【今日のにゃんこタイム～○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.119】

　まるで、ふたりで毛柄を打ち合わせして生まれてきたみたい……！ そんな驚きをくれるのが、飼い主の「なんだその模様―――」さん（@nana_q79）宅のナナちゃんとキュウちゃん。

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　左右対称な模様を額に持って生まれてきた2匹は、とても仲良し。異なる個性を存分に披露し、マイペースな日々を楽しんでいます。


　もともと実家で犬と暮らしていた飼い主さんは、「また動物と暮らしたい」と思い続け、5回目の引っ越しで、ようやくペット可物件に引っ越すことができました。

　犬か猫をお迎えしよう――。そう思い、向かったのは地域のボランティア団体が主催する譲渡会。

「実は犬か猫をお迎えすると決めた時点では、絶対に保護犬や保護猫から迎えるという強い信念があったわけではありませんでした。でも、せっかくお迎えするなら、保護された子たちの中から……くらいの温度感で譲渡会へ足を運んだのです」

　そこで出会ったのが、ナナちゃんとキュウちゃん。


　2匹は、共に保護猫。同じカゴに入れられて置き去りにされていたところを保護されたことから、姉妹猫だと思われていました。

「お医者様いわく、年齢も同じそうなので、姉妹とはいえ、実質双子みたいな感じです」


　2匹に心惹かれた飼い主さんは2021年の4月末、お迎えを決意。念願だった“動物がいる生活”をスタートさせました。


　お迎え初日、2匹は新しい環境に戸惑っており、ケージの中に置いていた猫用ベッドの下へ姉妹そろって潜り込んでしまうほど。

　そこで、飼い主さんは、なるべく2匹を見ないようにしたり、ケージに毛布をかけて目隠しをしたりと配慮。すると、お迎えから3時間後、2匹はケージから一緒に出てきて、部屋を探検しはじめました。


「慣れるのは早いほうだったのかなと思います。姉妹揃ってお迎えできたので、もしかしたら心強かったのかもしれません。」


　見た目こそ、そっくりな2匹ですが、性格は対照的。ナナちゃんはどちらかというと大雑把で、トイレ後は排泄物を隠さずに堂々と立ち去ります。

「ただ、ご飯には多少、好き嫌いがあります。困ったなあとは思いますが、そんなところもかわいいです」

　一方、キュウちゃんは繊細さん。トイレ後には排泄物を丁寧に隠し、跳ねる時や高いところから降りる時など、体に衝撃を感じると「ぅんっっ」という声が出ます。

　どうやって決まったのか、姉妹の間では、ご飯を要求しにいく役目はキュウちゃんになっているのだそう。そして、キュウちゃんは、「朝ごはんを必ず飼い主さんから貰う」というマイルールを貫いています。


「我が家は人間2人と猫2匹で暮らしているのですが、同居人だけが起きている状況でも、キュウは絶対に私を起こしにきて朝ご飯を要求します。猫の鼻息で起こされる毎日です」


　ちなみに、ナナちゃんはご飯がお皿に盛られる段階で、優雅に食事の場へやってくるのだとか。

　しかし、ナナちゃんは優しく、「寝室のクローゼットを開ける」というイタズラで、キュウちゃんに、ご飯催促のお返しをしています。


「ナナの大きい声を聞いて、キュウが駆け足で寝室に向かう時は、大体クローゼットが開いています。あの声は、開いたぞ～の合図なのかも。悪戯担当はナナですね（笑）」

　役割分担をして互いに支え合い、楽しい毎日を過ごしている2匹は、とても仲良し。双方とも相手をグルーミングしたいタイプであるため、よくお互いをヘッドロックして毛づくろいをしています。

「目やにさえも、飼い主が取らなくていい日があるくらいです。ただ、折り合いがつかずにそのまま喧嘩になることもあります（笑）」

　互いのお尻や体を枕にして眠る仲睦まじい姿を見るたび、飼い主さんは2匹の関係性を微笑ましく思うそう。


「偶然、お揃いの模様で生まれてきて、偶然、2匹揃って迎えられる状態にあった我が家と出会い、今がある……。その偶然のすごさを、改めて痛感します。保護猫なので叶わないですが、姉妹の両親は、どんな模様の猫さんだったのか知りたかったです」


　唯一無二の毛柄で、たくさんのファンを増やし続ける、ナナちゃんとキュウちゃん。もしかしたら、2匹は「絶対、一緒に暮らそうね」と、お空で固い約束をし、飼い主さん宅に来てくれたのかもしれませんね。

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＜取材・文／愛玩動物飼養管理士・古川諭香＞
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