完璧な妻を目指してうつに、「夫が帰ってくる」と思った瞬間震えが… | ビューティーガー

時刻(time):2023-03-06 15:08源泉(Origin):δ֪ 著者(author):kangli
「結婚はゴールではなくてスタート」とはよく言われますが、まさにそのとおり。「結婚」という甘い響きとは裏腹に、そこには「現実」と「日常」が待っています。 相馬冬美さん(仮名・28歳)は、甘い響きに憧れて結婚したけれど、実際に出くわす現実との相違に戸惑ってしまったひとり。 “VERY妻”を目指してギャップに苦しむ 写真はイメージです。(以下同じ) 「

「結婚はゴールではなくてスタート」とはよく言われますが、まさにそのとおり。「結婚」という甘い響きとは裏腹に、そこには「現実」と「日常」が待っています。

 相馬冬美さん(仮名・28歳)は、甘い響きに憧れて結婚したけれど、実際に出くわす現実との相違に戸惑ってしまったひとり。






“VERY妻”を目指してギャップに苦しむ


“VERY妻”を目指してギャップに苦しむ

写真はイメージです。(以下同じ)

「大好きな人と結婚することになり、残業の多い会社を退職して専業主婦になりました。実母は道楽者の父を補うべく、働きづめで苦労していて、『専業主婦っていいわよね』が口癖だったので、専業主婦っていいものだと思っていました。どうせやるなら雑誌『VERY』に出てくるような素敵な奥さんになろうと張り切ってましたね」

 その張り切りが、冬美さんのギャップとなり、徐々に辛い日々となっていきます。

 専業主婦の主な仕事といえば、家事。そんなことは当然といえば当然ですが、「結婚」というキラキラした2文字の前には、夫のためにせっせと美味しい料理を作るVERY妻への憧れが強すぎて、現実が見えていなかったようです。






苦手だった家事を頑張れず、自己嫌悪の日々


苦手だった家事を頑張れず、自己嫌悪の日々
「もともと掃除は大の苦手で、ひとり暮らし時代は汚部屋。洗濯も着るものがなくなるまでせず、洗い物も使う食器がなくなってから仕方なく洗っていました(苦笑)。そんな自分でも専業主婦になって張り切ればVERY妻ができると思っていましたが、そう甘くはなかったですね」と、遠い目で語る冬美さん。

 会社の同僚は、当然仕事で忙しく、連絡もあまり取れず、引っ越してきた新居の周りに知り合いもおらず、夫意外に話し相手がいない毎日。一日に話す相手が夫だけ、なんていうのが当たり前の日々。

 ご近所に主婦の友達を作ろうと、サークルや習い事、ジム通いなど、あれこれ出かけてみたものの、子持ちの主婦が多く、子どもがいない冬美さんにはピンとこない話題ばかり。気おくれして足が遠のいてしまったそうです。

 そのうちに、苦手な家事ばかりする毎日と、大好きなおしゃべりをする相手がいない生活が苦しくなってきました。けれど会社の同僚に愚痴をこぼしても「養ってもらってるのに文句言うなんて贅沢だよ」とバッサリ。自分の悩みは自分がいけないのかと落ち込みました。













夫にダメ出しされ、さらに自信を失う


 さらに夫はキレイ好きな人で、一生懸命掃除をしても、できていないところばかり指摘する“ダメ出しタイプ”。

 友人に相談すれば「贅沢だよ」と言われ、頑張って家事をしてもダメ出しされ、自分はダメな人間だと思い詰めるようになりました。

 そんな生活が1年くらい続いたある日、冬美さんは夫の帰宅する時間に過呼吸を発症してしまいます。






ある日パニックに、「もう無理!」と泣き叫ぶ


ある日、パニック症状が発症
夫が帰ってくる、と思った瞬間に、震えが来て、呼吸が苦しくなったんです。ちょうどそのとき夫が帰宅。自分でも何が起こったか分からず、夫に『もう無理!』と泣き叫んで今の生活が苦しいことを伝えました。夫も突然のことで驚いていました」

 自分でも何かおかしい、と感じたため、心療内科に行ってみることにした冬美さん。そこで軽いうつと診断されました。

「家事って、すごく評価されにくいですよね。仕事は頑張ったら成果が出て査定やお給料で評価がハッキリ出ます。けれど専業主婦は頑張っているのに報われないのが辛くて仕方がなかったです













専門医に相談し、アドバイスをもらう


 そんなことを病院で話すと、まじめ過ぎる性格の人は、つい自分を責めてしまうので、うつになりやすいとのこと。そして、他者からの評価ではなく、自分で自分を褒められるようになることで、改善していくとアドバイスされました。

専門医に相談し、カウンセリング
「学生時代の勉強は、頑張ればテストの点数としてハッキリ順位が出るし、仕事では営業職だったので、目に見えて数字の結果が出ます。成果を出すのが楽しくて、それがやりがいだったのですが、家事や育児はその真逆。誰からも評価されにくいからこそ、自分で自分を認めて行かなくては辛くなると気づきました」

 そこからカウンセラーと共に、できないなりに一生懸命やっている自分を褒める練習をしたり、苦手よりも得意なことを見る練習をしたそうです。






夫にも正直に打ち明けた


夫にも、いい奥さんになりたいと頑張ってみたけど家事は苦手だし、ダメ出しをあまりしないでほしいとお願いしました。自分でも、完璧主義の考えを直そうと、カウンセラーさんとワークをして自己発見をしたり、さまざまな心理学の本を読んでみたりして『自分を認める』練習をしてきました。そこで徐々に、ラクになってきたような気がします」

 憧れの専業主婦になったはずが、想像と違う辛い日々を過ごした冬美さん。振り返ってみてこう語ります。














完璧を求めず、自分なりに気楽に


「『VERY』に出てくるような奥さんに憧れていましたが、雑誌の世界はいい面しか見えません。主婦というのは生活の延長。当たり前だけれどキラキラした部分だけではありません。VERY妻のような、美しく完璧に見える人たちも、汚いトイレを掃除したり、汚れたシンクを拭いたりしてるんだよなぁと想像できるようになりました。いいことばかりじゃないのが結婚であり、人生ですね」

 いまは子どもも生まれ、育児に奮闘中。家事は自分なりに工夫しようと、手抜きと時短の家事方法を研究しているのだとか。なにごとも完璧を求めると疲れてしまうもの。頑張ることも素晴らしいですが、肩の力を抜いて取り組むことも必要かもしれませんね。

―シリーズ「捨てて/やめてよかった!人・モノ・習慣」―

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<文/塩辛いか乃>
世の中の当たり前を疑うアラフィフ主婦ライター。同志社大学文学部英文学科卒。中3繊細マイペース息子と20歳年上の旦那と3人暮らし。乳がんサバイバー(乳房全摘手術・抗がん剤)。趣味はフラメンコ。ラクするための情熱は誰にも負けない効率モンスター。晩酌のお供はイオンのバーリアル。不眠症。note/Twitter:@yukaikayukako



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