ライフスタイルを変えていないのに、下腹がぽっこりしてきた、背中やお尻にお肉がついてきたという方は要注意。余分なところにお肉がつく「悪姿勢」になっているかもしれません。
姿勢が悪いと、体重以上に太って見える可能性もあります。簡単な姿勢チェック&ストレッチを紹介するので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
姿勢が悪いと太りやすいってホント?
“姿勢が悪いと太りやすい”というのを聞いたことがあるでしょうか。食事制限や運動をがんばっていても、悪い姿勢のせいで結果が出づらくなる可能性があります。
悪姿勢の太りやすい理由はいくつかありますが、大きく分けると下記の3種類です。
正しい姿勢でいるために身体を支えていた筋肉が衰える 内臓を支えるための骨盤が歪み、消化機能に影響を及ぼす 姿勢が悪いことでボディラインが歪み、太って見える簡単に説明していきましょう。
1.正しい姿勢でいるために身体を支えていた筋肉が衰える“正しい姿勢って疲れる” そう感じるのは、すでに姿勢が悪くなっているサインです。
本来、正しい姿勢=楽な姿勢なので、“疲れる”のは正しい姿勢を維持するための筋肉が衰えている証拠。姿勢が悪い人は使われていない筋肉が多くあり、それによって脂肪がつきやすい身体になっていることも。
2.内臓を支えるための骨盤が歪み、消化機能に影響を及ぼす足を組んで座ったり、体重を片方の足にかけて立っている方に多い骨盤の歪み。骨盤は内臓を支える役目をしている身体の重要なパーツです。この骨盤が歪むことで、内臓が本来の位置からずれ、機能低下を招く場合があります。
消化器官の機能が低下すると便秘になりやすく、老廃物をため込みやすい身体に。
3.姿勢が悪いことでボディラインが歪み、太って見えるこれは、体重が増えてしまう原因というよりも、見た目の問題です。
背中や肩が丸まっていたり、お尻が後ろに出ていることで、ぽっちゃりとした印象を与えることも。体重よりも太って見られるという方は、3のパターンの可能性大! 姿勢を正すだけで印象が変わりやすいタイプです。
猫背を放置していると、全身のバランスをとるために身体は歪んでいきます。とくに、猫背で顎が前に出ている方は要注意です。すでに全身が歪んでいるかもしれません。

正しい姿勢見本
簡単!姿勢チェック
自分の姿勢が正しいかどうか、簡単にチェックしてみましょう。壁からかかとを2cm前にずらして自然に立ち、以下の項目をチェック!
A.
✔頭が壁につかない
✔手の甲が前を向いている(手が太ももの真横にない)
✔背中は壁についているけど、肩甲骨が壁につかない
B.
✔背中と腰の間に手を入れたとき、掌1枚分の厚さ(5cm程度)よりすき間が大きい
✔背中と腰の間に手を入れたとき、掌1枚分の厚さよりすき間が小さい
✔お尻が壁につかない
ひとつでも当てはまったら、姿勢が悪くなっている危険があります。選んだ項目別に姿勢矯正・改善ストレッチを紹介していきますので、ぜひチャレンジしてみてください。
Aにチェックがついた方は……上半身ストレッチ!
Aの項目にひとつでもチェックがついた方は、上半身が歪んでいる可能性があります。以下の簡単ストレッチで体をほぐしましょう。
【STEP1】
バスタオルを丸めて、ポール状にします。
【STEP2】
丸めたバスタオルを肩甲骨の下に当てて、仰向けになりひざを立てます。
【STEP3】
手のひらを合わせ太ももの方向にまっすぐ伸ばします。
【STEP4】
伸ばした手をゆっくり10秒かけ頭の上に挙げます。
【STEP5】
同じくらいのスピードで手を元の位置に戻します。

腰が反らないように注意!胸だけを後ろにそらすイメージ
このストレッチでは、胸椎と胸の筋肉を伸ばすことができます。短く回数をこなすよりもゆっくり行うほうが効果的です。
続けて行う場合は、15秒の休みをはさみ、3回ほど伸ばしてみましょう。
Bにチェックがついた方は……腸腰筋のストレッチ!
Bの項目にひとつでもチェックがついた方は、下半身に歪みがでているかも。とくに、Bの1つ目(背中と腰の間に手を入れたとき、掌1枚分の厚さよりすき間が大きい)にチェックがついた方はコチラ。
腸腰筋のストレッチです。
腸腰筋ストレッチ【STEP1】
膝立ちになり、片方の足を前に踏み出します。
【STEP2】
踏み出した足に体重をのせ、後ろ足の関節を伸ばします。
【STEP3】
そのまま30秒キープ。
【STEP4】
ゆっくり戻し、反対の足も同様に伸ばします。

上半身が反らないように注意!顔がや胸が上を向かないように
ハムストリングスストレッチBの2つ目(背中と腰の間に手を入れたとき、掌1枚分の厚さよりすき間が小さい)と3つ目(お尻が壁につかない)にチェックがついた方はコチラ。
ハムストリングスのストレッチです。
【STEP1】
椅子に座り、背筋を伸ばします。
【STEP2】
片足を前に出し、骨盤から動かすイメージで上半身を前に倒します。
【STEP3】
太ももの後ろが伸びていることを感じながら、30秒キープ
【STEP4】
ゆっくり上体を戻し、反対の足も同じように伸ばします。
【STEP5】
同じくらいのスピードで手を元の位置に戻します。

背中が丸まってしまわないように注意
どちらも15秒の休みをはさみ、3セット行うのが理想です。慣れてきたらキープする時間を徐々に伸ばしていきましょう。目標は60秒です。
監修紹介
この記事は理学療法士の資格を持つ、伊吹知紘先生に監修していただきました。

伊吹知紘先生
Body Arrange講師/理学療法士
大学卒業後、理学療法士として病院のリハビリ科に勤める。医療健康分野の会社に転職して一時会社員になるも、肩こりに悩まされる女性の多さに気づき、頑張る女性の悩みを改善したいとの思いから、ハワイでもともと医療行為とされていたハワイアン式のオイルを使ったマッサージの資格を習得。理学療法の知識とあわせて、女性に向けたマッサージ・セルフメンテナンス・姿勢・歩き方レッスンなどを行うBody Arrangeを開設。以降数多くの肩こりに悩む女性を救う。
ストレッチだけじゃ物足りない、もっと本格的に姿勢矯正したい!先生に直接教わりたいという方は、伊吹先生が講師を務める『Body Arrange』がおすすめです。オイル整体&美姿勢レッスンのほか、歩き方から姿勢を正すウォーキングレッスンも開講中です。

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姿勢は初対面の印象にも影響するため、とても大切です。座り仕事の方だけでなく、スマホゲームやSNSに夢中になっている方も、知らず知らずのうちに姿勢が悪くなっているかもしれません。
まずは紹介したストレッチから習慣にしてみてください。
<Text:編集部>