All About編集部が全国500人に実施した「好きな飲食チェーン」に関するアンケート調査から、「好きなカレーチェーン店」ランキングをご紹介。元祖カレー研究家で横濱カレーミュージアム初代名誉館長の小野員裕が選ぶおすすめメニューも必見!
9月も終わりに差し掛かっているというのにこの暑さ……残暑はいつまで続くのやら。湿度も高くジメジメした日が続いているが、こんなときは「カレー」を食べて汗をかいてスッキリするのもいいかもしれない。
カレーは明治の文明開化のころ、イギリスから西洋料理として日本に伝わってきた。当時はかなりの高級品でごく一部の限られた人しか食べられなかったようだが、その後、国産カレー粉の誕生やカレールウの発売により、“大衆食”として日本に広く普及していった。
今や自宅でも外出先でも食べられる、もはや日本人の国民食といっても過言ではないカレーだが、いったいどのカレーチェーンが人気なのか。さぁ、コメントと共にランキングを発表していこう。
第2位:ゴーゴーカレー

第2位は「ゴーゴーカレー」。ゴーゴーカレーといえば、2004年に東京・新宿に1号店をオープンし、“金沢カレー”ブームを巻き起こしたことでも有名だ。
回答者のコメントは主に2つに絞られた。まずは「食べ応え」について。
「ゴーゴーカレーはボリュームに驚きました(30代・女性)」
「食べごたえがあるメニューが多く、トッピングなどを選ぶのも楽しいし、何よりおいしいので(20代・女性)」
そして、やっぱり?
「石川県に行ったときに金沢カレーにハマってしまったため、カレーならほぼゴーゴーカレー一択(30代・男性)」
金沢カレーの火付け役であるゴーゴーカレーらしい理由が多く見られた。
おすすめは「ロースカツカレー(中盛り)」

ちなみに、筆者がゴーゴーカレーでおすすめしたいメニューは「ロースカツカレー(中盛り)」。定番のカレーではあるが、存在感のあるカツがいい。ここにお好みのトッピングを。
過去に石川県と福井県界隈で金沢カレーの食べ歩きをしたことがあった。どこの店もステンレス製の皿に褐色のカレーで、定番はロースカツにソースがかかり、キャベツの千切りが添えられ、先割れスプーンまたはフォークという形態だった。この様式が金沢カレーの特徴である。
「ゴーゴーカレー」もまさしくこのデコレーションで、その金沢カレーを全国区でメジャーにしたのが「ゴーゴーカレー」といえる。「CoCo壱番屋(ココイチ)」同様、メニューのバリエーションが豊富で、自分好みにカスタマイズするのが楽しいカレーライスだ。
ラーメンでも醤油、塩、トンコツとさまざまなバリエーションがあるように、カレーライスにもそんな似た傾向がある。
「ゴーゴーカレー」をラーメンに例えるなら濃厚魚介といった感じで、「CoCo壱番屋(ココイチ)」は町中華の醤油ラーメンかもしれない。褐色の見た目のインパクトと、ある程度濃厚で独特なスパイス感は、比較的若者を中心に好まれる傾向にある。
またチャレンジメニュー的な「メジャーカレー」も面白く、ロース、チキンカツ、エビフライ、ウインナーにゆで玉子とてんこ盛りだ。神保町のカレー専門店「ライスカレー まんてん」にかつてあった「全部のせカレー」をほうふつとさせる迫力で、これに挑戦する若者も多く、イベント感のあるカレー専門店といえる。
さぁ、では、第1位はというと……?
第1位:CoCo壱番屋(ココイチ)

好きなカレーチェーンランキングの第1位は、500人中372人が選んだ「CoCo壱番屋(ココイチ)」。
CoCo壱番屋(ココイチ)を選んだ理由を聞いてみると、以下のような回答が寄せられた。
「ココイチってなんであんなにおいしいのでしょうか。トッピングもおいしくて特にうずらの卵が好きでした。なすやチキンもおいしいです。辛いのは苦手なので普通の辛さで注文しますが、ちょうどいい濃さとクセのない味がやみつきです(30代・女性)」
「カレーやライスの量、辛さ、トッピングも自由に選べるから(40代・男性)」
「カレールーがごく普通な感じが好き。トッピングが豊富でその日の気分で楽しめるから(50代・男性)」
カレーソースの種類や辛さ、トッピングを自由に選んで自分好みのカレーにできる点が好評のようだ。
また、CoCo壱番屋(ココイチ)には“思い出”も詰まっているようで……。
「社会人になって初めて先輩OLに連れて行ってもらった思い出の店です。その先輩おすすめの『なすカレー、チーズトッピング』が大好きで、9割方これを注文します(50代・女性)」
「家から近くて小さいころからよく家族で行っていたので(30代・女性)」
「学生時代によく利用していた思い出のお店だから(40代・女性)」
おすすめは「ロースカツカレー(2辛)+ほうれん草+半熟タマゴ」

筆者がCoCo壱番屋(ココイチ)でおすすめしたいメニューは「ロースカツカレー(2辛)+ほうれん草+半熟タマゴ」。
ロースカツカレーは定番。野菜も少々摂取したいのでほうれん草をトッピング。カツとともにダブルでタンパク質を補うために半熟タマゴとなる。またある程度パンチの効いた辛さとして2辛をおすすめする。
かつて筆者が上海で仕事をしていたころ、現地の「CoCo壱番屋(ココイチ)」は若者のデートスポットになっていたのが印象的だった。
1978年に愛知県名古屋市で産声を上げた「CoCo壱番屋(ココイチ)」は、日を追うごとに急成長を遂げ、現在では全国に1200店舗あまりの店を構えている。また海外を含めると1400店舗を優に超えていて、今や世界最大のカレーチェーンとしてその名を轟かせている。
「CoCo壱番屋(ココイチ)」は圧倒的にカレーメニューのバリエーションが豊富なのが魅力のひとつといえる。思いつくトッピングが勢ぞろいし、メニューを眺めながら悩んでしまうこともあるほどだ。
さらにライスの量、辛さのチョイスも自由自在。小食の人、または炭水化物を抑えたい人はライスの量を減らすこともでき、それに伴い料金が安くなるシステムもありがたい。
世界一のカレーチェーン店として君臨する証は、老若男女問わず誰からも好まれる普遍的なおいしさが潜んでいることだ。特別なスパイスが効いているカレーとは異なり、どのスパイスも突出することなく穏やかになじんでいる。その効力は、毎日食べても飽きのこないおいしさとして仕上がっている。
元祖カレー研究家。横濱カレーミュージアムの初代名誉館長。17歳からカレーの食べ歩きを始め、これまでに食べ歩いたカレー専門店は4000軒以上、飲食店は1万軒を超え、今も毎日1軒は食べ歩きを続ける日々。大衆料理を得意分野とし、書籍や雑誌、テレビなど数多くのメディアで活躍中。All About B級グルメガイド。
執筆者:小野 員裕(文筆家/大衆料理研究家)