友達と一緒に遊べるオンラインゲームは、いまや現代の子どもたちにとっては学校生活での友達関係の延長線上にある、重要なコミュニケーション手段のひとつ。
友達との絆が深まることもありますが、なかなかそうはいかないケースもあるようです。
子どもたちのオンラインゲームでのトラブルによって、親同士のトラブルにまで発展することも珍しくありません。メグミさん(仮名・36歳)も、つい先日トラブルに遭ったそうです。
学校ではオンライン対戦ゲームが大流行中
「我が家には小学6年生の男の子がいますが、学校でフォートナイトが流行っているからやってみたいと相談されました。
推奨年齢は15歳以上となっていましたが『知らない人とフレンドにならない』『知らない人とボイスチャットをしない』などのルールを設けて、息子のNintendo Switchにダウンロードすることにしたんです」
フォートナイトとは、世界的にも大人気のシューティングゲーム。基本はオンライン対戦で敵を倒していき、最後までの生き残りをかけて戦うゲームです。
フォートナイトはパソコンやPlayStation、Nintendo Switchなどで遊ぶことができるため、大人から子どもまで楽しめる点も魅力なんだとか。
小学生のユーザーも多く、メグミさんの息子の友達も数名がプレイしているそう。メグミさんは「友達と会話が弾むきっかけになれば」と、軽い気持ちで息子に承諾をしたそうです。
ゲーム上手な友達が、まさかの暴言……

ダウンロードしてからというもの、メグミさんの息子は毎日コツコツと練習を頑張っていました。1週間ほどプレイして慣れた頃に、学校の友達とのプレイも始めたそうです。
「フォートナイトはゲーム内でボイスチャットができるので、息子はお年玉でゲーム用のヘッドフォンを購入して友達とプレイしていました。リビングで遊んでいるときも『ナイス!』『いま助けにいくね!』など、友達とのプレイを楽しんでいる様子だったので安心していたのですが……」
そんなある日、息子がゲーム中に「ごめん……ごめんね……」と何度も謝り、楽しくなさそうにゲームをしている姿に気がつきます。
「クラスにAくんという男の子がいるのですが、フォートナイト歴が長いのですごく上手だと息子から聞いていました。そのAくんとプレイしている最中に息子が敵に倒されてしまったそうなのですが、Aくんが『へたくそ!』『お前のせいで負けた!』などと、暴言を吐いてきたそうなんです。
Aくんは普段はおとなしくて、我が家に遊びに来たときも礼儀正しかったので、ゲームでは人格が変わることを知ってびっくりしました……」
暴言に耐え兼ねてフレンドを解除すると
メグミさんの息子は、その後も何度かAくんと一緒にプレイしましたが、そのたびに暴言を言われて落ち込んでいたそう。
息子からヘッドフォンを借りて、メグミさんも実際にAくんの暴言を聞いてみましたが、そのひどさに驚いたそうです。
Aくんの暴言を受けていたのはメグミさんの息子だけではなく、他にも友達のBくんとCくんが暴言を言われていました。一緒に遊んでいても楽しくないからと、メグミさんの息子とBくん、Cくんは、Aくんとのフレンドを解除したそう。
「フレンドを解除されたことに気づいたAくんは、すぐにお母さんに相談したようなのです。すると、Aくんのお母さんは『いじめだ! 仲間外れだ!』と、学校に苦情を入れたそうで……。
結局、Aくんのお母さんと、私とBくんのお母さん、Cくんのお母さんとの直接の話し合いにまで発展したんです」
フレンド解除の原因が息子にあると知って……!
学校が用意した会議室に全員が揃うと、すぐに「息子がいじめられている! 仲間外れにされている!」と大騒ぎするAくんのお母さん。しかし、メグミさんは毅然とした態度で「ゲーム中、Aくんの暴言や中傷がひどくて、やむを得ずフレンドを解除した」と伝えたそう。
「Aくんのお母さんは、最初は『まさか、そんなはずがない』と言い張っていましたが、私の他にもBくんのお母さんとCくんのお母さんも証言したので、みるみるうちに顔が真っ赤になり、最後には地面に顔がつきそうな勢いで謝ってくれました。
Aくんは自分の部屋でゲームをしているから、お母さんはAくんが暴言を言っていることに気づかなかったみたい」
それからフォートナイトを禁止されたAくん。それまで頑張って上達していたのに禁止されて最初は不満げだったそうですが、メグミさんの息子やBくん、Cくんと仲直りできたことで結果オーライになったそうです。
ゲーム内での子どもたちのトラブルは、なかなか親の目が届かずに見過ごされがち。ゲーム中の子どもたちの様子は気にかけたいものですね。
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<取材・文/nami>
nami
3人の子をもつママライター
(エディタ(Editor):dutyadmin)
