大胸筋、三角筋、広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋はどこを指す?筋トレ初心者向け「上半身」

時刻(time):2023-06-20 16:08源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
筋トレを始めたのはいいものの、筋肉の部位と名前を知らず「胸を鍛えたい」「背中を鍛えたい」などざっくりとした言い方しかできない。そんな方が、実は多いかもしれません。トレーニングでは最低限、その部位にどんな筋肉がついていて、どのような働きをしているのか知っておくことが必要です。 筋トレ「ベンチプレス」の正しいフォームとやり方|重量と回数、

筋トレを始めたのはいいものの、筋肉の部位と名前を知らず「胸を鍛えたい」「背中を鍛えたい」などざっくりとした言い方しかできない。そんな方が、実は多いかもしれません。トレーニングでは最低限、その部位にどんな筋肉がついていて、どのような働きをしているのか知っておくことが必要です。

ここでは初心者に向けて、肩や背中の筋肉「大胸筋、三角筋、広背筋、僧帽筋、脊柱起立筋」について解説します。

1.大胸筋(だいきょうきん)

「厚い胸板」「キレイなバストライン」など、胸の見た目に大きく影響するのが胸の表層部についている筋肉“大胸筋”です。

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おもな働き

腕を内側に閉じる動作や、腕を上げる動作で力を発揮すること。

大胸筋は鎖骨や胸骨、腹筋の一部からスタートし、腕の骨である上腕骨の外側に向けて走行しています。付着している部分が「鎖骨」「胸骨」「腹筋」と広く、それぞれ筋肉の走行している方向が異なります。

そのため、大胸筋全体を大きくするなら上部・中部・下部と分けてトレーニングする必要があります。

上部を鍛えることで、鎖骨のすぐ下から筋肉の盛り上がりを作ることができます。 中部を鍛えることで横に広くすることが可能です。 下部を鍛えると大胸筋の厚みを作ることができます。

トレーニング上級者になるにつれて、大胸筋の中でもどこを鍛えるのかを細分化していくことが多いものです。大胸筋のどの部分を鍛えたいかを決め、その部分に合ったエクササイズの選択をするようにしましょう。

大胸筋を鍛える主なエクササイズ ベンチプレス ダンベルベンチプレス ダンベルフライ チェストプレス プッシュアップ(腕立て伏せ) など

2.三角筋(さんかくきん)

「肩幅を広くしたい」「逆三角形のスタイルになりたい」という場合に欠かせないのが、腕の付け根に盛り上がってついている肩の筋肉“三角筋”です。

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おもな働き

この三角筋は、腕を前後に持ち上げる、横に持ち上げる、あるいは内外に捻るなど肩関節の動きに重要な筋肉です。

三角筋は肩の関節である肩甲上腕関節を覆うようについている筋肉で、鎖骨、肩峰、肩甲骨から上腕骨に向かって走行しています。

三角筋も付着している部分が3つあり、前部・中部・後部と分けることができます。前部は鎖骨から、中部は肩峰から、後部は肩甲骨から。それぞれ部分によってエクササイズが変わってきます。

上半身の筋肉の中でもっとも大きいのは「三角筋」!

ちなみに、上半身の筋肉の中でもっとも大きいのは大胸筋でも広背筋でもありません。実は三角筋なのです。

そのため、三角筋の筋肉量を増やすことは、上半身の見た目を変えるのに効果的と言えるでしょう。

三角筋を鍛える主なエクササイズ ショルダープレス フロントレイズ サイドレイズ アップライトロウ など
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3.広背筋(こうはいきん)

「広い背中」「スッキリとした脇まわり」など、後ろ姿のスタイルに影響するのが背中の筋肉“広背筋”。

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おもな働き

開いた腕を閉じる、後ろに持ち上げる、引っ張る動作のときに力を発揮します。

広背筋は背骨(第7胸椎から下すべて)と骨盤、肩甲骨、肋骨から上腕骨に向けて走行している幅の広い筋肉です。

トレーニング上級者は広背筋も上部と下部に分け、ターゲットを絞って鍛えます。また、広い背中を作るエクササイズと、背中の厚みを作るエクササイズというような分け方もします。

背中の広さを作るには、チンニングやラットプルダウンのように上から引く種目がよく行われるでしょう。背中の厚みを作るなら、シーテッドロウなど前から引く種目が多く実施されます。

背中のどの部分を、どのような目的で鍛えたいのかによってエクササイズを選択できるようになれば、トレーニング上級者といえるでしょう。

広背筋を鍛える主なエクササイズ チンニング(懸垂) ベントオーバーロウ ラットプルダウン ワンハンドダンベルロウ など

4.僧帽筋(そうぼうきん)

「ガッチリとした首まわりにしたい」「いかり肩を解消したい」という方は、肩の筋肉“僧帽筋”を鍛えましょう。

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おもな働き

肩甲骨を動かしたり安定させる働きを持ち、肩をすくめるような動作や肩甲骨を寄せる動作で力を発揮します。

僧帽筋は首から背中を覆っている広い筋肉で、頭蓋骨から背骨に付着し、鎖骨や肩甲骨に向かって走行しています。僧帽筋も、上部・中部・下部と分けて鍛える場合があります。

 ちなみに僧帽筋は、筋肉の形が修道士のフードのような形をしていることから名づけられたのだとか。そう知っていれば、名前を覚えやすいのではないでしょうか。

僧帽筋を鍛える主なエクササイズ シュラッグ アップライトロウ ベントオーバーロウ デッドリフト など

5.脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)

「重い物を持ってもブレない安定感」「スポーツ競技で当たり負けしないカラダ」を手に入れるためには、背中の筋肉“脊柱起立筋”が重要です。

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おもな働き

背中を反らすように起こす、横に倒すときに力を発揮しています。

脊柱起立筋は、腸肋筋(ようちょうろくきん)と最長筋(さいちょうきん)、棘筋(ちょくきん)の3つの筋肉を合わせた総称で、背骨から骨盤にかけて背骨の両側を走行している筋肉です。

人間は、脊柱起立筋によって直立姿勢を可能にしています。また、重いものを持って腰が曲がらないのは、脊柱起立筋がカラダを安定させるために常に力を発揮しているためです。立っている間はつねに力を発揮している働き者の筋肉といえるでしょう。

その分、疲労が溜まると腰痛の原因になります。トレーニングだけでなく、ケアもしっかり行いたい筋肉です。

脊柱起立筋を鍛える主なエクササイズ デッドリフト バックエクステンション グッドモーニング スクワット など

筋肉の名前は知っていても、その働きを理解していなければ、効果的あるいは目的に合った筋トレ種目を選択するのは難しくなります。

エクササイズを行うだけでなく、どの筋肉にアプローチするのか、その筋肉を鍛える目的にも注目して、トレーニングやカラダに関する知識を高めていきましょう。

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[筆者プロフィール] 
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師のほか、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。現在、さまざまなメディアで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会(JATI-ATI)の認定トレーニング指導者
公式サイト/公式Facebookはこちら

<Text:和田拓巳s>

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