42歳の時、年齢とビジュアルのギャップで世間を驚かせたコスプレイヤーの鷹村アオイさん。
多くの人を驚かせるのは32歳だった2008年よりも、現在の方がさらにスレンダーで美しくなっていたことだ。具体的に何をしたのか?その秘訣を聞いた。
【インタビュー前編】⇒美しすぎる47歳コスプレイヤーが「コスプレはアンチエイジング」をやめたワケ
【インタビュー中編】⇒バズって取材殺到、そのとき家族は?自分の心を疲弊させないSNS
筋トレに目覚めたのは第一子出産後

アオイさんが自分磨きを始めたのは1人目の子供を出産した直後。
「またコスプレをしたい!と思ったのですが産後に体型が崩れたことが気になって、まずは筋トレを始めました。子どもが1歳だったこともあり、ジムにいくことができないので、その少し前に流行った『ビリーズブートキャンプ』や『モムチャンダイエット』のDVDを見てトレーニングしていましたね。今はYouTubeでそういったコンテンツがたくさんありますが、当時は全くなかったので……」
子どもが0歳~1歳なら育児をするだけでも体力的にキツイ頃。それでもアオイさんは朝5時に起きて子どもが目覚めるまでの約1時間、毎日トレーニングを行ったというからそのストイックさには驚く。
ジムには通わないが、買い物中のカゴで筋トレ
「できない日は10分でもいい。とにかく継続することが重要だと思います。本気の『ラジオ体操』もやっていました。おなじみのラジオ体操をものすごい本気でやるっていうだけなんですけど、体型が変わってくると思いました。肩甲骨まわりをまわすことも脂肪が燃えやすくなるので効果がありますよ」

ほかにもアオイさんが行っていたのは日常生活でできることばかり。たとえばスーパーで買い物をする際にはカートは使わずにかごを手に持って売り場をまわる。2リットルのペットボトルを何本も入れて持つことで二の腕が鍛えられるのだそう。「時間がないから……」「ジムに通えないから……」という人でも、日常生活の動きでここまで身体を変えることができるというのは勇気づけられる。
化粧水は無印良品
年齢を感じさせない美肌も気になる。さぞかし高い化粧品を使ってスーパーフードしか食べない生活をしているのでは?
「小麦アレルギーを発症し肌が揺らぐようになり、今は化粧水と乳液は無印良品です。化粧水は2度塗り3度塗りをしています。全身にも使っています。キュレルのミスト化粧水も乾燥したと思ったら使っています。お財布にも優しいですよ。食事は最近ビールを飲むのをやめて炭酸水に変えたくらいですかね……」

強いていうなら「お昼ご飯の時間になったからお昼ご飯を食べよう」というのをしていないということくらいだという。時間を基準にするのではなく、「お腹がすいたら食べる」方法は俳優の深田恭子さんもやっていると聞いたことがあるので効果があるのかもしれない。
おばさんだと思った瞬間におばさん化しちゃう
中でも、アオイさんの美しさに最も強い影響を与えていると感じたのはマインド面だった。
「自分のことをおばさんだと思わないようにしています。おばさんだと思ったらおばさんになってしまうもの。もし自分の容姿で気になる部分があったとしても『メイクを頑張ろう』とか『美容整形も視野に入れてみようかな』『筋トレしようかな』って解決法を調べるのがいいと思っています。
人生は80年以上あるのに30代~40代で自分をおばさんだと思ってしまったら、残りの50年近くずっとおばさんということになってしまいますから……」おばさんという表現をポジティブに捉えられている方もいらっしゃるかもしれませんが、私はそう思ったら体型とかどんどん緩んでしまいそうなので気を引き締める為に「私は私」と思うようにしています。
アオイさんが好きな絵本に「だってだってのおばあさん」というのがある。
あらすじはこうだ。「だってわたしはおばあさんだから」それが口ぐせのおばあさんが99歳の誕生日に飼っている猫に誕生日ケーキを買ってきてもらう。しかし猫が途中、誕生日ケーキのろうそくを落としてしまったためろうそくは5本に。
そのことをきっかけにおばあさんは「だって私は5歳だもの」と言うようになり、様々なことにチャレンジするようになるという話だ。
自分の年齢は気の持ちようでいくらでも在り方を変えることができる……というストーリーだが、アオイさんもそう考えているという。

「だから私は自分がやりたいと思った二重整形や歯列矯正も公表しました。あくまで自分が良かったからということで誰にでも推奨しているわけではありませんが。二重整形は毎回テープを使っていた時のようにかぶれたりたるんだりすることもなくなりましたし、
歯列矯正は八重歯がなくなったことで歯磨きがラクになりました。コスプレ時に歯を見せて笑うことに自信がつき、大満足です」
何歳になっても自分が理想とする姿を目指すことはきっと楽しい。そのためには年齢やその他の変えられないものを言い訳にしたり憂うのではなく、どうしたらいいのかを考える方が建設的。今日から「だって私おばさんだし」と言うのをやめてみよう。
【鷹村アオイ】1976年生まれ。19歳からゲームキャラクターのコスプレを始め、現在もレイヤーとして同人誌即売イベントなどで作品を発表している。プライベートでは2児の母。
<取材・文/松本果歩>
-
「だってだってのおばあさん」(フレーベル館)
(エディタ(Editor):dutyadmin)










