平成初期に一世を風靡した「ギャル」が令和の時代に改めて脚光を浴びています。ギャルといったら、ルーズソックスに日焼けした肌、濃いメイクと派手な見た目を思い浮かべる人が多いはずです。しかし、令和の女子が憧れるのは“ギャルのマインド”。
そして、そんな“ギャルマインド”は「若い女性だけのものではない」と語るのが雑誌『egg』を21歳で就任し、休刊になっていた雑誌を4年ぶりに復活させた赤荻瞳さん。そんなマインドの真髄はギャル言葉に込められているそうです。
(本記事は『鬼強ギャルマインド 心にギャルを飼う方法』(赤荻瞳著)より抜粋・構成しています)
「チョベリグ」「チョベリバ」はもう古い
ギャル言葉っていうと、昔流行った「チョベリグ」「チョベリバ」みたいなおもしろおかしいフレーズをイメージする人も多いと思いますが、それだけじゃないんです。
やっぱり言葉って、人間の心を一番左右するものだと思うんですよね。ピンチに立たされたとき、どんな言葉を使うか。むずかしい決断を迫られたとき、どんな言葉を思い浮かべるか。
何気ない日常の中で、どんな言葉を口にしているか。ギャルが持つ圧倒的な自己肯定感の高さは、言葉に支えられている部分がかなり大きいと私は思っています。
ギャルマインドを象徴する言葉
ここで紹介するギャルワードは、みなさんにも実際に口に出してほしいってわけではありません。
ネガティブな気持ちになったときや前に進めないとき、心の中のギャルがこんなギャルワードを語りかけてくれるようになる。それが理想です。そうなれば、きっと自己肯定感が上がって、前を向けるはずだから!
まず紹介したいのがこの言葉。「ワンチャンいけんじゃね?」
もう、これはギャルマインドを象徴する言葉です。ワンチャン、つまり「ひとつのチャンス」。今は広く定着して「もしかしたら」とか「上手くいけば」とか「運が良ければ」くらいの意味で使われています。
先立つリスクのことばかりを考えると行動できない
仕事の場面がわかりやすいと思うけど、新しいことをはじめるのって不安だらけじゃないですか。上手くいく保証もないし、失敗する可能性は高いし、叱られたり迷惑をかけたりするかもしれないし。
そうやって先立つリスクのことばかりを考えていると、けっきょくなにも行動できなくなっちゃうんですよね。恋愛だってそうだろうし、受験や就活だってそう。
そんなとき、ギャルは「ワンチャンいけんじゃね?」という言葉を口にするんです。どんなに可能性が低くても、周りからムリだと言われても、「ワンチャン」はありえる。だからぐずぐずしないで、行動に移しちゃう。
ワンチャンマインドで実現した『egg』復刊
『egg』の復刊は、まさにワンチャンマインドで実現したことでした。当時21歳、学歴なし、経験なしの私が編集長。世間では「もうギャルって絶滅してるのに今さら?」って疑問の声も多数。自分で言うのもなんだけど、上手くいく可能性は低そうですよね。
もしここで、「本当にバズるかな?」とか「もっとリスク減らしてからがいいかも」とかむずかしく考えたり、周りの言う「常識」に耳を傾けたりしていたら、いつまで経っても復刊はなかったと思います。
でも、ワンチャンあると信じて、復刊すると決めた。失敗を恐れず、少ない可能性に賭けてみた。そうやって足を踏み出したから、ギャルブームを再燃させることができたんです。今は、『egg』復刊は成功だったと胸を張って言えます。
「ワンチャンなかったかー」くらいに軽く捉えてOK
もちろん、上手くいったのはラッキーだったと思います。当然、失敗することだってありますよね。でも、そもそも「ワンチャン」の可能性に賭けたチャレンジなんだから、失敗を落ち込む必要なんて全然ない!
むしろ「ワンチャンなかったかー」くらいに軽く捉えてOK。次の「ワンチャン」を探しに、すぐ前を向くんです。そしてこのワードは、仲間同士の会話でもよく使います。
「これワンチャンありえるんじゃない?」とか「ワンチャンやってみよ!」とか。そういう会話を交わしているときって、まじでワクワクしているし、超絶ハッピーなんですよね。「ウチらの未来には可能性しかない!」って感じがして。
だから、フットワークが重い人やなかなか一歩を踏み出せない人は、ぜひ「ワンチャン」マインドを意識してほしいんです。どんなにむずかしいチャレンジだって、「ワンチャン」の可能性は絶対にあるんだから!
<文/赤荻瞳 構成/ビューティーガール編集部>
(エディタ(Editor):dutyadmin)


