対処法について幅広く情報発信を行っている。
執筆者:大美賀 直子(公認心理師)