【今日のにゃんこタイム~○○さん家の猫がかわいすぎる Vol.112】
「かなり人間を怖がっていたので、慣れてきてくれているなと感じると嬉しい。うちに来た当初は、シャーッばかりでしたから……」
そんな言葉を愛猫パリちゃんにかけるのは、飼い主のKOMEKOさん(@KOMEKO51692022)。
パリちゃんはTNR活動中に出会った、3本足の子。ハンデなど感じさせず、自宅ではダイナミックなジャンプを見せるなど、伸び伸びとニャン生を謳歌しています。
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TNR活動中に足先がない猫を捕獲!
近所の仲間とTNR活動をしている飼い主さんは2022年、ターゲットの猫を捕獲しようと捕獲機を設置。しかし、その時、捕獲機に入ったのはパリちゃんでした。
「私は直接見ていませんが、仲間のひとりが確認したところ、足先がなく、骨が剥き出しの状態だったようです」
すぐに動物病院へ連れていくも、「うちでは手術ができない」と言われ、別の病院を紹介されました。2軒目の病院でレントゲンを撮ってもらうと、足の付け根が骨折していることも判明。獣医師の判断により、足の切断手術を受けることになりました。

野良猫であるパリちゃんの手術費用は仲間で出し合うことに。すると、保護猫活動をしている仲間が募金を集めてくれたり、獣医師の厚意で費用を安くしてもらえたりと、たくさんの人の優しさによって手術は実現し、成功。
避妊手術も行ったため、パリちゃんは3週間ほど入院。退院後は、保護猫活動もしている仲間から「知り合いのシェルターに移そう」という提案も出ましたが、飼い主さんが引き取ることになりました。

「他の仲間は、すでに何匹もの猫と暮らしており、我が家は1匹だけだったことも引き取った理由です」
ハンデを感じさせないダイナミックなジャンプに驚愕!
お迎え後、しばらくは体に負担がかからないよう、横並びに繋げたケージの中で過ごしてもらうことに。

しかしその後、2階建てのケージに移ってもらうと、パリちゃんは3本の足を器用に使い、ジャンプ!後ろの右足がないことなど感じさせないその姿に、飼い主さんは驚かされました。
「ケージから出た後も人間を怖がっていました。けれど、動きは普通の猫と変わらなかったので階段にマットを敷いたくらいで、特別な配慮や工夫などは必要ありませんでした」
お迎え当初、パリちゃんは警戒心が強くて威嚇ばかり。しかし、一緒に暮らす中で、少しずつ飼い主さんに心を開いてくれ、食いしん坊な一面も披露するように。今では、飼い主さんがキッチンにいると、ちょこちょこやってきては、そっと様子を見ます。
「女の子だけど、ちょび髭みたいに鼻の下が白いので、おじさんみたいに見える時もありますね(笑)」
適度な距離感の先住猫と追いかけっこを楽しむ日々
飼い主さんのサポートが必要なのは、自分ではできない体の右半分足を掻く時だけ。それ以外は、普通の猫と変わらない生活を送っています。

先住猫ちゃんとは、ほどよい距離感。パリちゃんは外猫時代、他猫と仲良くしていたのか、猫がいないと不安になるタイプ。対して、先住猫ちゃんは目が開く前に保護されたことから、自分のことを人間のように思っている節があるため、パリちゃんへの態度はクール。
「でも、追いかけっこして遊んではいる、謎の関係です(笑)。ジャンプ力は2匹とも、同じくらいです」

どうして大きな怪我を負っていたのかという疑問は、ずっと残っている。でも、パリちゃんが持つものを障害だと意識したことはあまりないーー。
そう語る飼い主さんにアクティブな姿を見せながら、パリちゃんは今日も伸び伸びと生きています。
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<取材・文/愛玩動物飼養管理士・古川諭香>
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古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
(エディタ(Editor):dutyadmin)

