反り腰は、筋力の低下や日頃の姿勢のクセなどが原因で、骨盤が前に倒れるようにゆがんでしまい、腰が反った状態になる症状です。
反り腰は腰痛だけでなく、肩こりや自律神経の乱れ、ぽっこりお腹などの痛みや不調を引き起こすことがあります。年齢や運動不足によるものだから仕方ないと諦めずに、反り腰を改善してみませんか?
猫背矯正マイスター®︎で、宮前まちの整骨院代表小林篤史さんの著書『その不調・痛み、反り腰が原因です!』から、反り腰セルフチェックや10秒でできるストレッチなどを紹介します。
まずは反り腰セルフチェック!
以下の方法でセルフチェックしてみてください。
つま先を軽く開き、かかと・お尻・肩甲骨・後頭部を壁につけて立つ 腰と壁の間に手のひらを入れ、空き具合をチェック!
ちなみに反り腰は見た目にもこんな特徴が。
おなかがポッコリと出ている 腰が反っている 鏡で見るとお尻が出っぱっている パンツ着脱時にお尻が引っかかる 太ももの前側の筋肉がかたい、または盛り上がっている 内股気味である反り腰気味の人は、これから紹介するストレッチを実施してみてください。
小林先生考案! 反り腰改善ストレッチ
小林先生は、反り腰を改善するためには、前傾している骨盤をたて、その状態を常にキープすることが大切と語ります。著書の中から、「たった3つだけ」しかも「1つ10秒」という独自の反り腰改善プログラムを紹介します。
お尻引き締め(10秒)
毎朝1回、たったの10秒。目を閉じて行うとお尻の筋肉に意識がむき、力を入れやすくなります。
つま先を90度に開いてまっすぐに立つ 下腹部に手を当てて10秒間お尻の穴をギューッと締める(目を閉じるとより効果的!) 太もも前面前ストレッチ(10秒×左右)
太もも前側の筋肉の柔軟性を高めるストレッチ。腰を反らさないよう注意しながらしっかり伸ばすのがポイントです。
イスの背もたれをつかんで横に立つ 片方のひざを曲げて足の甲を持ち、後ろに引き上げ10秒キープ 反対側も同様に行う 股関節ストレッチ(10秒×左右)
股関節まわりの筋肉を柔軟にして、骨盤を立てやすくするためのストレッチです。
足を前後に開き、前のひざを90度に曲げて腰を落とす 背筋を伸ばしたまま体重をゆっくりと前にかけ、後ろの股関節を伸ばして10秒キープ 反対側も同様に行う反り腰になると、こんな症状が!
ちなみに反り腰になることで、こんなデメリットが出てきます。
いろいろと体の痛みが出てくる 腰痛腰を反らせた状態が続くと、腰まわりの筋肉に負担がかかり、コリ固まって痛みに変わっていきます。筋肉を酷使しているのと同じ状態なのですね。
肩甲骨の痛み背中の動きが悪くなることで、背中の上部にある肩甲骨周りの筋肉も動かしづらくなり、肩コリにもつながります。
その他、腰椎すべり症、脊柱管狭窄症、背中の痛み、股関節の痛み、お尻の痛み、膝の痛みなどさまざまな部位に痛みを生じます。
骨格のゆがみも! 猫背反り腰になると、体のバランスを取るため猫背になりがち。
内股、O脚反り腰の人は、骨盤が前傾していて、太もも前側で体を支えるために内側になりやすいようです。
また、O脚の人の多くは内股なので、反り腰とO脚も大きく関わっているそう。その他、外反母趾と扁平足の原因ともなります。
女性特有の症状も重くなる 子宮下垂反り腰で骨盤が前傾すると、子宮が正常な位置よりも下降しやすくなります。そのため、子宮下垂やひどい場合は子宮脱に繋がるおそれも。
尿もれ骨盤の前傾により内臓が下垂して、膀胱が圧迫され、それを支える骨盤底筋も弱まり、尿もれの原因に。
自律神経への悪影響反り腰によって首や背中の動きが悪くなることも、自律神経へ影響を及ぼします。
書籍概要

『その不調・痛み、反り腰が原因です!』
著者:小林 篤史
出版社 : 産業編集センター (2023/6/14)
発売日 : 2023/6/14
単行本(ソフトカバー) : 96ページ
【目次】
第1章 あなたの症状、もしかしたら反り腰が原因?
第2章 反り腰が治る、治らないで変わる未来
第3章 反り腰の改善方法&予防方法
第4章 反り腰の改善方法 生活習慣編
第5章 それってもしかして私? 反り腰のメカニズム
<Edit:編集部>