今の位置(Current Position): ホームページ(HomePage) > グルメ >

なぜ畑違いの化学メーカーが… カネカが北海道別海町で有機酪農に挑戦する理由 - ビューテ

時刻(time):2023-07-17 05:53源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初、学校の一斉休校や外食産業の営業自粛により、牛乳の消費量が急減。乳牛は毎日搾乳する必要があるため、大量の生乳が余って社会問題となったのは記憶に新しい。 農水省などが消費拡大への協力を訴えたほか、SNSを中心に牛乳を大量に使用するジョージア料理・シュクメルリや奈良時代のチーズとも言われる「蘇」のレシ
別海ウェルネスファーム

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった当初、学校の一斉休校や外食産業の営業自粛により、牛乳の消費量が急減。乳牛は毎日搾乳する必要があるため、大量の生乳が余って社会問題となったのは記憶に新しい。


農水省などが消費拡大への協力を訴えたほか、SNSを中心に牛乳を大量に使用するジョージア料理・シュクメルリや奈良時代のチーズとも言われる「蘇」のレシピなどが拡散した。



酪農家は30年で9割減


生き物を相手にした仕事であり、生産量を急に調整することが難しい酪農。さらに近年は、ウクライナ紛争などによる国際的な穀物価格の上昇と円安で輸入穀物を中心とした飼料コストが増大し、国内の酪農家は危機的状況にある。


1981年に10万戸を超えていた酪農家の戸数は、現在では2万戸を下回り、87%減。生乳の生産量も1991年と比較して1割減となった。休みが少なく重労働で、経営も安定しづらいことから、後継者不足の影響も大きい。


そんな中、酪農とは畑違いの化学メーカー大手・カネカが、2018年から興味深い取り組みを行っている。



難しい「有機酪農」に挑戦


別海ウェルネスファーム

カネカは、2018年、酪農王国・北海道の東部に位置する別海町に、地元の酪農企業と合弁で別海ウェルネスファームを設立。日本ではまだ極めて珍しい有機酪農による有機乳製品の製造・販売を行うためだ。


オーガニック/有機といった言葉は今やかなり身近。専門店のほか、スーパーマーケットでもPOPや売り場が目立つ。


じつは野菜などは有機栽培が比較的広く普及しているが、飼料の多くを輸入に頼る酪農では非常に難しい。私たちが飲んでいる牛乳の自給率はほぼ100%だが、飼料の自給率を考慮した牛乳・乳製品の自給率は約26%(農林水産省/2020年)。


輸入される飼料は、有機栽培どころかその大半が遺伝子組換え作物だ。有機酪農を行うためには、まず、穀物・牧草などの飼料を有機栽培で作るところから始める必要がある



牛が自由に歩き回る牛舎と放牧地


別海ウェルネスファーム


別海ウェルネスファームでは、搾乳ができる母牛約70頭を含めて120頭ほどの牛を飼育している。


国内の酪農では、狭い牛舎でも効率的な生産が可能な「繋ぎ飼い」が一般的だが、別海ウェルネスファームでは牛たちが自由に歩き回れるフリーストール牛舎を採用。さらに、放牧地との移動もいつでも自由だ。


ストレスが少ないせいか、牛たちはかなりフレンドリー。見慣れない取材陣が集まっても人懐っこく近づいてくる。


ホルスタイン


インドア派・アウトドア派の牛がいるそうで、外を歩いて地面から牧草を食べたい牛は放牧地へ。刈り取って乳酸発酵させた牧草や穀物を食べたいときは牛舎へ。体にブラシをかけたいときも、牛が自ら行っている



作業を効率化して有機農業の時間づくり


トラクター


100頭前後の飼育頭数は、北海道では家族経営のやや小さな酪農家くらいの規模というが、有機で飼料を賄うためには、牧草とトウモロコシ(デントコーン)の畑を含めて東京ドーム23個分の広さが必要だそう。


それだけの規模でかつ有機農法の畑と牛たちの管理をわずか3名のスタッフで行う裏には、さまざまな工夫がある。取材陣が驚きを隠せなかったのが、最新鋭の全自動搾乳機。


別海ウェルネスファーム


人が連れてこなくても、乳が張った牛たちが自分たちで列をなしており、4つある乳首の位置をレーザーで把握。乳房の消毒から搾乳までを全て「機械と牛だけ」で行う。


これによって、酪農で毎日最も大変な作業のひとつである搾乳の負担がほぼなくなるのだ。



初年度は畑も雑草だらけに



スタッフの1人・山本さんは、牧場が稼働を開始した2021年5月から勤務。滋賀県出身で刑務官の仕事などしていたが、動物と関わる仕事に興味があって中標津町に移住。個人農家で酪農を手伝っていたところ、この農場を紹介された。


「他の農家では朝夕の搾乳が主な仕事なのですが、ここだとその負担がない分、さまざまな仕事ができる」と山本さん。


有機栽培のデントコーン畑には農薬はおろか除草剤も使えないため、当初は雑草だらけで収穫もおぼつかなかったそうだが、大学の研究者からアドバイスも受けながら、今はトラクターで除草するコツもわかってきたという。


堆肥


コーンや牧草を育てる肥料は、牛たちの糞尿を発酵させた堆肥。2週間以上寝かせた堆肥は発酵熱で70℃を超え、掘り返すともうもうと湯気を立てる。匂いは「土の匂い」に変わっている。



3月から有機ヨーグルトを発売


このように手間がかかる有機酪農だが、農地の広い北海道においてなら、日本でも成功する可能性はあるだろう。有機食品は一般的な商品よりも高く販売することができる。


とくに乳製品は現状ではかなり限られるため競争相手も少なく、酪農経営の安定にもつながる。飼料は自家栽培で輸入も不要なので、為替リスクもない。


「安定して稼げる酪農」であれば、将来的にも地域経済の柱となり、若い人たちも地元に定着しうるかもしれない。


2022年に有機JAS認証を取得した別海ウェルネスファームでは、今年3月から有機ヨーグルトを発売。牧場立ち上げから5年がかりでの商品化となった。次回はその試食レポートを紹介しよう。


(エディタ(Editor):dutyadmin)
    顶一下
    (0)
    0%
    踩一下
    (0)
    0%
    ------分隔线----------------------------
    コメント(comments)
    Please observe the policies and regulations of the Internet.

    コメント(comment):
    気持(Expression):
    ユーザ:パスワード:
    認証コード:点击我更换图片

    最新コメント コメント詳細画面へ>>
    ランキング(Ranking)