「アフタヌーンティーを楽しむ活動」を意味する「ヌン活」という言葉が、2022年の新語・流行語大賞にノミネートされるほど、ここ数年、日本ではアフタヌーンティーが大ブームになっています。
ところが、このアフタヌーンティーのブームは、日本だけではないようです。
2023年6月末から7月上旬、円安の影響もあり、日本人観光客がかなり少ないフランス・パリに1週間滞在していましたが、ホテルのラウンジではアフタヌーンティーを楽しむ外国人の方々がとても多くて驚きました!
今回の滞在で訪れた、パリの3つの有名ホテルのアフタヌーンティーの様子をお伝えします。
1. オテル ドゥ クリヨン ローズウッド
まずは、パリの中心地であるコンコルド広場にあるホテル「オテル ドゥ クリヨン ローズウッド」。

1758年にフランス王ルイ15世の命によって建築された建物で、パリ郊外のヴェルサイユ宮殿に居住する王室の人々の別邸としても使用され、あのマリー・アントワネットもたびたびここを訪れたそう。その後、クリヨン伯爵の私邸となり、1909年に「オテル ドゥ クリヨン」として開業しました。

ホテル内にある「ジャルダン・ディヴェール(Jardin d’Hiver)」のアフタヌーンティーは、3段トレイにセイボリーやスイーツなどがのったスタイル。
スイーツは、アプリコットタルトやチョコレートケーキなどミニサイズで意外と甘さ控えめ、セイボリーは、ロブスターロールなどしっかり塩味が効いていたので、甘味と塩味のバランスがベストでした。
また、珍しいなと思ったのはスコーンかブリオッシュかを選べたこと。筆者はブリオッシュを選びましたが、中にアプリコットソースやキャラメルソースが入っていて、贅沢な味わいでした。
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ジャルダン・ディヴェール(Jardin d’Hiver)
オテル ドゥ クリヨン ローズウッド(Htel de Crillon A Rosewood Hotel)
10, Place de la Concorde, 75008 Paris
2. リッツ・パリ
続いては、1898年創業のホテル「リッツ・パリ」。

ココ・シャネルやアーネスト・ヘミングウェイ、チャールズ・チャップリンなど、多くの俳優や作家に愛されたホテルです。

リッツ・パリのヘッドシェフパティシエで、2019年に世界最高のレストランパティシエ賞に輝いたフランソワ・ペレ氏が手がけたスイーツは、フランスの伝統菓子を大胆かつ洗練されたものにアレンジしてあります。
フランソワ・ペレ氏のシグネチャースイーツといえば、マドレーヌですが、もちろんアフタヌーンティーセットの中にも入っています。ふんわりとバターが香り、しっとりとしている焼き菓子は、口どけがよいのが印象的でした。
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サロン・プルースト(Salon Proust)
リッツ・パリ(The Ritz Paris)
15, Place Vendome, 75001 Paris
3. ル・ムーリス
最後は、リヴォリ通りにあるパラスホテル「ル・ムーリス」。ダイニングスペース「ル・ダリ(Le Dali)」は、画家のサルヴァドール・ダリが30年間ずっと毎年1カ月はこのホテルに滞在したところからこの名前になったそう。

5つ星ホテルのさらに上を意味する“パラス”の称号を獲得し、世界中の人々を魅了しているホテルのアフタヌーンティーは、2018年世界のベストレストラン50でベスト・パティシエに選ばれたセドリック・グロレ氏のスイーツを満喫できます。

セドリック・グロレ氏のスペシャリテは、季節のフルーツの形を極薄のホワイトショコラで再現した「フルーツ」シリーズで、今回はいちごやチェリーでした。ナイフを入れると、中からそのフルーツのおいしさを凝縮させたジュレが現れて、魅力的でした。

途中で焼きたてのブリオッシュをテーブルサーブしてもらえるサプライズも! もちろん、サンドイッチなどのセイボリーやスコーンもセットになっています。
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ル・ダリ(Restaurant Le Dali)
ル・ムーリス(Le Meurice)
228, rue de Rivoli, 75001 Paris
パリのアフタヌーンティーはここがいい!
日本では昨今、中華料理や和食のアフタヌーンティーが登場し、そのバリエーションはどんどん増えていますが、パリで体験したアフタヌーンティーは、どれもいわゆる王道スタイル。
人気のホテルになると、かなり前から予約をしないといけないのは日本と一緒ですが、一番の違いは、食べ切れなかった分を持ち帰り用のBOXに入れてくれるところ。
日本では衛生面の問題から持ち帰りがNGなこともありますが、今回のパリのアフタヌーンティーはどこもかなりのボリュームがあるので、持ち帰りができるシステムは、とてもうれしいサービスでした。
来年2024年には夏季オリンピックも開催され、これからパリに行く方も多いと思います。ぜひ本場のアフタヌーンティーも体験してみてはいかがでしょうか。
※上記すべて2023年7月初旬の情報です。お出かけ前にはホテルの公式サイトなどで最新情報をご確認ください
雑誌、ラジオ、TV、webを中心に活躍し、食コンテストの審査員や百貨店催事のプロデュース、企業コンサルティング、商品開発にも携わる。1日にフルコースを3回、スイーツを20~30品食べるのも日常茶飯事。All About グルメガイド。
執筆者:岩谷 貴美(フードジャーナリスト)