こんにちは、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子(すみゆうこ)です。服のトレンドは年々多様化が進んでいて、同時期にさまざまなスタイルの着こなしが流行しているのが現状です。だからといって、“どんな着こなしでも、なんでもあり!”というわけにいかないのがおしゃれの本当に難しいところ。
とくに私たちをいつも悩ませるのが「シャツをインするorアウトする?」問題。いったいどうして、いつ誰がそのルールを決めたのか謎めいていますよね。今回はそんなシャツイン、シャツアウトの事情についてご紹介いたします。
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2023年、シャツはインすべき?アウトすべき?
今、シャツはインするほうが良いのか、それともアウトすべきか。どちらが正解なのかと問われれば、どちらでもなく「半々」といった答えになります。トレンドの流れとしては、あくまでも個人的な見解ですが、およそ5年サイクルでシャツイン→フロントイン(前だけイン)→オールイン→シャツアウト→現在はどちらも共存…といった流れではないでしょうか。
なぜ、どちらかが廃(すた)れることなく両方人気を維持しているかと言えば、その理由は冒頭にもお伝えしたようにファッションのトレンドが多様化したためです。実際にオーバーサイズのアイテムも、丈の短いコンパクトなアイテムも、どちらかいっぽうに偏ることなく同じくらい店頭に並んでいます。
なので、シャツイン・アウトするべきかを見極めるには、着るアイテムのシルエットや着丈によって判断しなくてはなりません。なので、それぞれインすべき着こなし、アウトすべき着こなしのポイントをご紹介します。
シャツインはくびれをしっかり強調するスタイルへ
シャツインスタイルも依然として人気が続いていますが、いっぽう前部分だけをインするフロントインスタイルはやや廃れ気味。こちらも全く見かけないわけではありませんが、両サイドのシャツアウトが今では少し野暮ったく感じやすくなっています。それよりはオールインスタイルが主流でしょうか。

リブニットなど体にピタッとフィットしたシルエットのニットにハイウエストのパンツやスカートで、くびれをしっかりと強調させるスタイルはシンプルかつ上品見えするので大人世代にも人気が高いですね。シャツインをする場合の鉄則として、ボトムスは必ずハイウエストを選ぶこと。ふっくらとした厚みのあるニットをパンツやスカートにオールインする場合は、ブラウジング(服をつまんで少したるませる手法)をすることでよりウエストにくびれが生まれやすくなります。
シャツアウトはボトムスとトップスで異なる素材に
次に人気のシャツアウトスタイル。こちらはテクニックがなさそうに見えて微調整が難しい着こなしです。とくに今人気のロング丈のトップスにロングのボトムスを合わせた着こなしは、ともすれば野暮ったく見えてしまいます。

その野暮ったさを回避するポイントは着丈のバランスとボトムス・トップスの素材の組み合わせ方です。トップスは長くても腰あたりの丈までにしましょう。重ね着をする場合、上のニットは腰上、インナーのカットソーは骨盤下あたりの位置がベストバランス。
また、トップスが柔らかい素材ならボトムスはハリ感の強い素材や直線的なデザインがおすすめです。反対にトップスが立体的な場合、ボトムスはニット素材など柔らかい素材のものを取り入れましょう。
シャツイン、シャツアウトどちらも楽しむ!
これまでは何かひとつが流行すると、誰もが片っ端からそれを真似するがごとく流行っていきました。でもこれからの時代は、トレンドの傾向はあっても極端に何かが突出して流行ることは少なくなりそう。
もちろんシャツイン、シャツアウトの着こなしも、どちらが良い・悪いというのがなく、それぞれの着こなし方に魅力があります。ぜひ皆さんも、ご自身らしさあふれるシャツイン・シャツアウトコーデを楽しんでくださいね。
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<文&イラスト/角佑宇子>
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(すみゆうこ)ファッションライター・スタイリスト。スタイリストアシスタントを経て2012年に独立。過去のオシャレ失敗経験を活かし、日常で使える、ちょっとタメになる情報を配信中。インスタグラムは@sumi.1105
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